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旧支配者の復活 上

少し長いです。

オレの名前は鬼神龍鬼。この国のもう一人の王で、鬼龍に使えてたりする。

なぜ同じ王なのに鬼龍に使えているかはというと、まあ色々あるんだよ。


今オレは魔導書を見ている。先日鬼龍に見せたものだ。

オレはこの本から魔力を感じたので調べている時のことだ。    突然、空間も歪むようなとてつもない力を感じたんだ。おそらくは鬼龍が龍神化したのだろう。なぜ、鬼龍は龍神化したのだろう。

おそらくは非常事態。鬼龍は龍神化しないと対処ができないと判断したのだろう。

鬼龍は通常時でも、そこら辺の神々と戦えるぐらいは強い、そんな鬼龍が龍神化したのだ。

しかも、おそらく四割ほど。ちなみに、四割ほど龍神化しているからといって四十パーセントの実力をだしているわけではない。


「とりあえず鬼龍の屋敷に向かおう」


オレはそういって家を出ていった。





私たちはどうしたらいいのだろうか。

今私の横には白ちゃんとシルフィードが居る。


「どうしよう?」


私は思わず口に出してしまった。

どうするもなにも鬼龍が戻るまでここで待つしかないのだ。


「どうするってキリューがここで待てって言ったんだから待つしかないんじゃない?」


シルフィードがそう言ってくる。白もうなずいている。

確かに今は待つしかない。


時雨はそう思い待つことにした。





実家の自室に転移した俺は刹那の部屋に向かっていた。

正直もう時間がない。


「お帰り兄さん。何かあったの?」


刹那の部屋に向かっていたが、刹那より先に冬姫に出会った。

おそらくは俺の放つ力で気がついたのだろう。


「あぁ、悪いが刹那と命を起こしてきてくれないか。俺は四神達を起こしたら中庭にいるから」


俺は冬姫にそうお願いした。


「わかった」


冬姫は短く返事をして二人を起こしにいった。




俺は四神達の部屋がわからなかったが龍神化した目のお陰でどこに誰が居るのかがすぐにわかった。

俺はみんなを起こし中庭に移動していた。

そこには、妹達もいた。


「実は今、かなり大変なことになっている」


俺はここまでの経緯を皆に話した。

俺はてっきり皆になにか訊かれると思ったがみんなはなにも言わなかった。


「今から作戦。皆にやってほしいことを言う」


俺はここに来るまでの間考えていたらことをみんなに伝える。


「まず、刹那、冬姫、命にはクトゥルフの眷族を倒してもらうために、東南の砂浜にこの後行ってもらう。」


俺はそう言った後冬姫に目線をあわせた。


「冬姫にはやってほしいことがある。それは、迫ってくる津波だけを凍らせてほしい」


俺は冬姫にそういった。

はたからしたらなに無茶苦茶なことをいってるんだと思われるかもしれないが、冬姫にはそれが可能なのだ。

冬姫は冷気を操ることができる。冬姫の能力は物体の動きを止める能力だ。


冷気を操ることができるのは副産物に過ぎない。


だが、その能力で津波くらいは余裕で止めれるはずだ。



「わかった。でも、津波だけでいいの?」


冬姫が訊いてきた。

確かにクトゥルフの眷族ごと凍らせれば、今はいいだろう。

だが、後に氷が溶けてクトゥルフの眷族が復活するかもしれない。

それならば、軍隊や義勇軍が一匹ずつ確実に倒した方が確実だ。

それに、その後に何があるかわからないから、できれば体力を温存しててほしい。


「あぁ、津波だけでいい」


俺は冬姫にそう伝え次に命を見た。


「命には今回は頑張ってもらうぞ。まず、冬姫が津波を止めたら 、津波と一緒に来た連中を倒してほしい。そして、敵が居なくなったら、まだ戦っているところに二人と一緒に転移して敵を倒してくれ。」


