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特攻花~TOKKOKA~ 英霊の祈りを込めて  作者: 佐久間五十六


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真のシビリアンコントロールとは

 お金を取らない理由が、きちんとあった。通常の公演はビジネスである。しかし、小野井達が行っているのは、ボランティアである。お金を取れば集客力も落ちる。それでは本末転倒だ。それに加えてもうひとつお金を取らない大きな理由がある。

 卑しくも、先の大戦で亡くなった多くの英霊の御霊が経験された特攻というものが主題になっている以上、それで商売をする如何なる行為も、先人に対する冒涜も良い所だと言う想いが、小野井にはあったからである。先人の偉大なる死で商売をし、私腹を肥やしているとは、思われたくなかったというのもある。

 そういう視点で見ていくと、書籍化はかなり抵抗があるものなのかもしれないが、そこは多くの人に見てもらいたいと言う想いが強く、目を瞑った。

 東京での無料公演会も正式に決まり、かなり良いペースで来ていた。アンケートの回収率もほぼ100%で、是非書籍化してもらいたいという意見が大半を占めていた。

 一般人でも、政治家でも、現役の自衛官でも、先の大戦について語るのは何ら問題ないと思う。それは、言論と思想の自由の上に民主主義というものがあるからである。軍人だろうが非軍人だろうがそれは、適用されるべきである。少なくとも、日本を守る側の自衛官が、先の大戦について何の意見も、考えも持たずして国防の任務にあたっているのだとすれば、そちらの方が問題である。

 日本人は感情の無いロボットに国防を任せているのか?確かに将来的には人工知能(AI)やロボットに国防を任せる日が来るだろうが、それでも人類があり続ける限り特攻の事や原爆の事など語り継いでいくべきモノは山程ある。こういう事は、もっとオープンにかつフランクに語り合える様な柔軟な社会情勢を、作り出して行くのは今後の課題だ。

 今の日本の空気感では自衛官は何を言っても黒色(アウト)になる。日本人がシビリアンコントロールをはき違えているからだ。真のシビリアンコントロールとは、ありとあらゆる権利を認める代わりに厳しい義務を課しお互いに認め合う事である。

 政治家(シビリアン)だけがのさばるから、国民は政府に不満を持ちながら、それでも生きていく為に指示をする。形だけの民主主義は政府の掲げる真のシビリアンコントロールとは、言わないと思う。それだけは、声を大にして言っておきたい。

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