雷2
短いです。
開けた丘に響くは雷鳴と雄叫び。
一人と一匹は激しい戦いを始めていた。
白虎。白が神速の動きで雷撃を回避しながら時雨に詰め寄る。
そして白は前足の爪を立てて時雨に斬りかかる。
白に猫パンチをされそうになった時雨は体に電気を纏い、凄まじい速度でそれを回避する。
そろそろ止めるか。
俺はそう思い二人の間に割り込む。
二人が一瞬驚いている。
その隙に俺は時雨に赤槍ダディレクを投げ込み、次に白の背中に回り込み、首を掴む。
時雨にはギリギリ当たらない起動で飛んでいった槍は地面に刺さった。
だが、今ので時雨の攻撃の意志が無くなった。
「やりすぎだ! 向こうで二人がびっくりするだろ!」
俺が二人にそういうと、二人とも顔をしたに向ける。
二人とも途中から戦うのが楽しすぎたのか、周りが見えなくなっていた。
「とりあえず二人とも向こうに行くぞ。白は人化しろよ」
とりあえず朱里と雫の元に戻ることにした。
人化した白と時雨を見た限り怪我はなさそうだ。だが、地面を見る限りあの一瞬でひどい有り様になっていた。
二人とも俺には何も言わないが実はおもいっきり暴れたいのかな。
しばらく本気を出して戦うなんてことをしていないわけだし。
屋敷に帰ったら一度みんなに意見を聞いてみるのもいいかもしれないな。
今日はこのまま二人に謝って帰ることにした。
今回も読んでいただきありがとうございました。
今日中にもう一つ投稿します。