5月23日
「優人の笑顔を思い出そう。その一つ一つが、優人の生きた意味だと思おう」
夫とスマホの中の優人を見ています。
夫に聞くと、あの日のハンバーグは、夫が和風で、私と優人は洋風だったそうです。
今日のお昼は、中のチーズが飛び出した「チーズアウトハンバーグ」です。夫は、
「チーズの焦げた感じがおいしいね」
と言ってくれました。
「でしょ」
「あはははは」
夫は釣りに行きました。優人と歩いたあの川です。
私は洗い物も終わって、今日の風の気持ちよさに気づき、窓を開けて小さな庭を見ています。
窓を開けたせいで、鳥が逃げてしまったことは残念ですが、風は気持ちいいです。
「いったーーーーーーい!!!痛い痛い痛いーーー!!!」
うかつに、ロケットパンチのボタンを押してしまいました。
「強い強い!強いって!強すぎるでしょ!!ロケットパンチ!!!」
ロケットパンチを拾い、胸をさする。
「はあ…」
優人か残したロボギガマンと一緒に庭を見ていて、間違ってボタンを押してしまいました。
「こんなに強いんだ……ロケットパンチ。こんなに……、こんなに強くしたんだね。優人が頑張って………」
ロケットパンチの威力は、私の胸に穴をあけた。それは否定できない事実だけど、
「でも…ママは立ってるよ。ママは強いよ!優人」
ロボギガマンを部屋に置き、庭に出て風を浴びる。
「すう……はあ………」
下がった眉毛で笑っている。
優人のいない。その高さの風が足元を吹いて通る。
手のひらに寒く感じて、続けて風は体を押す。
風がすべてを動かそうとする。
風で、この世界の全てが動いている。
私の体の真ん中は、ロケットパンチの穴が開いていて、まぎれもなくたった一つの、この世界の風がそこを通り抜けて行く。どうしようもなく、胸の穴が冷えてゆく…。
どうしようもなく風が……。
夫も今ごろ川で、下に伸ばした手のひらで、風の寒さを感じているかもしれません。
どうしようもなく、風が通り過ぎてゆくこの感じを。
振り返ると部屋の中に、ロボギガマンがエグイ存在感で立っています。(笑)
きっと、みんなそれぞれ、いろんなロボギガマンがいる。
これは私のロボギガマン。
優人の優しい心と強い心。それがロボギガマンに詰まっています。
ロボギガマンが、私に、笑顔で生きる勇気をくれる。
生きるよ。
優人がいた世界だから…。
ありがとうロボギガマン。
元気でね、優人。
私は今も、笑っているよ。
終わりっ!!!
最後まで読んでくれた優しい人。
ありがとうございました。
ちなみに、この作品を書いてる時によく聞いていた曲は、真心ブラザーズ『風を浴びて君想う』です。




