66 骸骨発見
66 骸骨発見
バタタンッ!
と運転席からテンとラムが降りた・・・
「・・・頭・・・痛って~・・・
それにしても、なんだ?この帆船?・・・」
と今だ、頭がガンガンする俺は
軽トラの荷台から降りられないものの
バササッ!
メインマストから伸びるロープには
たくさんの布が巻き付けられ
山の上の強い風に音を立てて
棚引いている・・・
俺は、なんで西洋式の昔の帆船が
山の頂上にあるのか
不思議だったが・・・
(まあ、いいや・・・異世界だしな・・・
ラムたちの知り合いだって言うし・・・
それより、こりゃ・・・高山病かな?)
と体内の酸素が不足しているのかと思って
ボワッ!グビグビ!
と自作のポーションを飲んだ!
酸素ポーション:体内で酸素を作る
セキネ・タダシ
(35)オス レベル92
ハイヒューマン
HP6800/6800
MP7900/7900
スキル
耐激痛体質
耐状態異常体質
超再生
酸素体内生成 new
俺はステータスが変わったのを確認し
「・・・おッ!よし!治った!」
ズシャッ!
もうみんな先に降りていたので
荷台から飛び降り
その後をついて行くと
船の裏側に小さな小屋が建っていた・・・
すると、ラムが
ドン!ドン!ドン!
「おーい!いる~?」
とドアをかなり乱暴に叩いている・・・
(・・・なんだ?耳が遠い人でも中にいるのか?・・・)
と思っていると
「うるせー!だれだ!」
と中から女性の怒鳴る声が
ガチャッ!
「・・・なんだ?・・・お前か・・・」
「よッ!久しぶり!」(ラム)
中から出てきたのは、
小さいドワーフのような獣人の少女だった・・・
オッサン・ナイル
(38)メス レベル54
ハーフ・ドワーフ(猫獣人)
HP2900/2900
MP400/400
スキル
斧技
鍛治
木工
造船技
操舵術
旅行先の少年のようなイケメンドワーフと
子供好きの教師の母との間に生まれる。
獣人村で母と二人で暮らすも
若い時から、同年代のメス獣人の
トラウマレベルの奔放さ※(尻の軽さ例)
に馴染めず、我慢していたが
ハーフエルフの弟が出来た事で
村を出て各地を放浪!
造船所にて造船の魅力に取りつかれ、
技術を磨き続けた・・・
造船街の飲み屋で一人飲んでいたら、
この世界のどこかの山に
伝説の船があるとの噂を聞き
居ても立っても居られなくなり、
その伝説の船を探し
にまたも、放浪の旅を再開する・・・
10年ほど、探し歩いたある日
まだ子供のラムとラムの父親に偶然出会い、
仲良くなると、2人でこの場所まで
連れてきて貰った経緯がある。
以来、ここに住み続け
異世界から来た船の技術の研究に
生涯を費やす覚悟を決めたメス!
※尻の軽さ!
例1
村に来た人族の商人を
「お兄さ~ん!あっちに美味しい桃が
あるから、私達と一緒に食べよッ!(恋人風)」
と皆で囲んで手を引いていき、
木陰に入ると、枯れるまで搾り取り
草むらで白目を向いた
全裸の男性をよく目撃するとか
例2
隣村と合同の祭りがあり、
最初はみんなで普通に飲んだり
してるだけなのに、
いつの間にか一人、二人といなくなり
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
毎回必ず、自分一人で
キャンプファイアーするハメになり
(・・・くッ!・・・
周りの暗闇からエロい声が・・・)とか・・・
例3
学校の授業で狩りに出かけた時
一人の子が弟を連れてきたら
時折、その子と誰かといなくなり、
誰かと誰かが、またいなくなり
最終的に、結局一人で狩りをした帰り
僅かな希望を胸に抱き、
付き添いで来ていた教師の母に
「どこ行ってたの?」と聞くと
「いや、弟が欲しいかな?と思って」の返しに
「いや、どんだけ?!」
と突っ込んだり・・・
俺は鑑定結果を見つつ
(・・・異世界からの船?・・・)
と思うも
「いや、それよりオッサンって名前かよ!」
小屋の軒下のロッジ
ギイィ~・・・(古い木製のイスの音)
「それで、どうした?・・・」
とオッサンさん?が一人俺たちを前に
古そうなイスに腰掛け聞いてきた・・・
が
ダンッ!
突然、ラムが大きなテーブルに手を勢いよくつき
「単刀直入に言うよ!アタイは結婚した!」
「ふんッ!なんだ?おめでとう!
とでも言って欲しいのか?
私もつい先日結婚したぞ!」
「それは、おめでとう!
それで、これがアタイらの旦那であり、
ご主人様なんだけど
今、非常に困っている・・・」
「ほ~・・・俺様には関係ないが、
一応、聞いてやるよ!
何に困ってる?」
「ここから、明日までに全員で王都に行きたい!」
「はははッ!そりゃ、無理だ!はははッ!」
とオッサンさん?が高笑いするが
ラムが続けて
「そこで、オッサンのあの船が欲しい!」
すると、オッサンの表情が変わり
「どういう意味だ?」
「こっちだ!」
ガチャッ!
