風間辰子
甲斐 愛美
5月2日生まれ
年齢 17歳
身長・スリーサイズ 167cm B91 W60 H93
髪色・髪型 紫 ウェービーセミロング
目の色 オレンジ
趣味 いたぶること 金勘定
好きな食べ物 ビシソワーズ
嫌いな食べ物 きゅうり(へし折りたくなるから)
風間 辰子
6月16日生まれ
年齢 17歳
身長・スリーサイズ 172cm B86 W58 H87
髪色・髪型 緑灰色 ストレートロング
目の色 琥珀色
趣味 ダーツ ビリヤード
好きな食べ物 醤油ラーメン
嫌いな食べ物 アワビ
朝 レム女中等部 3-A
滅龍「ねぇ蒼雅ちゃん!ちょっといい?」
蒼雅「あん?」
HRが始まる20分前、八雲たちと談笑していると滅龍が突然話しかけてきた。
滅龍「少し二人で話したいことがあって・・・いいかな?」
猫を被った滅龍はあざとく手を前に合わせてお願いしてくる。
蒼雅「・・・・・」
面倒くさい・・・けど、これはお願いしますっていうよりは、ツラ貸せってところね。
断ると後々つきまとってきそうだし・・・早めに終わらせておこう
蒼雅「手短にね」
滅龍「はいはい。じゃ、ちょっと蒼雅ちゃん借りるねみんな」
八雲「・・・どうぞ」
滅龍の後に続いて教室を出る。
梢「話ってなんだろ?」
八雲「さぁ?」
瑞希「昨日も思ったけど、あの二人なんか仲いいよね。知り合いだったのかな?」
八雲「それは・・・ないと思う。蒼雅って学外に友達いないし」
梢「そうなの?」
八雲「うん。あいつ基本群れるのが好きじゃないから。あ、私達は別だよ?」
由美「蒼雅しゃんっ・・・他のクラスの子とも・・・話してるところ見たことないっ」
奈々子「確かに。クラスではよく喋ってるイメージですけど・・・」
梢「まぁこうやってウチらが仲良くなったのも八雲っちがいたからだしねぇ」
八雲「私が仲良くなったのもたまたまだったからね・・・だけど」
梢「ん?」
八雲「いや、なんでもない」
八雲(あれは多分、いい話ではなさそうだ・・・李滅龍、彼女は一体・・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
蒼雅「こんなところにわざわざ連れてきて・・・穏やかじゃないわね?」
滅龍につれてこられたのは旧校舎の裏手だった。
滅龍「お前・・・昨日の放課後なにしてた?」
蒼雅「は?」
滅龍「クラスの連中から聞いたンだよ。お前が生徒会用サロンに入っていったってな」
蒼雅「・・・そう」
見られてたのね・・・放課後だし気にする人間もいないと思ってたんだけど。
蒼雅「で、それがなんだって言うの?」
滅龍「・・・生徒会長と取り巻き二人。それに顧問の教師が雲隠れしたンだってな?」
蒼雅「・・・・・なんでそこまで知ってるのかしら?」
顧問まで消えたのは初耳ね。まぁそりゃそうか。
滅龍「こっちはクラスで聞いた情報じゃねぇ。独自のスジから仕入れたモンだ」
滅龍「なんでも、昨日の夜にサロンでちょっとした騒ぎがあったとか」
滅龍は明らかな殺気を込めて私を見据える。
滅龍「もっかい聴くけどよォ・・・昨日サロンでなにしてたンだ?」
蒼雅「・・・私がどこで何していようがアンタに関係ないことでしょ」
滅龍「関係・・・大アリなんだよォ!!!!」
ゴオォゥ!!!!!
蒼雅「っ!」
轟音と共に恐ろしいスピードで跳んできた蹴りを寸前で躱す。
滅龍「アタシはさァ・・・たまたまこの学校に来たってワケじゃねェんだわ・・・・」
滅龍「生徒会長の多賀城椿・・・アイツに用があってなァ・・・それも大事な大事な用事がよォ」
滅龍「ヤツから色々と聞き出すために根回しから何から長い時間かけて準備してきたんだよ・・・それを」
グォォ!!!!ガァォ!!!!
蒼雅「チッ・・・!!」
上段の蹴りを躱したところで、すかさず拳が迫ってくる。途轍もない威力とスピードでいなすのがやっとだ。
滅龍「お前が勝手なマネしてくれたせいで台無しになっちまっただろうがァァァァ!!!!!」
フッ
蒼雅「なっ!」
滅龍が突如眼前から消え
グァォ!!!
蒼雅「がはっ!!」
腹部に拳をモロに受けてしまう
あまりの衝撃で後ろに吹き飛ぶ。倒れ込まないよう踏ん張るが、その瞬間を見逃さず、滅龍は仕掛けてくる。
滅龍「死んで詫びろやァァァ!!!」
ボォウ!!!
