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第61話 レビ族の誓い
8年ぶりにヤマトへ戻った徐福は、あまりの変わりように戸惑っていた。
大国主から、国譲りをされた直後に秦に向かったあとニギハヤヒは日高見国から人々を呼び寄せ、ヤマトを中心に強大な国家を作り上げていた。
驚いたのはそれだけではない。
秦から連れてきた童5百人だが、すでに成人し、それぞれの豪族とないしは、豪族の娘と結ばれていた。
その中にはニギハヤヒと結ばれた娘もいたのだ。
徐福は、秦から連れてきた童のうち、男だけをヤマトの館に集め、始皇帝の孫、胡苑について話した。
「皇帝崩御の報を受け、急ぎ皇帝のご長男である扶蘇様のいる上郡へ向かったが、時すでに遅く、扶蘇様は、宦官、趙高の策略で殺害されてしまった。ご子息の胡苑様は無事だったため、急ぎ秦国のとなり、月氏へ逃がし、そこに弓月国を建国した。そして、養蚕や機織りの産業を興し、パルティアや、ローマと交易をすることで、国を強大にした。秦や世界各国から我が支族レビ族を呼び、今では1万を超えるに至った。だが、弓月国であっても安住の地ではない。よいか、この倭国へレビ一族を呼び寄せるのだ。私は年老いた。お前たちに託す、何年、いや何十年、何百年かかっても一族を呼び寄せるのだ」
一同、涙を浮かべながら聞き入り、目的達成を固く誓った。




