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最終話 連載小説
そうして、最強作家のマイナは、ほとんど実話を元に連載小説を書いたんだ。
あいつがU2Oの小説家ギルドNarouで、何ポイント手に入れられたのか、それは君たちの想像に任せる。
一つだけ言えるのは、その連載小説を通じて、マイナは「自分は作家を目指している」と周囲に胸を張って公言できるようになったってこと。
がむしゃらに一つの物語を紡ぎ上げたとき、人は一回り大きく成長できるのかもしれないね。
そういや、ゲームリセット前の魔王城跡地から、一つのペンダントが発見されたってことも付け加えておく。
マイナはいまではそれを、命の次に大事にしているんだ。
それと面白いことに、あいつは今でも、あのときはまだ自分の創作活動のことがバレてなかったって思い込んでいるんだよ。ユニアクは少なくても、私みたいな読者はけっこういたのにね。
じゃ、マイナに呼ばれたから行ってくる。
ここまで読んでくれた君たちに感謝を。そして願わくば、その身に幸運があらんことを。
=キルファの日記より抜粋=
-完-