蒼雅「・・・!」
顔面に向かってとんでもない速さで飛び膝蹴りが迫る。
だが
蒼雅「知らない・・・わよ!!」
寸前で左腕で腿を押さえなが足を掴み
グルンっ!!!
滅龍「ぬぁっ!!!!」
体捻り、滅龍を引き倒す。いわゆるドラゴンスクリューだ。
蒼雅「私が死ぬ前に、アンタを殺す!」
滅龍「舐めるなよ三下ァ!!!」
マウントを取ると、投げられ、蹴り飛ばされ、互いにマウントを取りながら地面をゴロゴロと転げ回る。
蒼雅「そもそもっ、アイツに逃げられたのは私であって・・・アンタは関係ないでしょっ!適当に生徒会の人間捕まえて取り次いでもらえばいいでしょっ!」
滅龍「出来りゃ苦労してねェんだよ!一般生徒じゃ取り次いでくれねェんだとさ!」
拳が轟音を立てながら顔を横切る。
滅龍「だから転入前からレム女生徒に接触して、近づく手筈を整えてたってのに・・・クソッ!!!」
蒼雅「それは残念ね!知ったことじゃないけど!」
お互い立ち上がり距離をはかる。
滅龍「・・・・・」
蒼雅「・・・ふっ!!」
距離を詰め、素早い蹴りを繰り出す
滅龍「っ!」
滅龍が躱し、向こうも蹴り技を繰り出す
リーチ差を詰めるようにステップを入れる動作を見て私は、直線的に動く滅龍から軸をずらしながら更に距離を詰める
蒼雅「はぁ!」
顔面にめがけてカウンター気味に拳を振り下ろす
それを滅龍は、額で受け止めた。
蒼雅「っ!」
滅龍「その程度かよォっ!!!」
こちらの攻撃を受け止め
強烈なパンチを腹部に返される
蒼雅「がぁ!!!!」
とてつもないパワーで上空に浮かされ
滅龍「追漣!!!」
浮いた状態のまま蹴り飛ばされる
蒼雅「ぁっ!!!!!」
吹き飛ばされ、やがて地面を転がる
蒼雅「くぃ・・・ぁ・・・」
あまりの衝撃に意識がぶれ始める
蒼雅(負けるわけには・・・いかないのに・・・)
蒼雅(なんだ、あいつは・・・初めてよあんな化け物・・・)
滅龍「立てねぇだろ?あたしの技をモロに受けたんだ」
滅龍がそばに立つ
滅龍「これに懲りたらもう二度と邪魔すんじゃねェぞ」
蒼雅「うる・・・さ・・・」
文句のひとつでも言ってやろうとしたが
そこで意識が途絶えた
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
滅龍「ふん・・・やってみりゃ案外呆気なかったな」
二日前に出会ったときはとんでもねぇ女だと思ったが・・・
滅龍「まぁ、あたしが負けるわけねェけど」
気を失って倒れている蒼雅を尻目に、歩き出そうとした
滅龍「っ!・・・な、これ・・・」
突然、膝に力が入らなくなり、崩れ落ちる
滅龍「んだ・・・これ・・・!?」
腕にも力が入らなくなり、体を支えられず前から地面に突っ伏す
滅龍「ぐっ・・・こいつは・・・」
全身にじわじわと痛みが走り、痺れを感じるようになる
滅龍「内功・・・駆動系がやられたか・・・あの中で的確に経穴を突くなんて・・・なんだこいつは」
体に力が入らない。
滅龍「くっ・・・これじゃ勝ったといえねェじゃんかよ・・・」
ムカつく。こんなの初めてだ。シャバに出て喧嘩で膝ついたことなんてなかったのに、無様に床におねんねなんて・・・
滅龍「あーあ・・・カッコつけたのにアイツが先に目覚めたらどうしよ」
滅龍「いや、それより・・・これからどうするか・・・」
多賀城に近づけるチャンスを逃した。今後はヤツの居場所を探さなきゃいけないが・・・
滅龍「昨日の様子じゃ、他の役員は何も知らされてなさそうだ・・・そうなりゃやっぱり、風間に近づくのが早いか・・・」
「私がどうかしたかい?」
滅龍「あん?」
不意に声がかかる
「あれ、今私のこと呼ばなかった?」
滅龍「・・・誰だあんた」
「誰って、今君が呼んだじゃないか」
滅龍「っ!お前は・・・」
「・・・とりあえず運ばせてもらうよ」
――――――――――――――――――――――――――――――――
-旧校舎 空き教室-
滅龍「それで、アンタがあの風間辰子だっての?」
「ああ。高等部2年E組、生徒会総務部学生議会長の風間辰子だよ」
そう名乗ったそいつは、不敵な笑みを浮かべてキリッとつり上がった深緑の瞳をこちらに向けてきた。
滅龍「なんでこんなところに居んの?」
辰子「そりゃここの生徒だから」
滅龍「そういうことじゃねェ。今はHRの時間・・・いや、もう1限始まってんぞ?」
辰子「それは君たちにも言えることだよ」
滅龍「チッ・・・」
