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コスプレ


「えっコニーは君のペットだったの・・・」


セシリアの肩で激しく頷くコニー


「それはちょっと困るけど・・・」

「キュュュュュュュュュュ!!!」


と珍しく宮脇を威嚇するコニー


「おいおい、怖い怖い、本当に飼い主のようだね。」


「はい、コニーは卵から育てた大切な子なんです、代わりに同じ種類の梟を用意いたしました」


「いやコニーじゃないと駄目なんだよ」


「宮脇様はミトコンドリア?!とか言うものを気になさっているのですよね?」


「なんでそれを知っている!」


「妾はミトコンドリアが何か知りませんが、代わりの梟はコニーと同じだと思いますよ」


「いやだから、なんでそれを知っているんだ。」


宮脇の問いを無視しセシリアはヨエルへ目配せしヨエルが窓の金網を開けると二匹の梟が研究室に入ってきた


「アニーとトニーです。調べて見て下さい、繁殖もしたいと聞いてましたのでつがいでご用意しました」


ミトコンドリアの件や繁殖の話を何故知っているのか聞いても少女は微笑むだけであったので宮脇は早速2匹の梟を調べるとコニーと同じくミトコンドリアはなかった


「君はどこでこの梟達を手に入れているんだ?」


少女は微笑むだけで何も答えない


「解りました。この2匹で研究させて貰います。でもコニーと離れるのは寂しいですな」


「その心配はいらぬわ」


「なんですか満子ばーちゃん?」


「暫くコニーと一緒にお前さんの家に居候させて貰うからの」


「えーーーー何ですかそれ?」


「宮脇くんがわしの山小屋に何度か泊まっておったとき、札幌来たら遠慮なく家に泊まって行ってくれと言っておったじゃろ」


「あははは・・・確かに言ってましたね・・・・」


フローラが腰をクネクネさせて宮脇へ近づき


「いろいろ、お・し・え・て・ください~」


「お前何をしてるんだ!」


「さっきヨエルが女の武器を使って情報集めろって言ったじゃない」


「全然女の武器になってないし、本人にそれ言っちゃ駄目だろ」


「なんだって~!」


突然、喧嘩を始める外人に唖然とする宮脇


「気にしないで下さいね(笑)」


と天使の笑みで誤魔化すセシリアであった


「わしはもう疲れたんで休みたいんじゃが」


「そうですね。仕事も区切りがいいので私のマンションへ行きましょう、歩いて10分ほどです。荷物は駅にでも預けてるんですか?」


「荷物は背負ってるリュックだけじゃな」



-----


宮脇の家は石の砦であった


門の横にある石板に宮脇が何か装飾品のような物をかざすと門は自然に開き、牢獄のような小さな部屋に入るとその部屋は上昇し扉が開いた


高度な魔法が施された砦に一同が固まっていると


「皆さんどうしんですか?着きましたよ、狭いですが遠慮なくお入り下さい。満子さんにはいつも山奥で泊めて貰ってますから、

あっととと、お約束ですが靴は脱いでくださいね(笑)」


10帖ほどのリビングに通され宮脇に絨毯の上に座るように促されテーブルを囲んで座ると台所で宮脇が何か探しながら


「何か食べますよね?あれ~カップ麺しかないな、セイコマでお弁当でも買ってきますね」


「いや、この子らはカップ麺大好きじゃと思うぞ」


「そうなんですか?」


「私は満子さんにご馳走になった事がありました、大変美味しかったです」


「私たちは食べた事はありませんが、陛下からその美味しさは聞いております」


「陛下?まぁいいや、じゃ今日はカップ麺で我慢して下さい」


五人でテーブルを囲みカップ麺を食べ始める


「満子ばーちゃん、そろそろ皆さんが何者なのか教えて貰えませんか?」


「この子の背負っているものは重いぞ、おぬしに聞く覚悟があるか?」


「は?そう言われてもそれが何だか解らないですし・・・一つ解っているのはコニーが地球上の生物の常識から大きく外れていると言うことです。それと何か関係ありますか?」


「妾から話せる範囲でお話しますがその前に・・・」


セシリアはカツラを取り、ヨエルとフローラはニット帽を脱いだ


「エルフ?と鳥人?いやセシリアちゃんは魔族の女王の設定かな?、一流のコスプレヤーですねクオリティが非情に高い。」


意外な事に宮脇は驚く様子がない。


そもそも何故エルフを知っているのかセシリア達の方が驚いたくらいである


「驚かないんですね」


「最近は、外国からわざわざコスプレする為に日本に来る人も珍しくないからね。背負っているものってコスプレ代表とかですか?(笑)」


「それよりコニーの事が聞きたかったけど、もう遅いので明日にしましょうか。寝る前にお風呂入ります?シャワーの方がいい?」


「わしもこの子らもお風呂がありがたいな」


宮脇はお風呂にお湯を張り洗いたてのタオルを取り出しそれぞれに手渡す


「陛下からどうぞ」


「ありがとう、先に入らせて貰います」




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