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残された人類は、外の世界に夢を抱く  作者: Regulus
1章〜王女と7人の戦士〜
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深まる謎と彼らの関係

 エミリーが連れていかれてからはや三日が経とうとしていた。

 一行はなんとか砂漠を抜けるもエミリーの足取りを掴めずに居た。


 砂漠を抜け荒野を走る一台の車。

 外から見てもその車内は険悪な雰囲気が漂っていた。

「ねぇ。もう少しで街に着くんだから、いい加減仲直りしたら?」

「俺はかまわないが、そこの馬鹿がどう思ってるのか知らないからな」

 からかうように喧嘩を売る空。

「ああ?誰が馬鹿だ」

「いい加減にしろって言ったよね?」

 二人の事を鬼の形相で睨みつけるリーチャオを他所に二人の関係には亀裂が入ったままだった。

「そろそろ街に着くぞ」

 荒野を抜け街へとたどり着いた一行は早々に宿を決め、とある男の情報を集める事にした。


 情報を集めだしてからおよそ数時間後。

 一行は宿屋へ戻って来た。

「あら海斗早かったのね。なにか進展はあったの?」

「ダメだ。そっちはどうだ?なにか進展はあったか?」

「ダメね、『エイジス』なんて誰も知らないってさ」

 そんな中、空が宿屋へと帰って来た。

「はあ」

「お帰り空、どうしたの?」

「いや、全然進展無いなって」

 依然海斗は空を許していない様子であった。

「よお、帰ったのか空」

「何だ、居たのか」

「あんな偉そうな口を叩いてたんだから何かしらの情報を持って来たものだと思ってたんだがね」

「ああ?何だと?」

「二人ともやめてよ」

 険悪な雰囲気の二人をなだめようとするも、二人の間に入る事が出来ないリーチャオはその場に立ち尽くしてしまった。

 そんな中一行の元に一人の老人がやって来た。

「いやいやすまんね。ちょっと気になる噂を聞いてね、訪ねてみたんだ」

「失礼だが、噂とは?」

「いやあね。『エイジス』について聞き回ってる旅人が居るって噂を聞いてね、その話なら私が教えてあげれると思ってね」

「本当か!」

「ああ。」

 老人は一行の求めている情報を話し始めた。


「いいか、ここで話す事は他言無用で頼むぞ」

「あ、ああ。」

「この街はな、お前らの探しておる『エイジス』と言う男に統治されておる」

「統治?」

「うむ。そうだな、それはだいたい何年前の話だったかな、まあいい。昔はこの街ももう少し人も多く栄えていたんだ。だがなある日この街に怪しい軍隊がやって来たんだ」

「それが『エイジス』が率いる軍隊ってことか。」

「そうだ。奴らは『ミスト』と名乗っていた。ミストの連中はこの街をわずか半日で占領した。それから私たちはミストの元で統治されるようになった。奴らは私たちを家畜を扱うかのように支配した。もちろん奴らに反抗した者も居た、そんな者はすぐさま処刑されていた。それからいつしか誰も『エイジス』や『ミスト』などと言う言葉に答えようとしなくなったんだ」

 この街に起きた事。

 そして自分たちが立ち向かおうとしているものの圧倒的な恐怖に一行は立ち向かう事が出来るのかと言う恐怖に駆られる事となった。

「じゃあよ、爺さんだいぶヤバいんじゃ無いのか?」

「そうよ、こんなこと私たちに話してる事が知られたら」

「いいんだよ。わしももう年。遅かれ早かれもう少しで死ぬんだ、だから今死んだ所で....」

「そんな事言うんじゃねーよ!残りが少なかろうと爺さんの命最後まで幸せに送れよ!」

「そうよ!こんな所で死ぬなんて思わないで」

 老人は二人の言葉に心撃たれ思わず泣き出してしまった。

「た、頼み事があるんだ」

「何でも言ってくれよ」

「ミストの連中にわしの娘と孫が捕まっておる。二人を助けてほしい」

 涙の上に重ねた頼み事を断る事など出来なかった。

「任せろ。俺が必ず連れ帰って来てやるからよ!」

「私も行く。ミストは一体どこに居の?」

「この街の南西の方向に奴らの基地がある、きっとそこに....」

 海斗が話を最後まで聞かずにその場から動こうとしていた。

「まてよ。俺も行く。お前らだけじゃ不安だ」

 空の一言に海斗は驚きを隠せずに居た。

「足でまといにだけはなるなよ」

「お前よりは活躍できるさ」

 空は照れくさそうに、海斗の元についていった。リーチャオは老人の元へ近寄って行った。

「ありがとう。おじいさん。必ず娘さんとお孫さん救ってきますから待ってて下さいね」

 老人は再び一行に感謝し、彼らを見送った。

 老人の思いを背負いミストの基地へと向かった。

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