辰子「生徒会の人間としては君たちのような生徒を正さなければいけない。だから私がここにいる名分は立てられるってことだ」
滅龍「ハンッ・・・教師にチクりたけりゃ好きにすりゃいい」
辰子「別にそんなつもりはないさ・・・しかし」
滅龍「あん?」
辰子「李滅龍君・・・君は聞いていた印象と違うみたいだね」
滅龍「は?」
辰子「元アイドルだけどそれをハナにかけない、人懐っこく可愛らしいと皆が言っていたが・・・」
辰子「ふむ・・・容姿以外は猛獣のソレだね」
滅龍「お前、喧嘩売ってんのか?」
辰子「猫を被るなら徹底しないと」
滅龍「お前さっきの殴り合い見てたんだろ?じゃあその必要もねェよ」
辰子「それもそうか・・・それにしても君、すごいね」
滅龍「なにが」
辰子「あの『蒼眼の修羅』に勝ったんだろう?とんでもないスクープだよ」
滅龍「『蒼眼の修羅』?」
辰子「ああ。そこで寝てる彼女のあだ名だよ」
風間は床に寝転がっている蒼雅を見た。
辰子「春原市じゃ有名なんだよ彼女は。ほら、この容姿だから街じゃ目立つでしょ?」
辰子「よその男子学生はもちろん、街にいるチンピラとかからナンパされたりするみたいなんだが、中には強引に迫る輩もいるみたいでね」
辰子「でも、手を出そうとするといつの間にか地に伏せていた・・・何人いようが一瞬だそうだ」
滅龍「そりゃそうだろ・・・」
戦って分かることだが、こいつはその辺を歩いてていいようなヤツじゃない。
滅龍「だがそれだけで有名になるもんか?暴走族の総長とかなら分かるが」
辰子「それだけじゃないさ。彼女はウチの生徒を助けたり、トラブルを解決したりもしててね」
滅龍「なんだそれ?」
辰子「ほら、ウチはお嬢様が多いだろう?だから色んな犯罪とかトラブルに巻き込まれがちなんだ」
辰子「前にも誘拐されそうになった生徒を助けたり、強盗集団を全員叩きのめしたり」
辰子「だからウチの生徒には彼女のファンが多いんだ。普段は授業バックレたり教師に反抗的だったり不真面目な不良生徒だけどね」
滅龍「・・・」
コイツ、そんなお節介焼きだったのか
滅龍「聞いてる話じゃ修羅ってよりはヒーローだな」
辰子「それはやられた連中が言い出したことが、噂で広まっただけだからね」
滅龍「そう・・・それで、コイツのご立派エピソードは分かったが、アンタの目的はなんだよ?」
辰子「おっとそうだった。君たちに用事があったんだった」
風間は椅子から立ち上がり私の目の前来た
辰子「どうだろう。君たち私の協力者にならないか?」
滅龍「は?」
辰子「次回の生徒会選挙、私はある作戦を実行する。だがそれを遂行するにあたっての不安要素を拭いきれていない」
辰子「そこで、その不安要素を潰すために君たちには協力してもらいたい」
――――――――――――――――――――――――――――――――
-職員室-
閃梨「はぁ・・・今日くらいはちゃんと出席すると思ってたのになぁ・・・」
HR終わり。
私は午前の受け持ちがないため書類整理のついでに職員室に来ていた。
「なーにデカいため息ついてんの、セン」
閃梨「罪華さん・・・いえ、実は昨日・・・」
私は、同じく午前の受け持ちがない先輩教師・・・罪華さんに昨日の顛末を話した。
罪華「へぇ・・・ソウちゃんと仲良くなったんだ」
閃梨「いや、そういうことでは」
罪華「素直になりなって。少なくともソウちゃんは心を開いてくれたってことでしょ」
閃梨「まぁ、そうですけど・・・」
罪華「でも分かったでしょ?あの子がただの不良じゃないってことは」
閃梨「今日ちゃんと出席してたら認めても良かったんですがね」
罪華「・・・ま、こういう場合は大抵なにかに巻き込まれてたりするんだけどね」
閃梨「え?」
罪華「ああいや、なんでもない」
閃梨「・・・そういえば、罪華さんはなんであいつをそんなに気にかけてるんですか?藍香さんの妹だからですか?」
罪華「それもあるけどねー・・・あの子は色々と特別なんだよ」
閃梨「特別?」
罪華「前にも話したと思うけど、あの子は色んなトラブルを解決したり、人を救ったりしてるんだ」
閃梨「ええ。あまり信じてはいませんでしたが・・・」
だが昨日話したことで信憑性は増した。流石に盛っているとは思うが。
罪華「でもさ、普通に生活してたらトラブルに直面することなんてほとんどないと思うんだ。目の前で誘拐事件があったり、強盗があったり」
閃梨「そうですね。だから信憑性が薄いんですが」
