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14/19

14:ユーモア

*フィクションです


それから数十分後。


少し寂れた商店街で饅頭を買い、車中で団子を食べている時、それは来た。


『私ももっと知りたいです。いつもどこから情報を辿ってるんですか?』


これが林枯が送信したコメント。それに。


『真実は絶えず我らの心の中に。(俺は独自のルートから辿っています。詳しくは言えないけれどダークウェブ。覚悟はするべきです)』


林枯はそれを、冷徹な鋭い目でしばらく見ていた。


「____子供じゃないけど、老けすぎてもない」


火流は思わず尋ねる。


「どうして分かるの?」


「ノリ的に。この返信の文面、何だかユーモアさがあるでしょう」


「ユーモア?」きょとんと首を傾げる。


「真実は絶えずって、なんか堅い口調の後に、カッコで普通の口調で答えてて、ギャップがあるでしょう」


「はぁ」今度は逆方向に頭を動かす。


「それが絶妙なユーモアさを____」


ボクは今、何を説明してんだ?


急に頭にカチンときて、林枯は「とにかく」と話を区切った。


「俺とか言ってるし、投稿者の自我が見えます」


「自我、か。それならさ、犯人、じゃなかった、投稿者さん。人に見られるのが嬉しいのかも」


「どうして?」


火流はさっきと打って変わって、顔を綻ばせて軽快に答える。


「どうしてこんなことするのか。普通に考えて、注目を浴びたいからじゃない?ほら、コメントに毎回返信をするのは、反応されるのが嬉しいから」


「反応が嬉しい……か」


反応。見ず知らずのひとたちからの反応。それなら。


「……もしかしたら、別にあるのかも。火流さんはアカウントを持っていますか?ぴっくあっぷに」


「え?俺のと、弟の……。あっ、弟のでやるのはダメだよ!まだ小学生なんだから」


「わかりました。火流さんのだけで結構なので貸していただきたいです。すぐに消すので、迷惑はかけません」


「……なら、いいよ。弟のも貸すよ」


火流は半ば当惑しながらも、スマホを渡してくれた。


火流のアカウントを開き、また何の感情もない表情で文字を打ち込んでいく。


『こんな事言ってるけど…。証拠あるの???ないなら知ったかぶりやめたら???』


「うぅ」と火流は眉を下げて唸った。


「チクチク言葉は、心が痛いよ」


(しょうがないだろ)


「林枯君。こんなコメント、普段はしちゃダメだよ」


(……。しないだろ)


そう思いながら、送信。

今度は数分で返ってきた。


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