10 新しい才能
10 新たな才能
ガキーン!ガキーン!
カン!カン!カン!カン!
ギギギギギギギギギっ!
「す、すっげー!」
倉庫のような工場の中に無理やり連れて
行かれた俺は異世界を舐めていたため、
度肝を抜かれていた。
天井からは、やたら細かい彫刻が施された
クレーンが縦横無尽に上下し、
手前では直径30メートルはある丸太を
ゴーレムと巨大な歯車が切断していく。
奥の方では、溶鉱炉から出てきた鉄を、
自動レーンで運びながら、
それらの赤々と燃える金属を
一列に並んだゴーレムたちが叩いている。
ガがキーン!ガがキーン!
そして、それらをすべてココにいる
ドワーフたちが操作しているのだ!
「がはははっ!そうだろう!?がははははっ!」
と驚いている俺にかなり上機嫌なドーンさんだ!
「ココは何を主に作っているんですか?」
「主には、掘削用ゴーレムや戦闘用ゴーレム!
材木はそのまま、加工して売るんだよ!
南の貿易都市ステッパーへな!」
「戦闘用ゴーレム?
・・・どこかで戦争でもあるんですか?」
「いや、何言ってんだよ?
まだまだ、人族対人族、人族対魔人族と
もうかれこれ100年位やってんじゃねえかよ!
知らなねえのか!
って異世界からきたんだったな忘れてたぜ!
あ~因みに、他の奴には教えるなよ!
とんでもない目に遭うからな!」
「あっ!す、すいません!忘れてました。
は、はは・・・」
(やっぱり・・・町の外に出る時は、
それなりの準備が必要だな・・・)
と思っていると
カーン!カーン!
ちょっと先でドワーフの若者がハンマーで
金属を叩いているが
真っ赤な金属を叩いているのに
、なぜかハンマーが当たった箇所が盛り上がっていく。」
「あ、あの・・・あれはなんで
あんな形になっていくんですか?」
と俺が不思議そうに近づいていくと
「おっ!興味あるか!よし!
お前にもやらせてやる!」と
その若者の横の作業台に案内された。
(え?いや、聞いてるだけなんだけど・・・)
と思ったが結局
「鍛冶魔法は、スキルがなくても練習すれば
、身につくからな!」
と小さなハンマーを持たされた。
(随分、凝った形のハンマーだな?
これだけでも商品になりそうだ!)
と異世界っぽい複雑な炎の絵と
赤い魔石が散りばめられたハンマー
と眺めていると
鑑定してみると
見習い用:鍛冶ハンマー
火属性魔石を使い、
魔力を流し込んだ先の物の温度を上げ、
形状を自分のイメージした通りに変えていく
(なるほど・・・イメージ通りか・・・)
と思っていると
カラーン!
とドールさんが作業台に一枚の
冷えた金属板を置いた!
「まずそのハンマーに魔力を込めてみろ!」
「魔力を込めてって・・・こうですか?」
とポーションを作る要領で指輪に魔力を流し、
そのままハンマーに流すと、
赤い魔石が赤く光った!
「おっ?一発で旨くやれたな!
じゃあ、何か形をイメージして叩いてみろ!」
と言われたので
「こ、こうですか?」
カーン!と叩いた!
すると
一瞬で赤くなったと思ったら、
丸く玉のようになり、周りに小さな粉の
ような物が散らばっている。
「ん?今どうやった?」
とドールさんも横の新人の人も驚き、
手が止まった。
「ど、どうって?・・・変ですか?」
「ちょ、ちょっと、もう一回やってみろ!」
と同じような金属片を出してきたので
カーン!
コロン!
と同じく玉にした。
「い、いや・・・どうやってるんだよ?それ?」
「え?だから、なにがおかしいんです?」
「いや、何って?」
とドールさんも俺も少し困惑してくると
「それを叩くと普通はこうやるんです」
と横で見ていた若者が
一枚の同じような大きさの金属片を
作業台の下から出し
「最初に打つと・・・」
カーン!
「このように赤くなります。で、次に」
カーン!
「これでやや丸くなります。そして」
カーン!
コロン!
「こうやって丸くするんです。普通は・・・」
と金属片を俺のよりやや大きい玉になった。
「そ、そうだ!普通はああなる!
なのにお前のはいきなり玉になるし、
それに・・・小さい・・・どうやったんだ?」
「いや~、どうと言われても・・・」
「ちょ、ちょっと今度は他の物を
イメージしてやってみてくれ!」
「え――――!」
結局、俺はその後、3時間位付き合わされた
カーン!
「凄い!」
カーン!
「まじか!」
カカーン!
「もうお前!ウチのギルド入れ!」
「嫌です!」
「・・・・・・・・」
結局、錬金ギルドに帰った時には
夕方になっていた。
「あ~肩凝った!コレ小さいのに重いな!」
と製作ギルドのドーンさんがくれた
見習い用のハンマーを見ながらつぶやいていると
(でも、ポーション師のスキルは物を
作るスキルなら大抵代わりが効きそうだ
というのがわかったのは大きいな・・・)
そんな事を考えていると
「あっご主人様だ!お~い!」
と門の方からラムが手を振り、帰ってきた。
「おー!今、終わったのか?」
俺もラムに手を振るが、何かおかしい!
よく見てみると
「おま、ちょっ、血だらけじゃないか!
どうしたんだ?一体?」
「えッ?あ~いや、これアタイの血じゃないよ!
魔物の血だよ!」
「魔物?」
話を聞くと
ラムは冒険者ギルドにポーションを納品後、
町の北にある森で常時依頼の
オーク狩りをしていたら、
イノシシ型の魔物ウッドボアに遭遇し、
仕留めたそうだ!
「まずいかな?」
「ますいよ!このまま、ギルドに入るのは!
商品とかもあるし、床に血の臭いとかついたら
・・そうだ!」
と俺はラムの裏口の狭い通路から
ギルドの裏庭へ手を引っ張っていき
「よし!ココで血を洗い流そう!」
「大丈夫?この血は落ちにくいよ?
普通、冒険者はちょっと高いけど、
洗濯屋でクリーンの魔法かけて貰うんだよ!
臭いは残るけど・・・」
「あ~そういうのあるのか!
まあ、とりあえず、今日はコレで洗い流そう!」
とボディソープポーションを取り出した。
「そ、それで洗うの?」
「ああ!これはボディソープポーションと
言って花の香りのする泡の力で汚れを・・・」
と俺がしゃべっているのに
カシャっ!ガチャっ!パサっ!
といつの間にかラムが裏庭で全裸になっていた。
「じゃあ、ご主人様!洗って!」
とラムが少し恥ずかしそうに両手を
上に上げていた。
「・・・・・・・・・」
カツン!カツン!
ギルマスは、地下室で一仕事終え、
食堂に上がってきてみると
置いてあった用意してあった夕飯もメモも、
そのままだ!
「どうしたんだい?あの子達は?」
と思いながらも
ふとっ食堂の窓から見える裏庭を見ると
「・・・・庭で?!・・・」