罪華「あの子は不思議とそういうことが多い。自分は普通に過ごしてるつもりでも、なんの因果かそういう場面に立ち会う機会が多い」
罪華「でもあの子はそこに疑問を持つことなく助ける道を選ぶ。あの子自身は正義感とかじゃなく、ただ目障りだからって理由だろうけど」
罪華「それでも救われてる人は多い。なんというか、生まれ持ってのヒーロー体質って感じだね」
閃梨「ヒーロー・・・ですか」
罪華「あの子は将来もっと多くの人間を助けるようになる・・・だから期待してるんだよ。この学園も救ってくれるんじゃないかって」
閃梨「罪華さん、それは」
罪華「分かってる。これはアタシ達がやらなきゃいけないこと。でも、きっとあの子は一緒に戦ってくれる」
罪華「その時、アタシ達の前にいるのか後ろにいるのか・・・いずれにせよ、彼女の力がアタシ達の力になる」
罪華「それにね、仮にもあの子を怒らせるようなことがあれば、相手は徹底的に潰される」
罪華「彼女はヒーローでもあり修羅・・・立ち塞がるものには容赦しない。それがたとえ友人であったとしても」
罪華「だからあの子は特別なんだ。それがあの子を気にかけてる理由。打算的に言えばだけどね。・・・個人的にもあの子は素敵な人だよ」
閃梨「・・・随分アイツを理解してるんですね」
罪華「そりゃあねぇ。だってあの子はアタシの・・・」
閃梨「?」
罪華「・・・つい熱く語っちゃった。ま、この学園の教師では一番理解してるつもりだよ」
閃梨「そうなんですね・・・」
罪華「それよりも、問題はいなくなった生徒会長だねぇ」
閃梨「ええ・・・昨日の口ぶりから多賀城はなにかこの学園に仕掛けようとしてるみたいで」
罪華「その布石としてソウちゃんを賞金首にしたわけだ」
閃梨「ええ。幸いまだそこまで生徒には広まっていないようですが・・・」
罪華「時間の問題だろうね。数日のうちに一部の生徒が武器担いでA組に殴り込んでくると思うよ」
閃梨「ですがウチの学校は令嬢が多いです。淑女教育も受けているようなお嬢様がほとんど。そんな荒事を起こす生徒がいるとは思えませんが」
罪華「・・・人間、誰しも欲がある。どれだけ恵まれて育っても全ては手に入らないし、欲しいものは尽きない」
罪華「だからもし、自力で手に入らないものが手に入るチャンスがあれば、掴みたくなるものだよ」
閃梨「それを与えられるほどの力があるのが生徒会・・・いや、多賀城椿か」
罪華「ま、ソウちゃんのことだから、さっさと頭潰して終わりだと思うけどねー」
閃梨「・・・なら私達の出る幕はないと?」
罪華「あの子の道行きにはね。だからせいぜいアタシ達の思惑に利用させてもらうだけだよ」
閃梨「もしや、なにか手を打って・・・」
罪華「上手くいくかは分かんないけどね」
閃梨「・・・相変わらず食えない人だ」
――――――――――――――――――――――――――――――――
滅龍「協力だァ?」
辰子「そう。君たちは多賀城を追っているんだろう?ならついでに協力してほしい」
滅龍「話が見えねェな」
辰子「君は編入したばかりで知らないかもしれないが、生徒会選挙は毎年4月から行われ、約一ヶ月の選挙活動を通して役員が決められる」
辰子「5月の頭に3日間の投票を行い、そこで各役員ごとに投票数が一番多いものが役職につく、という流れだ」
滅龍「・・・聞いた話と違うな。高等部生徒会は中等部生徒会から繰り上がると聞いたが」
辰子「中等部生徒会は高等部役員の指名制だが、高等部生徒会は改めて選挙を行う。もっとも決めるのは空いた役職のみで、1、2年が就いてる役職は据え置きだけどね」
辰子「選挙の表向きの理由としては指名された生徒に惰性で活動されては困るから、とか」
辰子「実際はただのアピールだけどね。だから実質的な選挙理由は、役員に三年が多い時に追加の人材を入れるためだ。中等部役員が皆3年ってわけでもないからね」
滅龍「そうかよ・・・んで、協力ってのは?」
辰子「・・・生徒会、とりわけ執行部というのは実質的な学園の支配者だ。しかし、あくまで生徒・・・学校とは社会に立つに必要な教育を施すための機関」
辰子「そこで教育を受ける子供が教育機関を支配するというのは不健全極まりない」
辰子「しかしここは要人の子供が通う学校。子供を代理とした大人による権力抗争が行われている」
辰子「実際、中等部への指名も役員本人の意思よりも、社交界を通した親同士で内々に決められ、親の指示に従って指名していることがほとんどだ」
