表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/90

第41話 イケメンハーレムですわ〜

空気懐(エアポケット)にデウスをしまい、少しビリビリが抜けないながらも戦闘態勢から抜けた守はエリカとガラハドの案内でオリビア本家に訪れる

案内された屋敷の見た目は、アストン皇国の宮殿ほどではないにしろ、よくあるお金持ちの家を凌駕する程の大きさと広さで、学生寮暮らしの守もこの光景に普段何気なく相手をしているのが貴族だということを思い出される程唖然とするのであった


「貴族を少しなめていた…。宮殿程でないにしろ、まさかここまでの豪邸だとは…」


「守様が大魔法剣士の地位をお捨てにならなければ、これの倍以上の土地が授けられていた筈なのですわ。アキレウス王子は別として、守様もジャンヌ様もアナト様も欲がないといいますか…」


「(エリカの言う通り。俺はジャンヌの件や日本に帰れない件などがあり、名誉や報酬を含め全てを捨て、学園生活を希望したが、あろうことかジャンヌやアナト姉も形としての大きな報酬をもらってないんだよな)」


「だが、アディリシア様と永遠の契約を結んでおるのだ、言い方は悪いのだが、もはや皇国が手に入ったようなものだろう。それにエリカも貰ってくれれば、この土地も守殿のものとなるぞ?」


「いや…なんだか考えたら、広大すぎて頭痛くなりそうだ…。アディリシアの件ももっと頭を使うべきだった…」


守がアディリシアとの件を思い出し、頭を埋めているのをチャンスと踏んだガラハドはエリカに耳打ちする


「せっかく我がオリビア家に来たのだ。息子のところに行く前に少し家を案内してあげなさい。今後のためにもな」


「わかりましたわ、お父様。それでは、守様参りましょう」


「うおっ!!」


ガラハドの含みのある言い方にエリカは嬉しそうにお家の中を守に紹介することとする

そんなエリカが最初に守を連れていく場所は、敷地内で一番のお気に入りだという言う、風当たりが心地よい庭園である


「ここは私が気分を変えたい時に訪れる庭園になりますわ」


「へぇ〜こういうのに詳しくないから安直なコメントになるが、手入れが行き届いていて、過ごしやすそうなところだな」


「そうですわよね!!…失礼いたしましたわ。この庭園は敷地内で唯一私が拘っておりまして、手入れをさせる時には必ず監修しているのですわ」


「ひょっとしてそこの白い机で茶会とか開いたりするのか?」


「私が監修する前、お母様がよく出歩いていた頃は、よく他の貴族の方々とお茶会を開いていたそうですが、今は私専用の庭園(くうかん)になっていますわ。その、ですので…いつかは守様と二人でお茶会なんかできればいいなと思ったり…」