俺は命にはなるべく分かりやすくいった。おそらくは命は俺の言いたいことを理解できただろう。

命はもともと頭がいいので心配はいらない。

命は空間魔法が得意な上に魔力量も尋常じゃない。この歳で魔力量だけなら五本の指に入る。


「わかった。キー君の言った通りに頑張る」


命は笑顔でそう言った。

今から戦いなのに笑ってる妹を心強く思う鬼龍だった。


「そして刹那は現場でに二人の指揮をとってほしい。それと、二人が失敗したときの後始末も頼んだ。」


俺は刹那にそう言った。

刹那の能力は見た能力の完全コピー。要するに二人の代わりもできる。そのうえ、刹那の魔力量はこの大陸では俺の次だ。

つまりガス欠にならないというわけだ。

さらに頭もいいので現場の判断も任せられるというわけだ。


「わかった、二人のことは任せてね。」


刹那はいつもの口調でそう言った。

刹那に緊張の色は見えない。つまりこれぐらい問題ないと言うことだ。


「次に黄守達は、ここに残ってほしい。理由は二つ、一つ目はここを留守にしたくないのが一つ。もう一つは、不足の事態に備えての援軍を頼みたいからだ。」


俺は黄守達にそう言った。

ちなみに、黄守とは俺がつけた黄龍たちの名前だ。


「わかった、主よ。我らは主の命を果たす」


黄守達はそれしか言わなかった。

俺が黄守達と話が終わった直後だった、一本の電話がかかってきた。


「鬼龍か。オレだ龍鬼だ。なにかあったのか?」


俺に電話を掛けてきたのは龍鬼だった。


「あぁ、今から話す」


俺は今まで有ったことを龍鬼に話した。それに加えて軍隊の出動を頼んだ。


「わかった。軍隊だけじゃなく、戦える人も何人か呼んでみる」


俺と龍鬼との会話はこれでおしまいだった。

残り時間は一時間。

俺はさっき言ったように、刹那、冬姫、命を東南の海辺に転移させる。ここの転移を命にさせなかったのは少しでも体力の温存させるためだ。


「じゃあ、後は頼んだぞ」


海辺に皆を転移させた後俺は時雨たちの所に転移した。

どうやらお客さんが来ているみたいだ。




時間は数分前にさかもどる。

場所は学園の近くの新居。そこには、鬼龍を待つ時雨、白、シルフィードの姿があった。


「もう一時間たつけど鬼龍来ない」


時雨がそんなことを言っている時だった。家のインターホンがなった。

こんな時間にだれ?

そう、今はもう少しで午前三時になるというときだった。しかも今は緊急事態。

まあ、時雨はそんな危機感はなかったが、それにしても非常識な時間帯だ。

まあ、居留守を決め込んでもよかったのだが、もしかしたら大事なようかもしれないので、出ることにした。


「どちら様ですか?」


私は玄関に行き、扉を開ける。

もしも変な人だったら白ちゃんやシルフィードさんも居るから大丈夫、だと思う。


「朝早くにすみません」


そこには時雨達も知っている二人の姿があった。


「どうしたのですか? 結城先輩、泉先輩」


私は二人になぜここに来たのか訊いた。

結城先輩、結城朱里と泉先輩、泉雫。

あまり人と関わったことがないのでどうしたらいいのかわからない。


「実は遠くで魔力ではない凄い何を感じたんだよ、しかもこの辺りに移動して、しかも少ししたらまた別に場所に移動しているみたいなんだよね。それを鬼龍君に伝えようと思って。」


朱里は時雨にそう言った。

おそらく結城先輩が感じたのは鬼龍の力だろう。

クトゥルフのことを伝えるべきことなのだろうかと私が考えていると。


「待たせたな時雨。それにいらっしゃい二人とも」


そこには龍神化を半分くらいしていた鬼龍がいた。

その姿を先輩達に見せてもいいの?




俺が時雨たちのところに戻るとお客さんがいた。

正直二人が来たことは俺にとっては都合がよかった。

なぜなら人では少ないより多い方がいいからだ。まあ、将来的なことを考えたら俺の秘密を知っている人はいた方がいいわけだし。


「待たせたな時雨。それにいらっしゃい二人とも」


俺は時雨に詫びた後、朱里と雫にいらっしゃいと柄にも無いことを言ってしまった。

久しぶりの龍神化だから少し精神が変なのか?

俺はそんなことを考えている場合じゃないのを思い出す。まあ、俺が考えている時間なんて、一秒にも満たないんだけど。


龍神化した鬼龍は頭の回転が通常時の比ではなくなる。


「二人ともどうしたんだ?」


朱里と雫の顔の色が悪いどうしたんだ?