滅龍「なら、あんたもか?」
辰子「我々のような下位組織は指名権なんてないさ。大部分は教師が決めている・・・まぁそれも親の根回しがあってのことだろうが」
滅龍「ならあんたも親の根回しで今のポジションに収まっているってことか」
辰子「いいや。さっきも言ったが、選挙は穴埋めのために行われる。私はその空いた穴に滑り込んだ」
滅龍「ふぅん・・・」
辰子「・・・で、ここからが本題だ」
辰子「私は次回の選挙で、執行部の総入れ替えを計画している」
滅龍「総入れ替え・・・?」
辰子「そう。次期役員の指名権の破棄と、据え置きになっている他の役員も含め全てをだ。中等部も例外ではない」
滅龍「そんなことができるのか?選挙で決まるポストならともかく、据え置きの役員まで変える方法なんてあんの?」
辰子「ああ。これは学生議会が持つ権限を行使すれば一応は可能なんだ」
滅龍「一応・・・?」
辰子「方法はいくつかあるが・・・一番現実的な方法は、不祥事における不信任決議だ」
滅龍「なんだそれは?」
辰子「学生議会は言わば法廷のようなもの。学内での秩序を維持するため生徒の行動に目を光らせ、違法行為には厳正な裁きを下す存在」
辰子「それは執行部も対象になる。前例は無いけどな」
辰子「無論段階的な調査も必要になるが、彼女たちのこれまでの行動や身内と学園のやり取り・・・裁くに足る証拠はいくらでもある」
滅龍「ならさっさと証拠を突き付けて終わらせばいいでしょ。アタシが協力する必要ねーだろ?」
辰子「言ったろ?彼女たちは生徒以前に要人の身内だ。それに学園側が連中とズブズブで、外から運営にまで口を出してる」
辰子「犯罪行為ですら揉み消せる現状でいくら証拠突き付けて声上げたとしても、相手にされない。たとえ学生議会主導だったしても」
辰子「だから私は世俗の力を利用することにした」
滅龍「あん?」
辰子「メディアやSNSを使ってこの学園の不祥事の証拠を全世界にばら撒く」
滅龍「・・・なんだそれ」
思ったより力技・・・というか滅茶苦茶俗っぽい
辰子「で、ここからが本題だが、君の芸能人としての力を私たちに貸してほしい」
滅龍「はぁ?」
辰子「世間で発信、週刊誌へのタレコミ・・・まぁ色々とやりようはあるが、連中のことを考えれば潰されるのは目に見えている」
辰子「メディアは頼れないし、ゴシップ誌も圧力を恐れて門前払いだろう。SNSもいち一般生徒が発信したところで誰も相手にしないし、最悪の場合こちらが訴えられる恐れもある」
滅龍「証拠があるんだろ?」
辰子「そんなもの、でっち上げたと言われたらそれまでだ。後ろ盾もないし証明してくれる第三者もいない」
辰子「しかしだ。君は違う」
辰子「君は転校してきたばかりで、この学園とはほぼ無縁の存在。そして突如行方を眩ませた超人気アイドル。君ほどうってつけの人材はいない」
辰子「シナリオはこうだ。君は自身のSNSに学園の不正を暴露する。私たちが揃えた物的証拠を添えて、だ」
滅龍「待ちなさいよ。協力するとは言ってない。それに芸能関係者に見つかりたくないから隠れてんだよ。自分から出てどうする」
辰子「そこはそれ、学業に専念するために引退しますと言えばいい。幸い世間では体調不良でいくつか番組出演をキャンセルしたという扱いになっているみたいだし」
辰子「逆に言えば、理由も説明せず引退なんてなれば、メディアやファンがあることないこと騒ぎ始めて君の行方を探し回る。そうなったほうが面倒だろう?」
滅龍「・・・まぁ」
辰子「そして君が数日音沙汰無かったのは学園内の不祥事の噂を聞き、証拠を集めていたからだと言えば良い」
辰子「なぜそんなことをしていたかと問われれば、自分が生徒会に立候補する上で必要なことだったからと答える」
滅龍「勝手なこと言うな。しないわよ」
辰子「分かってるよ。あくまで世間向けにそれらしい理由をつけただけだ」
辰子「『私は学校の環境を良くしたい。そのために戦います』なんてことを言えば・・・君のファンは応援してくれるだろう。引退に納得してくれるだけでなく、ね。晴れて円満引退だ」
滅龍「それ、結局は矛先がアタシに向くだけじゃないの?裁判沙汰になったりしたら嫌なんだけど?おまけにメディアや関わってる上流階級も敵に回しちゃうし」
辰子「それは大丈夫だよ。仮にも影響力のある有名人。一般人を相手取るわけじゃないから、即刻潰しにかかるようなマネはしないさ。世間もざわつくだろうし相手も慎重になる」
