↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
極魔血戦  作者: キサキ
PR
1/2

血に染まった魔法

普通の人間に生まれてきた

そう思っていたし、実際そうだった

毎日の生活は充実していた。平日は学校に行き、勉強し、放課後は遊び、家に帰って風呂に入りご飯を食べて、夜は読書やゲームや勉強をし、就寝

至って普通だ。俺は特別なんかじゃない

このまま続くと思っていた楽しい日常は

ある日、あっけなく壊された


4月

春休みが終わり、今日は始業式が行われる。

「それじゃ、行ってきます」

「ショウ!水筒忘れてるよ!」

足立ショウ。今年から高校2年生。ショウは急いで水筒を貰い、すぐに家を出た。寝坊してしまい、遅刻寸前なのだ。

「気をつけてね〜」

ショウの母が言う前には既に家を出ていたようだ。

「なんで寝坊なんかしたんだか…」

「確か目覚まし時計が壊れたって言ってたわ。ネットで買ったらしいけど、いつ届くのかしら」

そんな会話をしていると、インターホンがなった。

「あ、丁度来たみたい!パパ出てきて〜今手が塞がってるから」

ショウの母は弁当を作っていた。仕方なく父が玄関へ向かい、ドアを開ける。

そこにいたのは、


遅刻寸前のショウはなんとか学校に辿り着いた。が、教室に入る前にチャイムが鳴り終わってしまい、ショウは遅刻扱いになった。

「ショウくん、遅刻です」

ショウは悲しそうに自分の席に着く。

「新学年になって早々遅刻か〜…」

「ドンマイ…まあそんな時もあるよ」

隣の席には友人の上野がいた。それに、ショウのクラスには知っている友人が沢山いた。かなり当たりクラスのようだ。

「それじゃ、ホームルームを始める前に…」

「前に?」

教室内がざわつき始める。

「転校生を紹介するぞ〜!」

「転校生!?!?」

さらにざわつく教室。

(転校生…?どんな人なんだろう)

「はい!入ってきていいよ〜」

入ってきたのは、一人の女の子。かなり美人であり、教室内はさらにざわつく。

「めっちゃ可愛くね?」

「な!俺めっちゃタイプかも…」

かなり惹かれる見た目の女の子だ。男子からの人気は1位だろう。

「それじゃ、自己紹介を」

女の子は前に立ち、はっきりした声で喋り出す

「私は桜川ナホ。色々あってここに転校して来ました。仲良くしてくれると嬉しい!」

ナホは笑顔で言い放った。その笑顔を直で見たクラス内の男子は全員昇天しそうだった。たった一人、ショウを除いて

(なんか、感じる…)

ショウだけは何かを感じていた。ナホを見つめる。その時、ナホと目が合う

「?」

「!」

ショウは咄嗟に目を逸らす。だがナホは不思議そうにこっちを見ている。

「ナホさんの席は廊下側の一番後ろの席です。では、席に座ってホームルームを始めましょうか」

と先生に言われたが、ナホは自分の席とは真逆であるショウの席へと向かった。

「え…?」

ナホはショウを見つめている。ショウは恥ずかしさのあまり顔を赤く染めてしまう。

(何が起こっている?一体この人は何をしてるんだ?)

ショウは混乱している。いかにも爆発寸前だ。ナホは静かに

「…見つけた」

と呟いた後、自分の席へと向かっていく。ショウは訳が分からずただひたすらに混乱していた。そして、何事も無かったかのようにホームルームが始まった。


ホームルームが終わっても、ショウはまだ混乱していた。上野が尋ねる。

「お前、あの子になんかしたの?なんかめっちゃ見られてたじゃん」

当然心当たりなどなく、首を横にブンブン振る。

「じゃあなんだろうな、一目惚れされたとか?羨ましいな〜嫉妬心で友達辞めたくなるわ。あとさ…」

ショウは上野の話を全く聞いていなかった。そんな事より気になったのは


「見つけた」


この一言が、ショウを混乱させている。

(見つけた?見つけたって…俺なんか悪い事したかな…」

その時、ナホがショウの前にやって来た。ショウはビクッとして姿勢を正す。そしてナホに問いかける。

「え〜っと、なんでしょうか…」

ナホはやはり不思議そうにこちらを見ている。

「…話があるの。こっちに来てくれない?」

と言って、廊下に向かって歩き出す。クラス内は盛り上がった。

「あれって告白!?」

「え〜今日来たばっかりなのに!?しかも足立!?どういう事!?もっと他にいい男子いるでしょ!?」

正直今の発言は聞き捨てならなかったが、それよりショウは絶望していた。

(これ、殺されるんですかね…俺、マジで何したんだよ…パパママ助けて…)

