新装備開発
回線が反応しなくて投稿遅くなりました!!
今日もよろしくお願いします!!
「祝!!Cランク冒険者昇進に乾杯!!!!」
「乾杯」
無事にDランクダンジョンを攻略し、成果物の売却を終えた俺と創華は秋葉原の焼肉店にて祝勝会兼反省会を開く。
もともと貧乏冒険者である俺たちは久々の肉に興奮を抑えられずはずもなく次から次へと肉を頼み食らいつくす。
「うめぇ!!!!」
「(もぐもぐ)隊長。(もぐもぐ)そんなに急いでも(もぐもぐ)お肉は逃げない(もぐもぐ)」
出される肉を次々と平らげる俺に創華が注意するも、彼女も言えた義理ではない。話してるさなかも肉を口に運び咀嚼する当たり俺よりひどいのではないだろうか?
俺と創華はその後も食べ続け、満足し落ち着いたところで今回のダンジョン攻略の反省へと話を変える。
「ふう。うまかった。でも、今回はほんとに運がよかった。下手したらこうして肉にありつけなかっただろうな」
「確かにそう。D.arm'sもCランク上位の魔物に一撃で破壊された。私たちは身体能力と攻撃面は強力な反面、攻撃には弱い」
その通りだ。
俺の【銃士】による身体能力のDEX値依存は防御力には関与しないのだから。
「だな。まず、防御力を補助する防御の準備。そして、なるべく敵を近づけさせない戦術が必要だと思う」
「うん。今回の私が用意した装備は失敗。一応ダンジョン産の生地を使用した物ではあるげど防具としてはない。」
「まあ、今回は仕方ない。そもそも、魔物のの系統からして、すべて遠距離で片付くと想定していたからな」
「でも、ユニークボス発生というイレギュラーが起きることへの配慮不足は否めない。装備を準備する者の失態と言える」
創華は落ち込んだ様子で言った。
そもそも、一般的にユニークボス発生への配慮なぞ普通の冒険者ならまずしない。
俺は考えず過ぎだと言うも彼女の反省は止まらなかった。
「それに、D.arm'sを破壊される想定も抜けていた。銃が破壊されたとたんに力が抜けていく感覚には生きた心地がしなかった。メインの銃のほかにサブの銃を身に着けているだけで弱体化を防げることくらいは最初に気づくべきだった。私の子たちの力を過信していた。隊長は火力が私より二倍以上高いから戦闘。私は装備。でも今回は装備面での不備が多くみられた。結論、私のせいと言っていい」
相当、思い詰めている様子であった。
だけど、創華は俺も目を見据えてつずけた。
彼女は折れていなかった。
「隊長。一週間時間が欲しい。そして今回の得た報酬の九割を私に預けてほしい。それだけの時間。これだけの資金があれば今回のミスを挽回できる。挽回させてほしい」
思ってもいない発言だった。
だが、断るという選択肢は俺の中では消えていた。
ただでさえ創華はD.arm'sアサルトという世界で唯一ダンジョンへ持っていける現代兵器の開発という結果を残している。そんな彼女が挽回できると豪語したのだ。ここでこの発言を無碍にしたら今後の損失につながる。そう確信できた。
「わかった。俺も協力する。創華は装備開発、俺は素材の買い出しだ。そのほうが効率も上がっていいだろう?」
「っ!!……助かる。一生隊長についていく」
こうして、俺たちの祝勝会兼反省会はおわった。
……そして、明日から始まる新たな装備の開発という名の激務が始まった。
□
「隊長。次はこのリストのものをよろしく」
「ゼェゼェ。……りょ、了解」
新たな装備の開発が始まってかというものの、俺たちの日々に休みという概念はほとんど消えていた。
創華は装備の開発。俺は装備の材料の買い出しに秋葉原のダンジョン街を走り回る。そんな毎日だ。
創華の提示する必要材料リストの中には高額でめったに出回らないようなものもあれば、入手は楽でも大量に必要なものもあった。
全く出回らないものは秋葉原冒険者ギルドのギルマスである大塚さんに口利きしてもらい何とか入手。大量に必要なものや各種材料は市場を駆け回り、リヤカーを駆使して創華さんの店へと運んだ。配送も可能であったが経費と配送時間を考慮した結果、人力作業で行うとした。
それでも、俺の仕事より創華さんの仕事のほうが多いと来たから文句は言えない。
創華さんは俺が休むことを提案しても聞きはしないし、酷いときでは二日間も寝ずに開発に勤しんでいたこともあった。
もちろん、そんな時は俺も寝ずに助手を務めるが言われた工具を取ったり、重いものを持ったりと言われれば誰でもできるような作業ばかりだ。
途中で創華さんの【魔力回路Lv.1】が【魔力回路Lv.2】にレベルアップしたときは大変だった。やれることが大幅に増えて、一から作業を見直す装備も出てきたからだ。
そんな頑張りもあってか装備の開発は順調に進み、最終的には予定の期間より一日も早く作業が終わることとなった。
「できた。終わり」
「お疲れ」
「寝る」
「俺も」
最後はほとんど限界に近かった。
俺と創華さんの会話がすごく短くなるほどに。
こうして、俺たちの六日にわたる激務がようやく終わったのであった。
おやすみなさい。
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