滅龍「アタシだけの問題じゃない。ファンや関係者は勿論、大勢の人に迷惑がかかる。アタシの独断でやっていいことじゃないっての」
辰子「君は目的があってこの学園にやってきた。それも今まで築き上げてきたものを捨ててまで。ハナから他人に迷惑をかけることなんざ厭わない、そう考えてたんじゃないかい?」
滅龍「アンタに何が分かるっての?」
辰子「むしろその目的のためにアイドルをやっていたんじゃないか?君にとって芸能界は目的達成のための足がかり。そしてこの学園に来たことでより目的に近づけた」
辰子「そうなれば今までやってきた活動は必要無くなる。もう目的達成は目の前だ。必要ないものは捨てる・・・だからこそ何も告げずに事務所を辞めて行方を眩ませた。違うかい?」
滅龍「・・・アンタ、どこまで知ってンだ?答え次第ではブチ殺すことになるけど」
辰子「・・・私にはまだ手札がある。君を動かすためのね」
辰子「そうだな・・・君が協力してくれれば多賀城の居場所・・・いや」
辰子「君の"お母さん"についての情報を提供してあげよう」
滅龍「っ!!!!・・・お前!!!」
辰子「手荒なマネはしないほうがいい。私が死ねば君は情報を得られない。だが協力すれば目的に更に近づける」
滅龍「・・・脅しのつもりか?」
辰子「交渉だよ。言ったろ?君を動かすための手札はあると」
滅龍「どこまで知ってる!?あぁ!?」
辰子「協力してくれれば知ってることを全て話そう。知るに至った経緯も含めてね」
滅龍「・・・・・・」
辰子「悩むことはないだろう。さっき話した通り君にとってマイナスになる要素はほとんどない。もし後の処理が面倒ならそこは私が上手く処理してあげよう」
辰子「・・・それとも、誰かの手のひらで転がされるのが嫌、なんてくだらないプライドでもあるのかい?」
滅龍「・・・・・」
辰子「君は目的のために人生を賭けてきてるのだろう?数多の修羅場をくぐってここまでたどり着いた。ならばあとは向き合う覚悟だけあれば他はいらないはずだよ」
滅龍「チッ・・・」
辰子「交渉は成立かな?」
滅龍「一つ聞かせろ。アタシはさておき、アンタはアタシたちに協力を頼んできた。そこの転がってるヤツも協力させんのかよ?」
辰子「霧雨君かい?勿論だとも」
滅龍「アンタの計画の役に立たないだろ」
辰子「そんなことはないさ。むしろ切り札だよ。相手が強硬的な手段を取ってきたときの用心棒として」
滅龍「待てよ。それだったらアタシがいるだろ。こいつより強いし」
辰子「さっきの戦い、離れたとこで見てたが、ほぼ互角じゃないか。霧雨君の意識を飛ばしはしたが結果的に君も動けなくなった。完全勝利とは言い難い」
滅龍「勝ちは勝ちだろうが」
辰子「・・・言っておくけど、彼女は本気じゃなかったよ」
滅龍「あ?なんだと?」
辰子「・・・まぁそれはいいだろう。そもそも強さの問題じゃない。君はこれから"元アイドル滅龍"として動いてもらうんだ。荒事は控えて貰わないと、世間を味方につけられない」
辰子「だがほぼ一般人の彼女なら荒事になっても影響はほぼない」
滅龍「そもそも、こいつが素直に協力なんざするかよ?アタシ以上にプライド高そうじゃねェか?」
辰子「協力してくれるさ。彼女には貸しがあるんだ。筋を通してもらわないと」
滅龍「んなもん律儀に守らないだろコイツ」
辰子「ま、それだけじゃないよ。手札はちゃんとあるからね」
蒼雅「悪いけど滅龍の言う通りよ・・・そもそも借りだなんて思ってないもの」
辰子「・・・目が覚めたと思えば、開口一番それかい?随分な挨拶だねぇ」
蒼雅「言っておくけど、ここに運ばれてきた時から起きてたわよ。面白い話をしていたみたいね?」
滅龍「お前・・・呼吸を・・・いや、気を完全に殺していたのか?」
蒼雅「もう少し狸寝入りを決め込んでも良かったのだけれど」
辰子「盗み聞きとは趣味の悪い」
蒼雅「ベラベラと喋ってる方が悪いわよ」
辰子「・・・まぁいい。聞いていたなら話が早い。協力する気はないのかい?」
蒼雅「得にならないもの。貴方の粗末な作戦に乗るより、ヤサを探し出して直接乗り込むほうが早そうだし」
辰子「回りくどいことは認めよう。しかしリスクを局限するためには必要な回り道さ。忘れてはいけないのは、我々は学園生であるということだ」
蒼雅「知ったことではないわね。それに、聞いている段階でリスクを犯すのは私と滅龍だけじゃないかしら?貴方は安全圏から私たちを利用するつもりなのでしょう?」
