007:ゲーム開始-A game start-
前回までの神話…
やっとのことで神力のことを知ることができたシン。
そしてついでに仲間も2人できた。
まだまだ目標なんてのもないが、今やるべきことは一つ、萩野たちを守ること。
それしかシンにはない。
萩野たちが側に居る限り…
昨日は、いろいろと大変なことがあったせいか、よく眠れなかった。
学校に着くと、今日もクラスの半数はいなかった。
それに仁の姿も、今日はいなかった…
もしかしてあいつも…そんなわけないよな…
翔太はいつものようにうるさく、寝不足の俺に多大なダメージを与えてくる。
ダメージ的にいうと300はくらっている。
残りの体力が持たない…
そんな中1時間目が始まった。
1時間目は数学だった、だけど寝不足のせいもあってか眠りについてしまった…
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・・またあの笑い声が聞こえる・・
「・・ヒョッ!ヒョッ!ヒョッ!ヒョッ!・・」
俺の目の前に、あの時の光の玉がいた。
「・・・れし者・・らべ・・の道か、生き・・を」
また声が途切れ途切れしか聞こえない。
「何言ってんだよ?お前は何なんだよ!一体俺をどうしたいんだよ・・・」
心がくじけそうになっていた、理由は聞かないでもわかるだろ・・・?
「・・なく・・・お・・の神力は・・・を・・・にする力・・・・れを・・道・・しだ・・」
全く何を言ってるのかわからない。
「もっとしっかり言ってくれ!今、俺の神力が何か言ったよな?それに道って何だ?」
俺の問いかけもむなしく光の玉は消えかけていた。
「・・・・・・時・間・・切・・れ・・・・・」
「おい!答えてくれ!俺はこれからどうすればいいんだ!!」
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「どうすればいいんだ!!って、お前…こんな簡単な問題も解けんのか?!大丈夫か?」
どうやら俺は夢を見ていたらしい。
当然のようにみんなに笑われた。
翔太がいじってくる。
ホントにウザイ奴。
だけど、あれは本当に夢だったのか?
リアルにすべてが感じとれたし、とにかく夢のような感じじゃなかったと思うし。
でも俺もガキだよな。
熱くなってたし…うん、大人気ない…
それに、くじけそうにもなってた…
その時だ、俺がふと周りを見渡すと、様子が明らかにおかしかった。
クラスのみんなが固まっている。
というより時間が止まっている。
俺以外のすべての時間が。
体を動かそうとした。
何回動かそうとしても体が動かない。
動くのは顔だけだった。
その時、頭の中に誰かの声が聞こえてきた。
「神力使いども!!!俺の名はゼウス。今から俺が主催する楽しいゲームに付き合ってもらう。
参加できるのは神力の力を持つものだけだ。これからこの地球で、新たなる神力使いが現れるかもしれない。
その場合は途中参加してもらう!まぁ、この声は一般人には聞こえてないんだけどな。
…さぁ、お前たちに参加、不参加の選ぶ権利はない!
俺を存分に楽しませてくれ!ゲームの開始時間はまもなくだ!」
頭に電気が走った。
声のボリューム落とせよ…
それにしてもゼウスだって?
神様のつもりか?
長々と話しやがって、ふざけている!
でもなんか聞いたことのあるような…
そんなことはどうでもいい。
ゲームってどういうことだよ!
目の前の光景が急に変わった。
さっきまでは学校にいたはずなのに、今は…ジャングルにいた。
また、ゼウスの声が聞こえた。
「まずはルール説明だ。今お前たちのポケットに、鍵を入れさせてもらった。
その鍵を使い、このジャングルのどこかにある扉を探し出し、その鍵を使い、扉を開いてくれればいい!
そうすればクリアだ!制限時間は俺の気分で決める!
まぁ、急いでくれよ…そうそう、ここから逃げようとしても無駄だ。
ここはアナザーワールド…つまり地球とは別の世界だ。数々のゲームにクリアしていった者には地球に返してやる。
それじゃあ第1ステージ、開始だ!!!」
長々喋ったら、声は途絶えた。
俺はまずどこに行こうか迷っていた。
ここが地球じゃなきゃ帰る道はない。
ならクリアしていって地球に帰る方法をとったほうがいい。
だけどまずそれにはこのステージをクリアしなくてはならない。
制限時間も奴の気分しだい。
ここは慎重に道を決めて、早くクリアすることが大切だ。
でも、慎重さゆえに扉から離れてしまったら…!
その時、上から突然人が降ってきた。
こんなときに一体誰だよ、俺の上に降ってくんのは!