フラフラとナホに着いて行く。辿り着いた場所は、屋上だった。ショウは察した。あ、これ落とされるやつだ…終わった。と

「早速いい?」

ショウは死を覚悟していた。だが、ナホの言った事はショウの想像と違う、かなり不思議な事だった。

「貴方、魔法使いよね?」

一瞬理解が出来なかった。ショウは驚いた顔でナホを見る。ナホの顔は真剣だった。真面目に言っているのか、冗談のつもりで言っているのか、判断がつかない。

魔法なんて存在しない、自分は普通の人間、そう思っているのだ

「魔法使い…?違う、俺は普通の人間だぞ…何を言って…」

「嘘よ」

キッパリとナホが答える。

「あなたは魔法が使えるはずよ。私は知っている。だから正直に答えなさい。別に魔法使いだからといって殺すわけじゃないわ」

ナホは真剣だった。

「私も魔法使いなんだから」

ショウには理解が出来ない。

「魔法なんて空想の話だぞ。そもそもそんなものが、あるわけない。あったとしても、俺は使えない。」

ナホはため息を吐いた。

「じゃあ見せてあげる。魔法を…ね」

ナホはショウに近づき、ショウの胸に手を当て、

ショウを突き飛ばした

「…!?ぐっ…」

ショウは床に倒れ込んだ。明らかに手で押した威力ではない。訳が分からなかった。

「今のは…」

「私の魔法よ。衝撃波を放てるの。今のは軽い1発だから、安心して」

まだ、分からなかった。ショウは信じたくなかった。魔法があるという事。魔法使いが近くにいるという事。魔法のせいで、今までの日常が狂ってしまう事だって有り得る。嫌だった。普通が、好きなんだ。と、心からそう思う。

ショウは立ち上がらなかった。いや、立ち上がれなかった。

怖い。もし彼女のいう通り自分が魔法使いだとしたら?自分はどうなる?信じたくない。信じたくない。信じたくない。

「いや、あなたは魔法が使えないのかしら…それか、使った事が無い、使い方が分からない…魔法使いである事は確かなのに…」

「…いい加減にしろ」

ショウは起き上がった。そして、ナホは殴りかかりに行く。ナホはショウの拳をいとも簡単に片手で受け止め、そのまま魔法で突き飛ばした。

「…」

現実から、目を背けようとしていた。ただただ、怖かった。

「…信じたくない」

「…は?」

ショウはまた立ち上がる。

「俺は普通の人間だ…!お前とは違う!」

「…」

ナホは呆れたように言う

「しょうがない…」

ナホは何かをショウに投げた。ショウはキャッチし、それを見た。飴だった。

「これは、飴?何の…」

「いいから、食べなさい。突き飛ばして悪かったわね…詫びって思えばいいわ」

ショウは怪しみながら飴を口にした。ただ、飴に味はしなかった。

「その飴は、魔法使い以外が食べると…」

ショウの動きがピタリと止まった。そして、一気に青ざめる

「死ぬわ。即死よ」

分からない。理解が追いつかない。

「…え?」

ショウは即死してない。つまり、

足立ショウは、魔法使いなのだ。

「俺が…魔法使い…?」

衝撃のあまり、ショウは動かなくなった。

「キャァァァァァーーーーーーーー!!!!!!」

その時、教室から悲鳴が聞こえた

「…!!!」

ショウはハッとした。聞いた事のある声だった。ショウのクラスの、女子生徒だ。ナホは何かを察するように慌てて教室へ向かう。

(まずい…この気配は…!!)

ショウも急いで着いていく。

「一体何が…!」

「1秒でも早く向かわないと…私達のクラスが危ないわよ!」


ナホとショウは教室に駆けつけた。だが、もう手遅れだった。教室は血まみれで、生徒はほぼ全員、死んでいた。

ショウは、絶望した。動けない。ただ立って見る事しか出来なかった。

新しく始まると思っていた日常は、早々に幕を閉じたのだ。

教室の中央には、男がいた。

「…おお、遅かったじゃねえの、魔法使いさん」

「…黙れ!」

ナホは怒りに満ちていた。廊下から悲鳴が聞こえる。血で染まっている教室を見て全員が混乱している。

「おお〜怖…だけどお前に用はねえんだよな…用事あるのはお前の方だよ」

と指を刺す。その指は、ショウに向けられていたものだった。

(は…?)