辰子「情報を報酬として与えるんだ。多少は肩代わりしてもらわないと」
蒼雅「まぁ、滅龍は知りたいことがあるみたいだし、それくらいのリスクを背負うことは厭わないだろうけど・・・私は貴方の情報なんて必要ない」
辰子「そう言うだろうと思ってね・・・君には別の条件を提示するつもりだ」
蒼雅「聞くだけ聞きましょう」
辰子「君はこれから多賀城を追うために一時的に学園を離れるつもりだろう?しかしその際に懸念があるはずだ。・・・それは君の友人たちのことだ」
蒼雅「・・・・・」
辰子「多賀城が君の首に褒美を掛けた。褒美に目が眩んだ者が君を狙い始める。しかし正面から君を仕留めることなんて出来ない・・・普段の君を見ている者ならそう考えるだろう」
辰子「ならばまずは君の周りから崩していく・・・多くの者はそう考えるだろうね」
蒼雅「そうね。そうなればクラスの連中がマトにかけられることになるわ」
辰子「恐らく今日・・・いや、今この瞬間から、君のクラスに攻め入ろうとしているはずだ。今クラスに君の姿がないからね」
蒼雅「そうね・・・」
辰子「今はまだ戻ってくる可能性もあり、慎重に様子を見ている段階だ。しかし君が今後長期的にクラスを離れることになった時、君がいないという情報を得た生徒は・・・本格的に攻め入ってくるだろう」
辰子「そこで、条件だ。君が協力してくれれば、私の部下を護衛につけよう。クラスが襲われた時、部下とその配下達が即座に対応する」
蒼雅「貴方の部下が?」
辰子「君は、忍の臣下と戦ったのだろう?彼女は私の部下だ。監視能力とフットワークの高さはその身で体験しただろう?君には及ばずとも戦闘能力も高い。それに、部下は忍だけじゃない。あれだけの兵を持っている部下が他にもいる」
蒼雅「分からないわね。それだけ戦力がいるなら私を協力させる必要なんてないんじゃないかしら?」
辰子「それは、うちの戦力より君一人の戦闘能力のほうが高いからだよ。君一人いるだけで限りなく少数で確実な作戦が実行できる」
辰子「友人の安全を確保できて、作戦が上手く行けば多賀城を失墜させることが出来て、君も友人も狙われなくなる。一石二鳥だ」
蒼雅「そうね・・・色々とツッコミたいこともあるけれど、悪い提案ではないわ・・・だけど」
蒼雅「断るわ」
――――――――――――――――――――――――――――――――
辰子「・・・理由を聞いても?」
蒼雅「そうね。五つほどあるわ」
蒼雅「一つ。私は多賀城の居場所さえわかればそれでいいの。あいつが生徒会にいようといまいと変わらない。そもそも学園自体が腐ってるのに生徒の頭をすげ挿げ替えたところで変わらない」
辰子「彼女を失墜させれば運営の闇も暴かれる。そうなれば学園は良い方向へと動き出す」
蒼雅「本当にそうかしら?大人ってのは狡猾で強大よ。生徒一人の悪事が白昼の下に晒されたとして、ケアする方法はいくらでもあるはず。それに今の運営が変わったとて、似たような連中が後を継ぐでしょう」
蒼雅「もう今いる連中をどうにかすれば良いなんて段階は過ぎているでしょう。なにせ国の要人が運営と癒着しているわけで。もはや国単位で変えなきゃこの学園は何も変わらない」
蒼雅「二つ。作戦とやらが杜撰だし、リスクと見合っていない。回りくどい上に確実性もない。直接話しつけたほうが早いわ」
辰子「暴力に訴えるのは簡単だが、それでは生徒が納得しないだろう。あくまで学生議会長として正式な場で裁きを下す。正当性を蔑ろには出来ないだろう」
蒼雅「ならSNSで拡散するのは正当なやり口なのかしら?直接会いに行くほうがまだ健全だと思うのだけど?」
辰子「暴力沙汰よりマシだよ。それにこれは言わば告発だ。圧力下であるがゆえの苦肉の策なんだよ」
蒼雅「だからといって正当化されることではないでしょ。それに、拡散したところで余計な敵を作るだけよ」
辰子「敵?」
蒼雅「学園の不祥事を暴くということは、そこに関わる特権階級をも敵に回すということ。多賀城は大物政治家の娘・・・間接的とは言えあらゆる分野の権力者も繋がっているはずよ」
蒼雅「いくら握りつぶせるだけの力があったとしても、情報が広がれば世間の目は集まっていく。無視できないほど膨れ上がればその最中で芋づる式に他の不祥事やコネクションが暴かれていく可能性も出てくるわけで」
