チエナ占拠の報に、周辺諸国が恐慌して、雪崩をうったように属国と化して、帝国は大陸を統一しました。
「マルクス、二人して寝てるけど」
なんかよく聞いた声が聞こえた。これは少し怒っている声だ。
それに、とても呆れているみたいにも聞こえた。
「さすが、エリと言えよう。こんな敵地であんな事をしでかしたにもかかわらず、爆睡出来るなんて信じられん」
更に呆れた声がした。
これはマルクスお義兄様の声だ。
「本当に信じられんな」
これはローレンツお義兄様か……
なんか寝ているのがやばい気がしてきた。
その上なんか生暖かいものがペロペロと私の顔を舐めている。
はっと目を開けるとレッドだった。
「レッド、おはよう」
私はレッドの顔に抱きついた。
そして、その向こうにセッシーにマルクスお義兄様やローレンツお義兄様にその側近の方たちに囲まれているのに気づいた。
「あ、マルクスお義兄様とローレンツお義兄様、おはようございます」
「何がおはようだよ。この状況下でよく寝ていられるな」
ムッとしてマルクスお義兄様に言われた。
「本当だよな」
その横のローレンツお義兄様も呆れていた。
「えっ?」
私は周りを見ると焼け野原だった。
なんか前世の教科書で見た戦時中の空襲の跡地みたいだ。
「あれっ、チエナの王都は空襲にあったの?」
「空襲ってなんだ?」
マルクスお義兄様が聞いてきた。
「襲撃という意味ではあったと思うぞ」
「それも大怪獣に」
二人して私を見て言ってくれるんだけど、
「えっ、それはどこにいるの?」
私がぽかんとして聞くと
「「「お前だ」」」
皆が私を指さしてくれたのだ。
「ええええ! 私?」
私は驚いた。
「何驚いているのだ。この王都の現状見れば判るだろう」
「こんなの出来るのは兄上かお前しかおらん」
お義兄二人に言われたんだけど、そう言えば……
「お義兄様は!」
はっとしてみたら、私の腰に抱きついてすやすや寝ていた。
「レオンハルト様はほとんど寝ていなかったから、あなたのところにたどり着いて安心したんじゃないかな」
セッシーが言ってくれるけど……
でも、お義兄様血潮を飛ばして倒れたんだった。
あれっ、でも、背中とか見てみてもほとんど傷なんてない……
「変ね」
私が不思議がると、
「何言っているんだよ。兄上は怪我しても自分で勝手に治してしまうからな」
「俺等と違って自己免疫力が凄いんだよ」
二人のお義兄様が言ってくれた。えっ、そうだったっけ?
まあ私の前で、お義兄様が傷を負わされたところは見たことがなかったから、知らなかっただけかもしれない。
でも、お義兄様が倒れているということは……これをやったのは私?
そう言えば、私がお義兄様が倒れたのを見てプッツン切れて魔術を発動させたんだった。
確か特大の光球出したんだった……
その後のことはよく覚えていなかった。
さすがの私も発動した後気絶したんだと思う。
私は青くなった。
「やっと思い出したのか? せっかく海軍連れてお前を助けに来てやったのに、助ける前に王都を廃墟にするなんて……」
マルクスお義兄様が呆れて文句を言ってきた。
「本当だよな。俺も海岸線を第二軍を引き連れて走りに走らせたんだけど、間に合わなかったからな……」
ローレンツお義兄様も白い目で私を見てくる。
「まあ、こうなったのも全てはお義兄様たちが来るのが遅かったからよね」
私は二人のせいにしようとしたのだ。
「何言っているんだよ。ここまで廃墟にする必要はどこにもないだろう」
「そうだ。せめて王宮だけに止めておけよ」
「一から直すのは、俺だぞ。直す俺等の身になってみろよ」
私はそれから延々と二人のお義兄様に怒られたのだった。
お義兄様は丸一日目を覚まさなかったが、目を覚ましてからがまた大変だった……
チエナ王国は要塞ウーハン、要塞都市バイイン、大都市ナンジン、王都ベイジンを廃墟にされて、我が帝国に併合されてしまった。
軍の半数が殲滅されて、首脳陣の大半がやられてしまったら、もう反抗なんて出来るわけはなかったのだ。
その後、2回ほど大規模な反乱が起こったが、お義兄様が出撃するまでもなく、ローレンツお義兄様とマルクスお義兄様で制圧してしまった。
そして、チエナ制圧の報は大陸に激震を走らせた。
何しろ大陸で一番大きな帝国が2番目に大きなチエナ王国を1ヶ月も経たないうちに併合したのだ。
小国の皆は恐慌を来した。
最初にこの大陸に残っている独立国で一番大きなサウザンド王国が属国となることを申し出てきた。それからは、雪崩をうったようにすべての国々が帝国の属国になりたいと申請をあげてきたのだ。
手続きだけで、外務は大変だった。
でも、1年も経たずに帝国はお父様の代で大陸全土を統一してしまったのだ。
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
次回はお義兄様とエリのお話書いて、取り敢えず第四部完結の予定です。
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