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Bounty Hunter  作者: 竜野 奮迅
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序章 弐

 書類処理を終え、自分の車で帰宅の途に着く。春山の車は黒のステーションワゴンで三ナンバーだ。小さいころから車は好きで、将来はかっこいい車に乗りたいといつも言っていたものだ。家に着き冷蔵庫を開けコーラを取り出し一気に飲み干す。仕事終わりのコーラほどうまいものは無い。これが春山の持論だ。お酒の類はまったく飲めず飲んだとしてもすぐに酔っぱらってしまい寝てしまうためあまり好きではなかった。まあ忘れたいことや嫌なことがあったときはたしなむ程度に飲むことはあった。風呂、食事をすませアイスを食べながらテレビを見ていたところだった。画面の上にニュース速報のテロップが流れた。昼間のニュースの最新情報かなと思いテロップに目を移す。「原因不明の意識不明者から死者」驚きの速報が入ってきたことに目を丸くした。「新種のウイルスか何かか?パンデミックのならなければいいけどな」まるで他人事のようにアイスを一口ほおばった。歯を磨き床につく。「明日も仕事か、空から金が降ってくれば仕事なんてしなくていいのに」と呟き眠りについた。


 夢の中で春山は一人の女性と歩いていた。色白で黒上のロングヘア、白いワンピースを着ている。海岸沿いを春山が後を追うようにして歩いている。「そろそろ君の事を教えてくれないか?」そう話しかけると女性は「ごめんなさい、もっとあなたの事を知ってから私の事も話すわ、だからもう少し待ってね」と言った。「でも君は俺の話を聞こうとしないじゃないか、何でなんだ?」そう問いかけると「まだその時ではないのかもね」やさしく笑いかけてくれた。何故だかは分からないがその笑顔を見ているととても心地よくなりまあいいかという気持ちになってしまう。「今日もお別れの時間が来てしまったみたいね」そういうと女性は足早に去っていこうとする。「また会えるかい?」そう尋ねると「あなたが会いたいと願うのならまた会えるわよ」そういってふっと消えてしまった。「また会いたいよ」夢の中ながらそのリアルな情景に春山は」このまま夢が覚めなければいいのにと思ってしまうほどだった。

 目が覚めるといつもの見慣れたそして直視したくない現実が待っていた。「さて仕事の準備をしよう」そう言ってベッドから起き上がった。テレビをつけた瞬間春山は自分の目を疑った。

 「原因不明の症状による死者300人にのぼる」えっ・・・。春山は言葉を失い手に持っていた歯ブラシを落としてしまった。ニュースキャスターは困惑した表情を飲み込みながら原稿を読んでいた。「現在原因不明の症状で運ばれてくる患者は5000人を超えさらに増えていくと想定されます、今のところ原因ははっきりとわかっておらず対策の仕様もわかりません、皆さまパニックにならずに落ち着いて行動してください」パニックなならないでくれだと!?ならないやつがいるのかと思いながらニュースの速報を見ていた。すると感染が拡大している地域が自分の住んでいる地域全般である事に気付いた。「おいおい嘘だろ・・・」不安な気持ちがどんどんと募っていき、鼓動が速くなっていく。俺もまさか死ぬのか?原因不明の病にか?つまらない毎日に変化が起きてほしいとは思っていたがこんな形で変化するとは。絶望していると誰かから電話がかかってきた。画面を見ると親からだった。「もしもし!?圭介!?」明らかにあわてている。「・・・もしもし、俺だよ」そう言うと母さんは泣きながら「大丈夫なのかい!?」と言ってきた。「ああ、今のところは・・・でももしかしたら俺も死んでしまうかもしれない・・・今のうちに言っておくよ、こんなバカ息子だけど今まで・・・ありがとう・・・」そう伝えると「縁起でもないこと言うんじゃないよ!!!まだわからないじゃないか!最後まで諦めるんじゃないよ!」うん、と言おうとしたときピンポーンと呼び鈴がなった。こんなときに誰だよ。母親との電話を中断し玄関に向かいドアを開けると防護服を着た集団に取り囲まれた。「春山圭介さんでお間違いないでしょうか?」突然映画でしか見たことないような状況に唖然としているとお間違いないですねともう一度言われた。はいと答えると防護服の一人が「感染の可能性があります、ご同行お願いします」と言われた。目の前が真っ暗になったような感覚に襲われた。「時間がありません、急いでください」母親との電話の途中だったがそれを切り出す間もなく連れていかれてしまった。護送車に乗せられどこに連れていかれるのだろうかという不安と自分はもう助からないのだろうかという恐怖に押しつぶされそうになっていた。

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