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聖女兼おひめ様なら良いって言ったじゃないですか。え?解釈違い?知りませんけど?雄姫様属性の聖女様方、集合―――――――!!!  作者: 桃緑茶


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第11話 雄姫様達解散っ

王太子は思った。なんなんだこの状況は。


雄姫様達の夜の交流に巻き込まれ、逃げ惑い、毎晩のように疲れ果てていたヤルム王太子。

その様子を、雄姫様達は鋭い眼差しで見ていた。


+++


「神官長は長年の汚職及び、国王陛下の魔障治療妨害が判明いたしましたので国の刑罰に沿った罰を。

職務怠慢な神官ですが、真っ当に本来の業務を担うものも増えてきております。

令嬢達の意識改革も7割程進んでおりますが、未だヤルム王子を推す令嬢や家もいますね。

なお、ヤルム王子は国王陛下が課された学びの機会から逃げ続けております」


聖女エヴァンスが淡々と告げた。

神官長は扱いやすいヤルム王子を推すべく、国王陛下が魔障の後遺症で病に臥せっているのを放置した。


聖女アルメナに過剰なまでの激務を行わせ、国王の治療で謁見する際には常に万全な状態では無かった。

病床にいる国王はアルメナという少女の過酷な環境を察知し、聖女デイジーに枕元にある水差しの水面を介して事態を伝えて来た。


その国王の魔障は『世界の調整者』であり、瘴気喰らいでもある聖女エヴァンスと聖女ベアトリスが喰らってしまった。

「後は元々弱った身体の回復。体内に湧き出る魔障を自浄作用で体外に排出する食生活を書き出した。

食べて毒になる物は無いかはお前の主治医に確認したのでそれで身体を直せ」

国王相手でも相変わらず不遜なベアトリス。


「外交にはコボルト族の者もおります。しかし、私の姿を見ても我らが信仰する神獣様の加護とは分からぬ様子。

見聞を広める努力すら怠る王は王に在らず」

神降ろしを解除した美しいコボルト族の王女が淡々と告げた。


結果として国王陛下の健康は順調に回復し、国王陛下はヤルム王子の行いを断罪することに決めた。

ヤルム王子が自らの行いを顧みることが出来ないのを悟った為だ。


「わが国でも『肛門純潔審査条例』を可決し、ヤルムには肛門括約筋の異常で政務に著しい問題が出た事にします。幸か不幸か、ヤルムに心酔する奴の派閥の令嬢がそのような営みに興味がある様でな」

聖女ヴィルヘルムはツッコミを入れそうになるものの、グッとこらえた。

「ふふッ。コッソリ情報流しておいて良かったわ」

ベアトリスはクスクスと嗤った。


+++


「あらー。もう雄姫様達の矯正プログラム終わったんですかー」

アルメナの生まれ育った孤児院事、ファインブルク王国に空間転移した先で聖女デイジーはベアトリスの主導で諸々の手続きや子供たちの世話に追われていた。


アルメナの休息の為、ベアトリスにこき使われていると言った方が正しい。

何人か応援はあったものの、移住手続きなどでデイジーは忙殺されていた。


そのアルメナは充分な休息と睡眠で、生来の少女らしい瑞々しい肌と隈の無い目で孤児院の子供たちの世話を楽しそうにしている。

女装生活の終わったエヴァンスは淡々と述べた。

「尻が終わったあのボケ元王子と元貴族令嬢は、フェカーリエン伯爵に排泄器官の管理と便所の衛生管理を学ばされている所だろう」

元だが、王太子の尻を破壊した事で、行為に加担した令嬢は生涯幽閉だそうだ。

あの便所とウンコ大好きなウンフェンコ・フェカーリエン伯爵の事だ。

人様に迷惑を掛ける尻となったヤルムに徹底的に指導している所だろう。


ハーレム要員の令嬢達の中には学びを得て自立したい者や、何時か祖国を立て直す為に他国で知識を得る者達も居た。

目先の権力に溺れたならば、仕方ない。


「ああ、そういえば」

聖女エヴァンスはティーカップを置きながら言った。

神官長だが。表向きは『国家反逆罪』で斬首刑となったが……」

デイジーが眉をひそめた。

「裏があるんですね」


「くくっ」

エヴァンスの唇がわずかに歪む。

「戦線最前基地近くの慰安施設……つまり、軍人相手の『娼館』に『臨時雇用』された。もっとも、客層は……」


「……あらぁ?アレですか」

「御名答。特に『コンラートとそのご友人たち』が厳選した『猛者たち』ばかりだそうだ」

「うわー……」

デイジーが思わず顔をしかめた。



「……ところで、アルメナ嬢はどうしている?」

「孤児院の子供たちと楽しくやっていますよ、まだ重労働の癖は抜けていないので、ご本人の希望もあるので週に2回。

神殿の手伝いに行っています」

給金付きなのと、ベアトリスから『アルメナが欲しいものを買うように』と命令が出たそうで、欲しいものは何だろうと悩んではいたが。


デイジーは安堵の息をついた。

「彼女が笑っているのを見てると……本当に良かったって思います」


「ああ」

エヴァンスの表情が一瞬だけ柔らかくなった。


そして彼はデイジーに向き直る。

「さて、我々にはまだ仕事がある。頼りにしているぞ、鏡の聖女殿」

「ですよねー」

デイジーはやれやれと諦めの様相を見せた。

「私の後任も欲しいですねー。他国の、なまりのきつい言語を翻訳出来る魔道具も欲しいので、今度現地調査したいです」

「ふむ、また時間を作るとしよう」



エヴァンスはそう言って書類を整理し始めた。その横顔にはいつもの冷静さが戻っていた。


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