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044●空の青さは、わかりたい
その辺境宙域に、それは現れた。
いや、現れたと感知できる者がいない以上、
存在しなかったと言えるかもしれない。
しかし、テラ機動艦隊が、ワープ・アウトするや否や、暗号通信が入る。
「こちらルシファー、グレッグ艦長、異常ありませんか?」
艦橋にルシファーの透き通った声が響く。グレッグはすぐに返答した。
「大丈夫だ。問題ない。」
「それでは、わたしたちの別働隊は作戦行動を開始します。中継モニターの受信設定はよろしいですね。別働隊の映像送信予定は、1光時後からです。トウケツキ艦隊も間もなく現れるでしょう。我らで迎撃しますが、万一の場合は退避行動をお願いします。」
「大佐、1光時とは。そんな短時間で敵の母星まで、別働隊を送ることができるのでしょうか?結構、距離がありますよね。」
「あまり近くでワープ・アウトすると、空間の歪みが出るかもしれんからな。ルシファーには、直近まで移動する手段があるのだろう。何しろ、エンジェラムだからな。」
そう、エンジェラムだ。
科学水準は、一体、どれほどのものなのだろう?
想像してもわからんな。
井戸の中のカエルが、大海のことを理解できないのと同じだ。
だが、それでも、せめて、空の青さは理解したいものだ。
まもなく、作戦行動が開始される。




