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第51話 万里の長城
扶蘇がいる秦の北、上郡に向かうことにした徐福だが、国は混乱していると報告を受けたので、ヤマトへ帰り、伊勢にいるサルタヒコを呼び寄せ、厳選した腕の立つ兵十人と共に、ヤマトから船出した。
知らせを受けてから三ヵ月が過ぎていた。
目の前に広がる万里の長城は、この世のものとは思えないほど壮大で美しかった。
万里の長城は始皇帝が一代で作り上げたわけではない。
度々攻め寄せる匈奴の大軍に、隣接する趙や燕は数百年も前から長城を建設していた。
だが、それは街道に関所を建て、左右、百間(180メートル)の長城が断続的にあるだけだった。
大挙して間の山を越えれば難なく突破できた。
その断続的な長城をつなぎ合わせたのが、始皇帝の万里の長城だ。
単純につなぎ合わせると言っても簡単ではない。
匈奴がいつ攻めてくるかわからない状態で、作り上げねばならない。
この重責ある仕事を滞りなく押し進めたのが、扶蘇である。
上郡の城へ着いた徐福は驚いた。
扶蘇は皇帝の遺言により、すでに自害した後だったからだ。
嘆き悲しんだ徐福は今までの経緯を聞いた。




