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末期の引きこもりが魔王のペットになって全力で愛でられます。  作者: 雪野ゆきの


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33/36

もしや……太った!?



パパさまに魔力をもらうようになって数か月、私はあることに悩まされていた。


「……やっぱり、キティふとった……?」


 ワンピースのチャックが締まらぬ。

 ダイエット不可避なのかな……。


 う~む。



 悩んだ私はある人の元へ向かうことにした。


「ってことで先生、キティは太りました。なにか楽ちんに痩せられる方法ぷりーず」

「……ペットちゃん、君は別に太ってませんよ」

「え? でも洋服入んなくなったよ?」


 そう聞くとちょいちょいっと先生に手招きされたのでついて行く。


「はい、ここに立って下さい」

「は~い」


 大人しくメモリの書いてある棒の前に立つ。


「ふむふむ」


 先生は私の後ろの棒をジーっと見ると、持っていたノートに何かを書き記した。


「ああやっぱり、ペットちゃん身長伸びてますね」

「ふぇ?」


 この三百年程びくともしなかった私の身長が伸びたですと?



「やっほい♪やっほい♪しんちょうがのびた♪」

「なにしてるんですか?」


 ハッ、喜びのあまり小躍りしちゃった。


「ところで今日は魔王様と一緒じゃないんですね。ペットちゃんが医務室に行くと言えば魔王様もついてきそうですが」

「ジークに内緒で来たんだもん」

「おや? どういった心境の変化ですか?」

「だって太ったのバレるとか恥ずかしいもん」

「そうですか……」

(おや……これは一歩前進したんですかね……?)


「でも結局太ってなかったもんね! 身長伸びたってみんなに自慢しよっと!」


 私はルンルン気分だ。

 そんな私になぜか先生が残念な子を見る目を向けてくる。


「ペットちゃんが自慢しにいくみんなはペットちゃんよりも身長高いですけどね」

「先生は一言余計なの」


 でも確かに自慢にはならなそうだな。……まあいっか。


「自慢はちょっと置いといてご報告に行ってきます。ついでに新しいお洋服をねだってきます」

「お~、ペットちゃんを愛でることを生きがいにしてる人が約二名程いますからね。好きなだけねだるといいでしょう」

「あれ? 無駄遣いはしないようにとか言わないの?」

「世の中には需要と供給というものがあるんです。ペットちゃんの場合は供給したい人達の財力が過多なので経済を潤してきなさい」

「は~い」


 先生に手を振って私は医務室を出た。

 その足でジークの執務室に向かう。



 ひょこっ。

 ドアを少し開けてジークの執務室を覗き込んだ。お、ジークとパパさまが揃ってる。

 ジークが私に気付いた。


「キティ。今までどこに行ってたんだ?」

「医務室」

「医務室!?」


 パパさまがガタッと立ち上がった。そして私を抱き上げる。


「キティ! どこが具合が悪いのかい!?」

「ううん、具合は悪くない」

「じゃあどうしたの?」


 パパさまが心配そうに私の顔を覗き込んでくる。

 どうやら予想以上に心配させちゃったみたい。


「パパさまとジークに嬉しいお知らせです」

「?」

「なんだ?」


「キティ、身長が伸びました!」


 私は声高々に発表した。


「おお!」

「よかったなキティ」


 優しい二人はまるで自分のことのように喜んでくれる。どこぞの医者にも見習わせたい。


「最近少し服がキツそうだと思ったらキティが大きくなったのか。太ったんじゃなくて安心した」

「じゃあ新しい服が必要だね。パパ達が買ってあげよう」

「そうだな。すぐに仕事を片付けるから一緒に服屋に行くか」

「うん!」


 おお! 三人でおでかけ! 嬉しいなぁ。



***




「……」


 おでかけは嬉しかったけど、この状況は望んでなかった……。


「はいキティ次はこれとこれ着てね」

「これとこれもだ」

「……あい」


 もうこれで何着目の試着だろう。買ってもらう身でこんなこと言うのもなんだけど、つかれた……。


「キティは何でも似合うな」

「流石僕の子」


 二人が楽しそうで何より。


「これとこれも買おう」

「あとこれもね」


 二人のお金持ちはじゃんじゃん店員さんに買う予定の服を渡していく。


「でもこんなにいっぱい買っても。成長してすぐ着れなくなっちゃうんじゃない?」

「あー、大丈夫、キティはどうせそんなに大きくならないから。若干大き目の買っとけばオッケー」

「どうせそんなに大きくならない……?」

「あ」


 パパさまがさらっと本音を漏らしやがった。

 キティ大きくなるもん。




 大量の服は二人がさらっと会計してくれて、私のクローゼットはパンパンになった。




 この洋服たち? ボロボロになるまで何年も着続けてやったよ。





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