蒼雅「特権階級の連中は自己保身のために全力で潰しにかかろうと躍起になるでしょう。次第に敵も増え、強大になる。そうなればいち学生に戦う方法なんてない。最悪貴方の身の回りに危険が及ぶわよ」
辰子「多少のリスクは承知の上だよ」
蒼雅「貴方たちが良くても、貴方の家族・・・ひいては部下の家族はどうかしら?」
辰子「・・・・・」
蒼雅「何も多賀城だけが特権階級ではない・・・執行部にいる鬼屋敷先輩もそうでしょう?他にも政界とコネクションを持つ生徒もいるはずよね?」
辰子「・・・そうだね」
蒼雅「そうなるともはや子供だけの問題では済まなくなるわ。身内の親まで出てきたらそれこそ事態はややこしくなる。裁く以前の問題になるわね」
蒼雅「三つ。私がいなくてもA組は大丈夫よ。うちのクラスを見くびらないほうが良いわ」
辰子「ほう・・・荒事にも対応できうる力があのクラスにあるとでも?」
蒼雅「貴方は学園のあらゆる情報を持っているみたいだけれど・・・一度精査したほうが良いわ。A組がどういうクラスなのかを」
蒼雅「それに、貴方が出した条件、A組を護衛するって話。私が協力しなくてもハナからそのつもりでいるのでしょう?」
辰子「どうしてそう思う?」
蒼雅「ウチのクラスにいる風紀委員の如月さん・・・彼女は貴方の部下でしょう?彼女があのクラスに居る限り、貴方は守らざるを得ない。どうやら貴方の一派は絆が強いみたいだし、見捨てるなんてことはしないでしょう?」
辰子「・・・なるほど。そこまで見抜かれてたとはね」
蒼雅「四つ。そいつとは組みたくない」
滅龍「・・・指を指すな。ブチ殺すぞ」
蒼雅「でも貴方もそう思うでしょ、滅龍」
滅龍「ああそうだな。お前とは殴り合いてェが、協力なんて反吐が出る」
蒼雅「五つ。私は誰かに従うことなんてことしたくない。貴方は後ろで頭使うだけで、私たちは手駒になるわけでしょう?反吐が出るわね」
辰子「そんなつもりはないよ。ただ適材適所で、戦えない私の代わりに戦ってほしいというだけだ」
蒼雅「それでも、アンタの指示に従うのは死ぬほど嫌よ。・・・まぁでもそうね。アンタが私の目的のために体使って囮になるっていうのなら協力してやるわよ」
辰子「・・・どういう意味だい?」
蒼雅「言葉通りよ。例えば多賀城の父親にハニトラでも仕掛けて愛人関係になるとか」
辰子「なっ・・・!」
蒼雅「そしてそこで情報を引き出す。娘の居場所から不祥事の証拠まで全部吐かせれば良い。もっと言えば録画でもして拡散すれば未成年との淫行で言い逃れできなくなる。簡単に潰せるんじゃない?」
辰子「や、やめてくれ・・・これでも一応乙女なんだ・・・!」
蒼雅「・・・悪かったわね。冗談よ。まぁつまり、アンタらは足手まといってこと。・・・心配しなくても目的が近いなら図らずとも協力できるんじゃないかしら?互いに邪魔し合わなければ」
辰子「・・・なるほど。そういう考え方もできるな」
蒼雅「それと、多賀城は私が引きずり出す。こっちの用事が終わればアンタたちに引き渡してやるわ。それで文句ないでしょ?」
辰子「・・・・・」
蒼雅「・・・見え透いてんのよ。協力関係をチラつかせて、体よく自分の一派に加えようとしてることが」
辰子「なるほど・・・流石としか言いようがないな。もう何も言い返せないよ」
蒼雅「なら話は終わりね。私は教室に戻るわ。・・・いつ誰が動き出すか分からないし」
辰子「・・・最後に一つだけいいかい?」
蒼雅「なにかしら?」
辰子「私は君を諦めるつもりはないよ。君は今回の戦いだけじゃない・・・終わった後の学園においても必要な存在だからね」
蒼雅「あっそ」
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辰子「・・・・・・」
滅龍「いいのかよ?」
辰子「ま、そう簡単にいかないことは分かっていたよ。プランはいくつかあるからね。織り込み済みさ」
滅龍「チッ・・・シャクだ。まるでアンタに丸め込まれたみてェでよ」
辰子「君まで断るなんて言わないでくれよ?」
滅龍「そうしてェが、目的がある以上仕方ねェ。情報を知りたいってのもあるが・・・条件も悪くねェしよ」
辰子「ありがたいね。君の協力が一番助かる」
滅龍「・・・・・・」
辰子「どうしたんだ?」
滅龍「いや、何でもねェ」
滅龍(アイツ、直接乗り込むだとかヤサを探すだとか言っていたが、アテがあるのか?だとすれば・・・)
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