オッサンさん?は魔道具のランプを手に
船の中を案内してくれた・・・
ギチチッ!ギチチッ!
船の甲板は木造でかなりの年数が
立っているのか、床板から凄い音がする・・・
(・・・ボロいなッ・・・)
と俺が思っていると
「彼は・・・いや、この船は異世界から来たらしい
・・・年代は分からんが・・・・」
と彼女は言っていたが
俺の鑑定には2本マストの
スペインのサンタ・マーリア号に似た
異世界の船
(2540) レベル1
オール・グリーン(所有者:故、鈴木大輔)
HP0/0
MP0/0
スキル
飛行
砲撃
「・・・2540歳って・・・
鑑定で出てますけど・・・」
と俺が言うと
「何?鑑定スキルか?鑑定スキルを
持ってるのか?ラムの変態の主よ!」
「いや、変態って・・・」と
一瞬考えたが、別に隠す必要もないので
「まあ、変態です!
ですが、鑑定スキルもあるし、
ポーションも作れます。
後、遅れましたが俺はタダシと言います。
どうぞ、宜しく!」
「おッおう・・・よろしく・・・
俺様はオッサン・ナイルだ!
ナイルと呼んでくれ・・・」
「わかりました、ナイルさん!」
するとラムが胸を張って
「どうだ?アタイの旦那様は?」
と豪語すると
「ああ、まあ良いんじゃないか?
俺様の旦那様ほどではないがな!」
とナイルさんはやたら、夫を褒めちぎっていた!
「それで~ナイルさん!さっきの続きなんですが
どうも、この船は持ち主の方がいるようですよ!
スズキ・ダイスケさんという方らしいですが・・・」
「なんだと?ほ、他には?」
「そうですね~・・・後は、体力も魔力もゼロで
レベルも1のようですよ!」
「レベル?船にレベルがあるのか?・・・
も、もしかして・・・
こ、こっちだ!こっちに来てくれ!」
とナイルさんは俺の手を掴んで
階段を上がった船長室のような部屋へと
案内された・・・
「・・・ここは?・・・ってうわッ!」
もう、外も暗くなっていたので、
船内はかなり暗いので
光ポーションで明かりを付けると
足元に海賊船の艦長が被るような帽子が落ちていて
ふとッ!
大きなテーブルの奥の方を見ると
「・・・うわッ!・・・が、骸骨?・・・」
豪華な船長室のような所で
イスに座ったまま
学生服を着た骸骨が
行き倒れるように倒れていた・・・
リストセット城 大広間
前夜祭
「・・・うほんッ!・・・」
白いヒゲを口の上に生やした老年の執事が
広く豪華に彩られた広間の前に立ち、
咳払いをすると
空のシャンパングラスを手に
フォークを使い
チン!チン!チン!
と綺麗な音色で会場中の注目を集めた。
「それでは、お集りの皆様方!
これより、決起集会前夜祭を始めたいと思います。
まず、初めに大臣閣下からお言葉を・・・」
すると
いつも、国王陛下が座る玉座から一段下がった場所に
大臣が立ち
「貴族諸侯の方々、急な出陣にも関わらず
此度の戦に、何を置いても王都へ集まってくれた事を
我が王国の正当なる君主に変わり、
礼を言わせて頂きたい・・・
知っての通り、・・・・・・・・・・・」
と伯爵の裏切りや向こうが如何に儀を欠いた
有象無象の野蛮人の集まりかを
大臣の長~いスピーチにより延々と説明している中
会場の後ろの方の、さらに後ろで
最前線に部隊を残してきたエンロ―は
近くにいた宮廷魔導士の若者に
「なぁ?あいつはまだ来てないのか?」
「失礼いたします。アイツとは・・・」
「あぁ、すまん!タダシだ!
ほら、最近貴族になった・・・
いや、取り立てられたっていう・・・」
「タダシ様ですね・・・」
と魔導士は持っている資料に目を通すが
「まだです・・・ですが、こちら側に付くために
もう4日ほど前に出発されたと
ご領地のミスリルダンジョンの村長の方から
連絡だけは来ておりますが・・・」
「そ、そうか・・・あの辺りからくるのか
・・・では・・・転移門は・・・」
「ございません!ですが、戦には間に合うかと!
早ければ明日の決起集会には、間に合うのでは?」
「そ、そうか・・・
此度の戦で俺は先方を仰せつかってな!
その条件にあの男と参戦させてくれ!
と大臣に願い出ておるのだ!」
「存じております!セキネ・タダシ殿は
エンロー様と共に王国の先を陣を切り
必ずや、国王陛下を勝利に導くでしょう!」
「う、うむ・・・期待していてくれ!」
「はい・・・それでは・・・」
と若い魔導士はその場を後にするが
エンロ―は
「こんなデカい戦で先陣・・・
・・・やはり緊張するな・・・
だが、ルーチンが向こうにいるのだ!
絶対に負けられない・・・
頼むぞ!タダシ!間に合ってくれ!」
とただの補給部隊からいつの間にか
先陣を切るハメになっていたタダシであった・・・