俺がそんなことを考えていたら二人が倒れてそうになった。もちろんそのまま放置する気はないので二人が倒れないように支える。


「多分鬼龍の神格が強すぎるのが原因」


時雨が俺にそう言ってきた。


「なるほどな、わかった」


俺は時雨の言った意味を理解した。

つまりは、俺が龍神化したせいで、二人は俺の放つ力に耐えきれなくなって気を失ったということだ。無理もないだろう。この姿の俺は、普通の神々が何柱いたとしても無傷で倒すことができるくらいには強いのだから。

俺は朱里と雫が俺の力を知覚できない次元に移動した。


「これで大丈夫だろう」


俺は時雨にそう言った。

次元が違うということは、下の次元の者は、上の次元の存在知覚できないということだ。

これは神々や精霊が普段視れないのと同じ。

分かりやすく言うのなら、赤ん坊が剣の達人の凄さがわからないようなものだ。

だが、上の次元の者は下の次元の者に干渉ができる、俺はそれを利用して、俺の力だけを知覚できないようにした。


「時間がないのに起きないな」


俺は誰にも聞こえない声でそう言った。

しょうがない、倒れる前まで二人の身体の時間を戻すか。

俺は二人に能力の一部である時間を操り、二人を起こした。

ちなみに、時間を戻したからといって記憶が無くなるわけではない。


「あ、鬼龍君」

「鬼龍さん」


二人が目を覚ました。

なぜか二人の表情が硬い。どうしたのだろう。


「鬼龍だったんだね、凄い何かは」

「うん、間違いない」


二人は俺にそう言った。

二人はそんなことを言っているが少し状況がわからない。どういうことだろう。

まあ、時間もないし関係ないや。


「突然だが聞いてほしい事があるんだ、とりあえず玄関ではなんだからなかに入ってくれ」


俺は二人をリビングに案内した。

リビングには俺、時雨、白、シルフィーと朱里と雫がいる。

シルフィーは二人を気にしてか力を押さえて小さくなっている。


「いきなりだが聞いてくれ、今は時間がない、信じられないかもしれないが、今から一時間もしないうちに邪神がこの大陸に攻めてくる、力を貸してほしい。もちろん無理強いはしない、だが今すぐ決めてほしい」


俺は二人が言葉を発する時間もあげないでどんどん喋っていく。


「俺の正体はこの国の王で守護神、龍神鬼龍だ、朱里は知っているだろうが、雫には騙したみたいになってすまないと思っている。」


俺は雫に頭を下げ。話を進める。


「俺はこの大陸を守るために邪神の所に行かないといけない。だが、邪神の眷族が攻めてくるので人手がほしいというわけだ。もちろん二人はシルフィーに守ってもらうように命令するし、俺の加護も与える。もう一度言うが時間はない今すぐ決めてくれ。」


俺はそこまで言って黙る。そして二人の返事を待つ。

普通の人ならこんな話は信じないだろう。しかも力も貸さないだろう。しかし二人は。


「わかったわ、私にできることがあるのなら何でもする。だけど全部終わったらちゃんと詳しく話してね」

「私も、やる。色々思うことと訊きたいことはあるけど」


朱里と雫はそう言った。

ありがとう。俺は心のなかでそう言った。


「じゃあ早速行こう! 幸い私たちは召喚士だからどこでも戦えるよ!場所はどこなの? 」


朱里が訊いてくる、せっかちなやつだな。

俺はそう思ったが、実際は少しだけ頼もしく見えた。


「場所は大陸の南南東。今から転移する」


俺はみんなにそう言って転移した。




俺たちは南南東の砂浜に転移した。みんな裸足だったの靴をみんなの足に転移させた。


「敵は海から来る。今から数分後に津波が来るが心配ない。シルフィーは二人を守ってやれ。時雨と白は周りを巻き込まない限り少しは本気を出していい。じゃあ俺はいくから」


俺はそれだけ言うと東の海岸に転移した。





俺は海岸でまぶしい朝日を見ていた。

東の海岸は俺が食い止める。東南は刹那達がいる。南南東は時雨達がいる。穴は多いが後は軍や義勇軍、龍鬼達がどうにかしてくれるだろう。

俺はそんなことを考えていたら、結構な時間がたっていたようだ。

いきなり、地震が起こった。

鬼龍にはわかった。これが普通の地震ではないことが、クトゥルフが復活したための地震だということが。

大気が震えどこからかドス黒い雲が現れた。まるで夜が来たみたいに辺りは暗くなった。


これでは、みんなの視界は最悪だな。

俺はそう思い、能力で太陽を創る。

太陽と言っても熱を持たないし、大きさも直径百メートルほどの太陽擬きだ。太陽擬きは雲の下で周りを照らす。

そしてそいつは海中から姿を現したら。


「思ったよりデカイな」


俺は思わずそう口にしてしまった。

外見は頭がタコで、せかなにはコウモリのような翼に全身は鱗でおおられていて、手には鋭い爪があった。地下の神殿の像とそっくりだった。

その目はしっかりと俺を捕らえていた。

いよいよクトゥルフが出てきました。


次はおそらく明日か明後日になります。

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