1話
OFUSE始めました。
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ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
巨木に取りつけられる様に作られた住宅に、俺は生まれた。エルフの大都市であるここで生まれた。
しかし、俺には秘密がある。前世の記憶があることだ。前世は地球の日本で生まれて育った。平凡な男で、普通に生活をして、普通に結婚をして、普通に老後を迎え、そして死んだ。その記憶がある。
転生したという事だな。……そういう作品は数々読んできた。転生願望はあった。平凡な人生を変えたかったというのがある。もっと才能があれば、もっと充実した人生を送れたのではないか。そう思う事がある。
だが、それは叶わない筈だった。転生なんて物語の話。現実には起こりえない。それが当たり前で、だからこそ惹かれる。だからこそ望まれる。そんな感じだった。
何の因果か、本当に転生してしまうとは思わなかった。であれば、前世でやり残したことをやりたい。今世でしか出来ない事をやりたい。
今世では、魔法がある。科学技術はそこまで発展していないが、魔法技術はそこそこ発展している。であれば、魔法を使いたい。前世で無かった魔法を使う仕事をしたい。楽しいかどうかは解らない。前世の仕事を楽しいと思った事は無い。仕事は仕事。そう割り切っていた。
しかし、今世はどうだ? 前世を知る分、楽しめるのではないか。そういう気がする。だから思いっきり楽しもう。前世で出来なかったことをやろう。才能に溢れているかどうかは解らない。でも、魔法に携わっていきたい。
やりたいことをやってみよう。今世は楽しく生きよう。魔法に関わって、沢山楽しむんだ。それで、何年くらい生きるんだろうな?
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大人になって、仕事をしなければならなくなった。簡単な魔法は使えたし、弓も真剣に教わった。エルフの生活は狩猟採集。定住はしているが、農業なんかはやっていない。森の恵みを頂くことが殆んどだ。
で、仕事なんだけど、錬金術師をやってみる事にした。父さんの知り合いに凄い錬金術師が居るらしい。その人から教えてもらえるようにと手を回してもらった。
「よろしくお願いします、師匠」
「それじゃあ何処まで出来るか試そうか。ほれ。剣を持ちな」
「……剣を? 弓でもなくてですか?」
「動物相手なら弓でも良いだろうが、魔物相手は剣の方が早い。さあ、準備して行くよ」
そんな訳で、錬金術の師匠なのに、剣を持たされ初めての魔物討伐へ。……魔物相手は初めてだな。弓で動物を狙うのとは訳が違うとは思う。動物と違って突っ込んでくるだろうし、何とか怪我をしないようにしないと。
そして、本気で後悔した。
凄腕の錬金術師である事には間違いはなかった。その証拠に、この都市の薬の類の半分は師匠が作っていると言っても過言ではない。それだけの量を熟しながら生活をしている。はっきり言って異常者だ。天才の類だとは思う。
でも、後悔した。何故か。ついていくのがやっとだからだ。師匠曰く、錬金術師たるもの、自分で使う素材は自分で取ってこないといけないらしい。それで何度も何度も採取をしたけど、それは良い。
魔物から取れる素材を使って作る薬もあるらしく、薬が切れそうだからと頻繁に魔物討伐に乗り出していた。
酷い所だと、100日は歩くような場所まで出向き、火山の火口に居るドラゴンの討伐までやらされた。勿論だが、ソロだ。普通は何百人も率いて戦うらしいんだけど、錬金術師はドラゴンも倒せないといけないらしい。
……心の中ではそんなことある訳ないだろうと叫びたかったが、薬にするには死んでから2時間以内に薬にしないといけない部位もあるらしく、最低でもついていかないといけない事は確定したんだよな。本当に酷い事だとは思うけど、それでしか治せないという薬も存在するらしく、かなりの高値で売れるのだとか。
まあ、こんな苦労をした薬が安く買い叩かれても腹が立つが。因みに、ドラゴンの腎臓を使って作る薬で、人工透析しなけらばならないような人の腎臓でも、健全な腎臓に戻す薬なんだ。まあ、そもそも人工透析の技術が無いんだけど。
