003●ソレイユさ〜ん!
「なんで、さやちゃんがいるのよ?」
「なっちゃんだって、ここにいるのはなんで?しかも、高校の制服着て?!」
ふたりで顔を見合わせる。
さやちゃん、今、大学生なのに、どう見ても中学生だぞ?
わたしもヘン!高校の制服、着てるんだ!
「さやちゃん、今、いくつ?」
「きまってるじゃない、19歳!」
「いや、どう見ても、中学生の時のさやちゃんだよ。」
「えっ?あれっ?」
ふたりとも記憶は今のままだけれど、若返った?
えっ、どうしよう?
また、人生をやり直すの?
せっかく就職したばかりなのに!
「ここ、どこだろう、なっちゃん?」
あらためてまわりを見る。どうみても日本じゃないよね。
なんか、中世のヨーロッパって感じ。
見渡す限り、石造りの建物と、馬車が行き交う広場。
空気は澄んでいるが、どこか異質だ。
「はやりの異世界かな?アニメみたいな?」
「ということは、もう、元の世界に戻れないの?」
ソレイユさんが言っていたことを思い出す。
「いや、きっとわたしたち、世界線を越えちゃったんだ。」
「世界線?あれっ、どこかで聞いた覚えがあるぞ?・・・思い出した!夢の中で、髪の長い、綺麗な女の人が言ってたんだ!名前は・・・ソ、なんとかだった。」
まわりの空気がわずかに震えたような気がした。
ソレイユさん、さやちゃんにも声かけてたのね。
う〜ん、これは何だか冒険の匂いがするな。
どうしよう?