「お前は危険すぎるって、だから排除して来いって上から命令されたんだよ。まあいなかったから、先にお友達全員殺しちゃったんだけどね」

ショウは膝をついて絶望した。

(俺のせい…)

自分がいたから、全員死んだ。

「まあサクッと殺して…帰りますか!」

男が走ってくる。ショウは動けないままだ

(死ぬ…)

ナホはショウの前に立った

「お前は…殺す…!」

ナホは怒りに満ち溢れている。

「極魔解放『天』」

その瞬間、肌で感じるほどナホから強大すぎる魔法の力が放たれていた。立っていられなかった。それほど強大な力。

ナホは素早く男に近づき、男の腹部に手を当てた。ナホは魔法を使い、男の内部を破壊して殺そうとした。だが

「速いな…でもな、お前じゃ俺に勝てない」

男は左手でナホの手首を掴む

(しまった…!)

「極魔解放『刃』」

男からも強大な魔法の力が放たれた。男の回りに剣やナイフ、包丁などが浮いていた。

「じゃあな」

複数個の刃物がナホ目掛けて飛んでくる。ナホは左手で男の左手を吹き飛ばそうとする。男はそれを察してか、ナホの手首を掴んでいた左手を離す。間一髪だった。ナホは衝撃破を前方向に打ち、後ろに下がり刃物を避けた。

ショウはこの光景を、見ることしか出来なかった。

ナホが、危ない

(動かないと、ナホが殺されるかもしれない。でもどうしたら…)

ふと、地面を見た。そこには、腹部を貫かれた上野がいた。

「ショ…ウ…助…けて…」

ショウは叫びそうだった。叫びたかった。

「…ごめん…本当に、ごめん…」

ショウの目から涙が溢れる。


男は遠距離から刃物を飛ばしてくる。ナホが近づく事は容易ではない。

「っ!!!」

ナイフが、ナホの足を貫いた。ナホは動けなくなった。

「こんな…ところで…!」

男は勝利を確信したのか、満面の笑みでボロボロのナホを見る

「惜しかったな〜それじゃ、」

ショウは無意識に立ち上がった。

そして、気づいた時には

「ゴホッ…何が…」

自分の手が男の心臓を、貫いていた。

何が起きたのか、自分にも分からなかった。

ナホは驚いた表情をしていた。ナホにも何が起こったのか分からなかった

「貴方は…」

「っハハ…やっぱりお前は…危険…だ…な…」

そういうと、男は動かなくなった。死んだのだ

ショウは倒れているナホに対して血で染まっている手を差し伸べる。

「大丈夫か?足の怪我、早く病院に行かないと」

「…」

ナホは笑って言った

「ありがとう」

ナホはショウの肩を借りて立ち上がる。

「でも先に、逃げないとね…」

廊下には誰もいない。全員避難したみたいだ。だが、外から警察が中に入ってきているのが見えた。

「このままだと俺達が全員殺した事になるな」

「…飛んで逃げるわよ」


「落ちないように気をつけて」

ナホとショウは箒に乗って学校から出た。ナホは箒に乗って飛ぶ事が出来るらしい。

「そういえばまだあなたの名前を聞いてなかったわね」

「…魔法使いの、足立ショウだ」

ナホはクスッと笑った。

「ショウ、これからとある人の所に行くの。しばらくはそこで生活するわ」

「まあ、もう普通の生活は無くなったからな…」

あっさりと壊された日常。それはもう戻ってこない

「…一度、家に帰らせてくれないか」

「ショウの家はどこ?」

ショウは指を刺す。案外近くを飛んでいたみたいだ。ナホがショウの家を見ると、何故かナホの顔は青ざめていった。

「…やっぱりダメ、急がないといけないから」

「…そっか」

ナホは感じていた。吐きそうなくらい強力な、血の気配を

ショウの両親は、

魔法使いの手によって殺されていた

これからどうなるんでしょうね〜

不安ですね〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。