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11:remind
林枯は、廊下を一人で歩いていた。
そこは静かで誰もいなくて____この間の、アイドル心中事件のときと同じ。
でも右の頬には、じりじり灼かれるような痛さが残って消えない。
それにさっきから、頭の奥の熱が昂っている。
パシッと、肌の鳴る音が耳奥で反響した。
それとともに、さっきの火流の言葉が、勝手に脳内で反芻される。
『君も、誰かに____』
下がった眉に、柔らかく細められる瞳。
呑気な笑みを思い浮かべると、林枯は奥歯を噛み締めた。
(あのグズ……)
そして、拳を握りしめた。




