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第49話 天孫降臨、高千穂への旅立ち

2年の月日が流れた。

ニニギとニギハヤヒは(じょ)(ふく)を完全に信頼した。

徐福の提案通り、全国統一に乗り出すことにした。

まずニニギが九州を統一するため、鹿島からつながる(あま)(てらす)大御神(おおみかみ)のお通りになるレイラインの西のはて「高千穂(たかちほ)」までサルタヒコが先導することになった。

ニギハヤヒは徐福と共に出雲を攻略するため、河内(かわち)からヤマトに向かうことにした。

鹿島の高天原(たかまがはら)には数万の民が集まっていた。

船の最後尾に立ったニニギは、涙を流しながら大きく手を振った。

舳先(へさき)に立ったサルタヒコは、徐福から預かった(あめの)(むら)(くもの)(つるぎ)を高々と掲げ出発の合図を送った。

航海3日後、蓬莱山(ほうらいさん)(富士山)へ立ち寄った。

コノハナサクヤヒメを迎えるためである。

コノハナサクヤヒメは嫁入りの支度をするため、イワナガヒメと共に蓬莱山へ戻ったのだが、ニニギから、

「時が来たらワシが迎えに行くゆえ、待っていてくれ」

と言われたので蓬莱山で待っていたのだった。

さらに3日後、伊勢(いせ)に立ち寄った。

この地でアメノウズメを降ろすためだ。

ニニギは、

「アメノウズメよ、この地はお前の故郷であったな、ワシは九州を平定しなければならないから、今までのように天照大御神様への祈りの儀式を執り行えない。ゆえにお前がこの地で天照大御神様を祀ってもらいたい。この八咫(やたの)(かがみ)を天照大御神様と思って祈るのだ。それからお前の夫サルタヒコ殿はワシを高千穂まで送ったら伊勢に戻るゆえしばしお別れだ」

アメノウズメは5年前までこの伊勢の地の社で巫女をしていた。

その(やしろ)の祭事には踊りを奉納するならわしがあり、アメノウズメは巫女として踊りを奉納していた。

ある時、知り合いの漁師が伊勢エビを釣りに行くから一緒に来ないかと誘われ舟に乗った。

漁師はアメノウズメに好意を持っていたこともあり、気を引こうと沖へ、沖へと舟を進めた。

そうしたら突然天気が急変し、嵐になってしまった。

舟にしがみついたアメノウズメだったが、やがて気を失い、気づいた時は鹿島の地だった。

しかし、一緒の漁師はいなかった。

鹿島のニニギに素性を尋ねられ、祭事の時に踊りを奉納する巫女だと告げた。

ニニギは、

「この鹿島の地は十日間ずっと雨が降り、天照大御神様がお隠れになったままだ。そなたの踊りで、天照大御神様をお呼びしてくれぬか」

「私の踊りで、天照大御神さまがお姿を見せるか分かりませぬが、精いっぱい踊らせて頂きます」

やがて、アメノウズメは(さかき)を持って激しく踊り始めた。

その踊りは、あまりにも滑稽で観ている群衆は笑い転げた。

だが、不思議なことに雨がぴたりと止んで、天照大御神がお姿を現された。

人々はどよめき、ニニギは、

「アメノウズメよ、そなたの神通力は本物じゃ、ワシに仕えてくれ」

帰り道を知らないアメノウズメは了解した。

鹿島を出てから15日、真っ青に晴れ渡った青空に、くっきりと浮かぶ高千穂の峰々がなんとも神々しかった。

船を降りたニニギ一行は、サルタヒコに何度も礼を言った。

さて、このサルタヒコだが、天皇家に通じるニニギ一行を道案内したことから、祭事において神輿(みこし)の先導役になる風習が、後の世で広がることになる。

高千穂に到着したニニギ一行は、この地を鹿島にならい「高天原(たかまがはら)」と名付けた。

そして大きな(やしろ)を建て、九州平定の拠点とした。


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