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君たちの時代にいたい  作者: たかゆき宗也
6章 番外編
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レイチェルとマイ

「アメッサさんの調査ですか」


 アメッサがビアンカからの手紙を受け取る数日前。

 ルミエール国軍の応接室に呼び出されたレイチェルは、マイ副総司令官から任務を告げられていた。


「えぇ、アメッサってね昔から色々な事を調べるのが好きで…………それは良いんだけれど、最近あの子が外に出る仕事が増えて、情報が漏れないかだけ心配なのよ〜」


 マイさんはふわふわとした口調で付け加えた。

 

「かしこまりました。ですが、私でよろしいんでしょうか……私は、その……」

「アメッサと仲良くしてくれてるみたいね〜。でも大丈夫よ、見知らぬ人の方があの子警戒するもの」


 マイさんは口調は崩さなかった。

 けれど、『あの子』とアメッサさんから距離を置いて話しているように感じます。


「それじゃあお願いね〜」


 手を振るマイさんに見送られ応接室を後にする。






 アメッサさんがカフェ・アーホルンから軍に帰る際、観察していたら、アメッサさんに気が付かれた。


 仕事帰りだと嘘ではない事を告げたからか、疑われてはいないようでした。


 アメッサさんと別れた後。

 マイさんを待つ間、応接室で今日のアメッサさんの会話を記入する。


 暫くするとマイさんが応接室に入ってきた。


「レイチェルちゃん、久しぶりね〜、あの子の様子はどうだった?」

「行動や会話内容は全て報告書にあります」

「ありがとう〜」


 マイさんは報告書を受け取り、すらすらと読み進めた。

 

「それと……アメッサさんの周りを徘徊している怪しい人物がいるのですが」

「怪しい人?」


 マイさんは表情一つ変えずに質問した。


「はい、私も同じくアメッサさんを調べているような、そんな動きでした」

「そう……」

「護衛しますか?」


 その人物はアメッサさんを観察するだけで、特に近づく気配はなかった。

 とはいえこの軍の大切な司令官。

 敵は排除するに越したことはないでしょう。


「大丈夫よ、恐らくそれは東国(ルミエール)兵だから。アメッサってノイに居たでしょう? だから、偶に調査が入っているのよ」

「そうでしたか」


 びっくりしました。

 アメッサさんは既にこの国に認められていて。

 今回の調査も司令官としても資質が欠けていないかの確認だと思っていました。

 でも、実際には今も監視されている。

 

「それにあの子も軍人だもの、自分の脅威は自分で解決できるようにならなくちゃ」


 マイさんは人差し指をくるりと回しウィンクしました。


「気を抜いちゃ駄目よ〜、あの子偵察兵だったから、動くものにすぐ気がつくの、バレた時の言い訳も考えておいてね」

「分かりました」


 時計台から昼を告げる鐘が鳴った。

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