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1の反省
・説明端折りの超展開
・見やすさ
1のあらすじ
男装令嬢は、男装がバレて、檻の中にいる
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私が女性だとバレた後の話をしよう。
裁判で有罪となり、この国でポピュラーな「剣闘士の刑」という処刑方法が採られることになった。
他の国の者が聞けば首をひねるかもしれないが、この国――通称、武の国――には、「武」が絡む伝統が割とある。
例えば、私が男装しているとバレた切っ掛けになった「国民皆剣技大会」(国民全員参加の剣技大会)も「剣闘士の刑」も武の国の伝統と言えるだろう。
さて話を戻そう。
私が現在受けている「剣闘士の刑」とは何か。
これはこの国にある円形闘技場「コロッセオ」の舞台で、死ぬまで戦うという刑だ。
もう少し具体的には、1日1回だけ、特定の魔物と受刑者が舞台に立つ。受刑者が生き延びれば、次の日は1ランク上の魔物が用意される。なお、市民には一般開放されている。
私は今日で6日目だ。
つまり、今まで6回の死闘をしのいだことになる。
これでも貴族のはしくれだ。幼少のころから指南役も付き、鍛錬していたのが役に立っている。
ただ、私はいつも指南役に呆れられるぐらい弱かった。剣技大会でもそれは証明された。
ええい、はぐらかすのはよそう。
まず間違いなく明日に死ぬ。私に明日以降は来ない。
最初こそまだ余裕があったが、今ではもう奇跡的に生きているとしか思えないのだ。実力でも及ばない、それにろくに休息も取れない獄中で疲労もピークに来ている。
さらに悪いことには、この刑を生き延びる難易度は7日ごとに飛躍的にupするのだ。
誰がどうやっているか知らないが、7日ごとにボス格の魔物が用意されるのだ。
そして私は明日、第1回目のボスに当たる。6日までに当たった魔物の特殊個体になると予想できるが、通常個体でも手一杯だったのだ、もう無理だろう。
それが私の見解だ。
不思議なことに、なぜかひどく平穏を感じている。そして、とても冷静でいられている。
あたかも自分を第三者視点で自分を正確に見つめているような感覚だ。
あぁ、もっと早くこの境地に至って入れば、剣技の訓練でより一層自分を磨けただろうに。
そもそも弱くなければ、男装がバレることもなかったのだ。弱くなければ、男装がバレたとしても「武の国にとって有益な人間」として減刑もあったかもしれない。
ふぅ。もう寝よう。
ゴトっと石の床に倒れこんで、精一杯の休息を取ることにした。