「ハハハ…き、機会があればな…。手入れの監修と言っていたが、やはりこのオリビア家にもアイシェさんやガルト家の獣人の子みたいな使用人がいるのか?」


「使用人はもちろん当家にもおりますわよ。ただし、メイさんやノエルさんのように私専属はついていないのですが」


「それはランス隊長が跡を継ぐ予定だったから間に合っていないということか?」


「いえ、実は兄にも専属はついていなかったのですわ」


「意外だな。知り合ったばかりではあるが、ガラハドさんなら専属をつけそうだが」


「その…ものすごく申し上げにくいのですが、お父様ではなく、お母様の方がその…」


「この庭園に来てから、母親の話題がちょくちょく出てるな。少し気になってきたぞ」


「母の名はヴィヴィアン=オリビアと言いまして…」


「めちゃくちゃだなっ!!」


「えっ!?」


「い、いや、すまん。続けてくれ…(ガラハドの嫁がヴィヴィアンってもう世界観めちゃくちゃだな…)」


「お母様は大の面食いなのですわ。お父様は何度も何度も求婚してようやく結婚に至ったと昔聞いたことがあります」


「ひょっとして…オリビア家って男性執事しかいないとか…?」


「その通りですわ。オリビア家に女性は現在私とお母様以外おりませんわ」


「女性が二人だけ…。いや、それはいいが、そのヴィヴィアンさんは娘、息子には使用人をつけたくないのか?」


「その…つけたくないというよりはですね…。使用人選びは全て母が行ったのですが…。その顔で選びすぎて、"イケメンハーレムですわ〜"って浮かれてしまして…」


「なるほどな。自分のことに浮かれて他に目が回っていないと。すごいお母さんを持ったな」


「その点以外は悪い人ではないのですよ。ただ男性は顔だっていうこだわりが強いだけで…」


「そ、そうか…(この世界の貴族はどこのお家にも汚点はあるんだな…)」


「後にお会いすることもあると思いますが、いくら母でも守様には下手になると思いますので…」


「いや、別に態度とかそういうのはどうでもいいんだが、いろんな意味で会うのが怖くなってきたな」


エリカ一番のお気に入りの場所の紹介のはずが、いつの間にか、エリカの母ヴィヴィアンの話題で雰囲気が変わり、少し気まずい雰囲気のままで次の場所へ向かう

次に案内された場所は屋敷にあるもののの定番中の定番である噴水で、一般的な観点で考えればすごい場所だが、庭園のように特別な何かがあるわけでもない噴水に守は疑問を浮かべる


「失礼だが、さっきの庭園に比べてずいぶん質素な噴水だな」


「そう言われるのも無理はありませんわ。こちらは噴水以外の何物でもありません。ですが、守様の目には軽くでもよいので留めていただきたくお連れいたしましたわ」


「ひょっとしてさっきの森との関わりでもあるのか?」


「御察しの通りですわ。ご存知の通り、ハワード家は水を司るお家。守様がハワード家の水脈を枯渇させる前までは強大な水の魔力でこの噴水の水ですら止められていたのです」


「森の衰退を操作していただけでなく、お得の水系攻めをしていたわけか。つまり、他のオリビア領でも同じようなことが?」


「その通りです。先ほどの森にご自身の銅像があったと思いますが、この件も大きいのです」


「だから発端となった森に俺のがあったわけか…。後から知る情報が増えていく一方だが、まさかハワード家の侵攻がこんなところにも及んでいたとはな…(事情を知り、すぐに行動に移ったのは間違いではなかったんだな)」


守が思っていた以上にオリビア家が追い込まれていたこと、その事実を知り即座に行動した結果の正しさを改めて知らされたこと

そして、銅像が建てられていることに納得はしていないものも理由としては納得するのであった

エリカから説明をうけているとその場に燕尾服を羽織り、片眼鏡をかけた白髪のダンディな男性がやってくる


「おやおや、お嬢様。こちらにおいででしたか」


「あら?ボルスではありませんか。お母様からこちらにいらっしゃる許可が降りたのでしょうか?」


「ビッグなお客様がおいでになったと騒動になっております。執事総出でお客様の出迎え準備をしております」


「守様、こちらが先ほど話題にでていたお母様つきの一人。当家の執事長をしています、ボルスになります」


「ご紹介に預かりました。ボルスと申します。お話が出ていらしたのならおそらくこんな爺がなぜとお思いになられるかと思いますが…」


「(今度は執事長のボールスか…。ひょっとしてここの執事勢は…)いえ、執事長ということは、おそらくオリビア家に長期で務められているとかそんな感じのことではないのですか?」


「概ねその通りですわ。ただ、少しだけ説明させていただきますと、元々オリビア家はお父様のお家になります。お母様が嫁いできた形になるのですが、その際に一緒に来たのがボルスなのですわ」


「ありがたいことにヴィヴィアン様のお若い頃から付き人をしておりました。そのご縁もありましてこうして今もお世話になっております」


「へぇ〜嫁ぐ前からの知り合いなのか…。それでボルスさんが探していたということは…」


「はい、ヴィヴィアン様よりご挨拶がしたいということで、執事一同お二方を探しておりました」


「それでは、まだまだお見せしたいところはあったのですが、一度お母様のところへ向かいましょう」


「…嫌な予感は拭えないけど、しょうがないか」


庭園で話を聞いた時から会うのを少しでも遠ざけたいと思っていた守だったが、ボルスの案内ですぐにエリカの母・ヴィヴィアンと会うこととなるのであった

オリビア家から新キャラ2名登場です(エリカの母については次回絡むことになりますが…)。前回同様円卓の騎士関連から名前を取ってますが、とくに作品との関わりはありません。そして、この回でお気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、各貴族の本編内での重要人物(=登場回数が多い人物)以外は何からしらの作品を参考にした名前の人物になっています。この先にも貴族回がありますので、どこから引っ張ってくるのかも想像していただければと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