助けに来てくれたお義兄様は転移した魔術師団長によって背中から剣を突き刺されてしまいました
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ドボン!
私は水の中に落とされたのだ。
それも何故か怒り狂った古代竜の水竜のいる水槽の中に!
セッシーみたいにスイスイ泳げない私が、水の中に落ちたら水竜に食べられるのは確定したも同じだった。
巨大な水槽の中で古代竜が暴れまくっていた。
水の中で振り回される。
なんか息が続かない!
そして、古代竜が私に気づいたようでぐんぐん迫ってきて、大きな口を開けて私を飲み込もうとした。
もう終わりだ!
私が観念した時だ。
水竜がピタリと止まったのだ。
何故か、水竜はギョッとしたように私を見て固まっていたのだ。
なんで驚いて止まっているのかは判らなかった。
しかし、次の瞬間だ。
「ギャーーーーーーーー」
凄まじい悲鳴を上げたのだ。
あたかも化け物を見たかのような慌てぶりだった。
えっ?
私はお化けじゃないっていうの!
私がそう言おうとしたときだ。
水竜は私が前に出ようとしたのを見て、一目散に逃げ出したのだ。
バキンッ
宮殿の床をぶち破って地上に飛び出していった。
「ギャーーーー」
ドカン
バシーーン
ボカーーン
地上で大音響と悲鳴を残して、前にある建物を次々に壊して、海の方に吹っ飛んでいった……
跳ねながら凄まじいスピードで逃げていったのだ。
あたかも私を恐れるように?
昔、何かを水竜相手にやったようなおぼろげな記憶もあるが、そんなに酷いことをした記憶はないのに!
宮殿から海まで5キロの道のりを破壊しながら突き進んでいったらしい。
地上は大混乱に陥っていたそうだ。
水流が収まって、私がやっと水の中から顔を出すと、地下室の天井が壊れていて、巨大な穴があちこち開いていた。
「な、小娘、なんで生きておるのじゃ!」
衝撃でひっくり返っていたズハン王太后が私を指さしてくれた。
「何故って言われても、それは水竜に聞いてよ」
私はそう言うしかなかった。何故水竜が私を見て逃げ出したかは私も判らない。
「妾の魅了の水晶が……」
ズハンは身につけていた粉々になった水晶を見て呟いていた。
「母上。この小娘を餌にするのは危険すぎます。あの水竜ですら恐れて逃げ出したのですぞ。危険なものは帝国に返しましょう」
国王がなんかとんでもなく失礼な事を叫んでいた。
返してくれるのは嬉しいけれど、その言い方はないんじゃないの?
なんか私が化け物とか危険物みたいじゃない!
「王太后様。王都の住民が恐竜皇子が攻めてくると大挙して荷物をまとめて郊外に逃げ出し始めました」
「母上。海上からは、帝国海軍が攻撃を始めました。ここは小娘を返して帝国との交渉を」
官僚と国王がそう言ってズハンに話している。
私はその隙に少しでも遠ざかろうと犬かきで離れようとした。
「どこに行く? 小娘」
私はワンとか呼ばれていた魔術師団長の魔術の紐に捕らえられた。
必死に逃げようとするが、全然前に進まなくなった。
そして、そのまま引き上げられたのだ。
私は手足をバタバタ振って逃げようとしたが、びくともしない。
魔術師団長にがっしりとつかまれてしまった。
もう一度金○つぶしをしにけろうとしたが、蹴れないようにワンは自分の股間の位置を変えていた。
「殺されたくなければ暴れるな」
ワンが私に命じる。
「良くやったワン。この小娘を人質にして帝国と交渉すれば良かろう」
王太后は笑ってくれた。
その時だ。
「ギャオーーーーーー」
凄まじい咆哮が外から聞こえてきた。
「王太后様、大変でございます。古代竜が現れました」
伝令が駆け込んできた。
「どこにじゃ?」
「朱雀門です」
「直ちに防衛を」
「無理です。既に突破されました。そのままこちら急速に向かっております」
「騎士団はどうしたのじゃ?」
「第一騎士団は朱雀門の前で殲滅されました。第2騎士団は現在戦闘を続けておりますが、殲滅されるのは時間の問題かと」
伝令の声に沈黙が周りを支配する。
「ギャオーーーーー」
伝令の声とともに再度咆哮が近くで聞こえた。
「大変でございます。太和門が竜によって吹き飛ばされました。竜はこちらに向かっています」
「エリ! エリはどこだ?」
その時お義兄様の声が響いてきた。
「お義兄様!」
私は止められる前に思わず大声で叫んでいた。
ドカーン!
次の瞬間、宮殿の壁が大きく吹っ飛んでいた。
大量の土砂が降ってくる。
「エリ!」
お義兄様が、地上から地下に飛び込んできた。
兵士たちが一斉に抜刀する。
「エリ! 無事か」
お義兄様は兵士たちを無視して私に叫んでくれた。
「お義兄様」
「動くな。恐竜皇子、貴様の婚約者が死んでもよいのか」
王太后が私にナイフを突きつけてくれた。
「ふんっ、貴様ら全員死にたいと言うのだな」
お義兄様の目がランランと光ったのだ。
「ふんっ、あくまでも逆らうか」
しかし、王太后はニヤリと笑った。
次の瞬間だ。私の後ろからいきなりワンが消えた。
ズブリ!
そして、お義兄様の背中に現れると剣をお義兄様に突き刺したのだ。
そして、凄まじい血潮が吹き出した。
「お義兄様!」
それを見て私は大声で叫んでいた。
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
お義兄様はどうなる? 続きは明日です。
9/26水曜日にこの話の第二巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました【シーモア限定特典付き】』コミックシーモア様で先行配信予定です。
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/
この第一巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に【シーモア限定特典付き】』も絶賛発売中ですのでまだの方はぜひ
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/