回復魔法でも腎機能を回復させることは出来ないらしい。けど、そう言った薬があるんだ。不可能では無いとは思う。誰も知らないだけで。魔法でどうにか出来るのであれば、魔法でどうにかしたかった。
師匠に振り回される仕事は500年くらいは続いたかな。……これ以上はやること無いと言われたのと、そろそろ旅に出たいという事で、師匠は旅に出てしまった。そろそろ寿命が来てもおかしくないという歳にまでなったというので、世界を見て回るそうだ。……俺は師匠は殺しても死なないし、寿命なんかも無視するような気がするんだが、気のせいだろうか。
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師匠から免許皆伝を言い渡された後は、適度に薬を作りつつ、魔道具を作る仕事をしていた。なんでも、師匠曰く、俺の才能は魔道具師の方にありそうだという事を言っていた。……何で解るんだろうか。でもまあ、確かに魔道具を作るのは得意だった。
電化製品とは違う法則で動くのが魔道具だ。主に魔石をエネルギーにして動くんだが、何故かある程度の作り方と言うのが解っていた。何故だかは解らない。けど、俺に魔道具師の適性がありそうだとは確かに思った。……師匠は錬金術師の筈なんだけどな。魔道具も普通に作れたんだよな。本当に何でも出来る人だった。
生活は決して苦しくない。むしろ楽だと言っても良い。……まあ、魔道具の素材を取りに討伐に出向いたりはしているけど、師匠と出向いた時に比べれば楽なものだ。そこそこ強い魔物も倒しているが、倒せない訳では無いし。無茶ぶりで培われた戦闘スキルは、それはもう見事なものだから。普通はここまで鍛え上げる事は無い。
出来る事が増えたのは良い事だ。だから色んな魔道具を作ることが出来る。生活に必要ない魔道具も作れるようになっているが、基本的には生活に必要な魔道具を揃える方が優先だ。コツコツと実績を重ねて、不自由ないくらいに稼げばいい。
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644歳の時に結婚をした。相手は858歳のエルフだ。エルフも晩婚化が激しいと言われている種族である。子供は30歳くらいで産めるのに、趣味や仕事で忙しいからと、結婚を先延ばしにしがちだ。俺も人の事を言えたわけでは無いけど。
因みに、両親には孫の顔を見せてやることは出来た。子宝に恵まれ、晩婚ながらも5人の子供に恵まれた。……しかし、最近の子供はこの都市から出たがることが多い。まあ、娯楽も特に何もないからなあ。旅をしたいと思うのは、普通なのかもしれない。
俺の子供5人の内、3人は旅に出てしまった。エルフ以外も見てみたいという理由だな。2人は都市の中で仕事を選んで働いている。俺もそれで良いと思う。変に冒険をするよりも、堅実に生きた方が生きやすい。外の世界も興味があるが、今の歳になって外に出ようとは思わない。歳を重ねてしまった弊害だろう。昔よりも外の世界に憧れが無い。
ただまあ、今作っている魔道具が出来たら、外の世界に出ても良いのかもしれない。まあ、素材集めにそれなりの場所へと向かう予定ではあるけどな。……外の国の事はよく知らないが、人間や獣人が居る事は解っている。
師匠と色んな場所に行ったからな。現地で言葉が通じないという事も無かったし。この世界は、世界共通語を使っているらしいのだ。不思議な話だ。外の世界と連絡を絶っているエルフの都市でさえ、世界共通語を使っている。独自の言語が発達してもおかしくないとは思うのだがな。何かの思惑が働いているのかもしれない。
それでも魔物とは意思疎通が出来ないがな。テイマーという職業にも憧れはしたが、無理だという事が解っている。知能の高いドラゴンでさえも、こちらの言葉が通じないんだ。
ドラゴンをテイムできたとして、食費が馬鹿にならないとは思うがな。あの大きな体を満たすだけの食料を集めなければならないんだから。そんな事は不可能に近いだろう。森の恵みだけでは足りない。そんな事をするつもりも無いがな。




