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第55話 霧の鬼1

 たけるの出演するテレビ局のある街では、行方不明者が急増している。

 夜、酒に酔った男がふらふら歩いている。

 すると彼の周りには霧が出てくる。

 霧はだんだん濃くなり、自分がいる位置もわからなくなる。

 男が戸惑っていると、霧の中から大きな手が出てきて男の頭をもぎ取る。

 そして、男が1人街から消える。

 たけるは鈴鹿と週に1回の情報番組のオカルト相談コーナーに出演するためテレビ局に来ている。

 控室には稲荷の使いの美鈴が来ているがいつもと雰囲気が違う。

 美鈴はたけるが座ると

 「神殺しよ、街に鬼が徘徊(はいかい)して人を襲っているぞ。」

 「鬼はどこにいますか。」

 「わからん、お前の呪われた鬼切の刀で切っておくれ。」

 「分かりました。」

 「鬼は特殊な力を使っておるぬかるでないぞ。」

それを聞いていたフロアディレクターの清水えりなが言う

 「それ、番組の中でやってください、美鈴様。」

 「もう用件は伝えたぞ。」

 「お願いします。」

えりなの目が怖い

 「わかったから、そんな目で見るでない。」

美鈴は了承する。

 オカルト相談コーナーが始まり、たけるは席に着くが、美鈴はたけるの前に立つ

 「神殺しよ、街に鬼が徘徊して人を襲っているぞ。」

 「行方不明者と関係ありますか。」

 「そうだ、お前の呪われた鬼切の刀で切っておくれ。」

 「分かりました。」

 「鬼は特殊な力を使っておるぬかるでないぞ。」

 「切って見せます。」

美鈴は言うことを言うと席に座る。

 すりカラスの向こうには相談者が座っている。

 たけるは、表情を切り替え

 「相談者の方、お話をどうぞ。」

と愛想良く言う。

 相談者は話し始める

 「最近、視線を感じるんです、仕事の時も寝る時もです。」

 「今も感じますか。」

 「はい。」

たけるのこの世ならざるものを見る目が相談者に巻き付いている霊を見る。

 「霊が憑りついていますね。」

 「どうしたらいいのでしょう。」

たけるは立ち上がり、丹田(たんでん)に力を込めて、相談者に近づき、肩に触れる。

 相談者に憑りついていた霊は消え去る

 「もう大丈夫ですよ。」

 「確かに、視線がなくなりました。」

相談者は喜ぶ。

 こうしてオカルト相談コーナーは終わる。


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