ep.4 冒険者ギルド長との商売
なーーーぜだっ~~~ッ♪
ザッツッワィ~っ!!! That's whyっ♪
筋骨隆々の2メートル30センチ以上あるおっさんは、怖い顔をして僕を睨んでる~~~ッッ♪
ひぇええ。すっごい怖いよおッ。
この人、引退のとき、リングアナに張り手を食らわしてキレてたプロレスラーに似てるッ~~~♪
こわッッ♪
なにか怒り狂った髭面の赤鬼に似てるッッ
口が裂けて食べられちゃいそうぅ~~~~♪
あっ、ちっちゃいリスのメガネの受付嬢の人が心配そうにこっちを観てる。
あわわ。こんなこわい張飛みたいなおっさんじゃなくて、
僕はかわいいリスの獣人の受付嬢さんと話がしたいのにぃいいいいい。
リスの受付嬢さん、かわいい~。
僕はこのメガネのリスの受付嬢さんに、これから長い人生で色々ある運命を感じちゃってるゾ~。
勘違いじゃないよね? 話しかけてくれたし。異世界だと、美人と必ず再会して、仲が進むのはテンプレな筈だ。
DC扇風機的に絶対なはずだし。
扇風機。ぶぉおおおぉおおおお
わお! 絶対、かわいい女の子との運命はある! 信じろ。僕っ!!!!!
あわわ。でも、今は、このいじめっ子の三国志の張飛に似たチョーでかいおっさんに注意しなくちゃ。
僕はチラチラを当たりを見回して、逃げようかどうかちょっと考えた。
でも、逃げたらわりとかえって襲われちゃいそうだよお。
僕はそこで、テキトーに言ってごまかすことにした。
「えへへ~。僕は悪いヤツじゃありませんよーーーーっ。ただ、掲示板を観てるだけのヤツですぅーーーーー」
「あン?」
なにか張飛のようなおっさんが止まった。
わお! これでいいよね?
ここは無視して立てカンバンを観てる振りしちゃえ♪
からまれたらテキトーなこと言って、目を合わせないで、そこはかとなく、空気の振りするのって大事だ!
怖いおっさんもどっか行くよねぇ~。
だいじょうぶだよね? だいじょうぶだよね?
張飛に似た怖いこのおっさんに食べられたりしないよね?
そのとき・・・
あっ、丁度良く坊さんの立て看板だ。
僕は、坊さんのカンバンを観て誤魔化すことにした。
「人間は環境が変わると鬼にも仏にもなります。我々の世界は一応の平和は作られていますが、複数存在するパラレルワールドでは、人同士が争いを止めないで、ムチャクチャに人の殺し合いが絶えない世界があります。我々がその世界を救うために行わなければならないのは、人が争いを好まないで、遊んだり、仕事を好むようにする道具作りです。人が争いを好まず、好んで働くようになる道具作りを本気でやりましょう。それは市場のニーズを越えて我々が、複数存在する地獄の世界を救うために行わなければならないことです。アーメンズインシュアラー道教」
うーーーん。なるほど。色々あるなぁ。
おっ、書きこみがある。観てみよう。
↑↑↑確かにお前が鬼になったのを俺は他のパラレルワールドで見たことがあるぞ。お前は普通の感覚を持ってる人間だけに身分制度を作り、粗雑な貧困を下等身分として殺し続けた。
↑↑↑貧困家庭は金が不安定だからやたらに荒れて、その環境で育った人は人を襲う人間も多い。殺して当然。坊主の姿勢は間違っていない。
↑↑↑金が入らなくなれば、盗んだり、人を襲っても、生きなければならなくなる。モラルとは、最低限の人間が生きられる状況を作って、善良に生きてれば、幸福に生きられる状態をいう。
↑↑↑最悪な環境のとき生き残る貧困は人を襲って生きてるヤツだから殺して当然。
↑↑↑その環境にしたのは、政治や、金持ちや、貴族、お前ら一般人だ。
↑↑↑それでも盗んだり、人を襲うヤツは性格悪いから殺して当然。そういう人を襲ったり、盗んだりするヤツは、善良な環境でもひどいことばかりする。コイツラを下等身分にするのは当然。
↑↑↑善良な弱者は助けろよ。死ぬまで弱くて善良なヤツなら救うの当然だろ? そういうヤツから先に殺されて、貧困の状態が最悪になるんだから。
↑↑↑そんな殺されても文句も言えないようなヤツは死んでも誰も得にならない。
↑↑↑殺せば損になる。最悪の環境にしか人が生きられなくなるから。
↑↑↑最悪の環境で最悪の人間性だから殺して当然と、優れた身分のヤツが考え、そして、人を犠牲にしても当然の最悪の人間性に優れた身分のヤツがなる。
↑↑↑生きられないサイアクな状態で生きてるヤツが死ぬのは当然だと? お前は金のない状態で、生きられない世界から言ってみろ。お前だって、金がなくなり不安定な生活を与儀なくされれば人を襲う。お前が人を襲わないのは、単に弱いからだけだろ?
↑↑↑これではモラルのある世界をパラレルワールドの世界全体に作れない。善良に生きてれば、誰もが生きられる世界を。
↑↑↑善良に生きてれば生きられると勘違いし、人が善良になったとき、権力者が遊びで、善良なヤツ皆殺しwwwww
↑↑↑うわああ。世界に希望がない。
↑↑↑だからこその法だ。憲法だ。ひとは憲りする存在だ。「ヒトハ・のりする・ソンザイダ」
↑↑↑そんなモラルを作れるほどの世界じゃない世界が、パラレルワールドにはいっぱいある。人が人と殺し合いをしてしか生きられない世界。
↑↑↑そんな環境の中じゃ、道具とか作っても人襲うだろ?
↑↑↑それでも弱い立場になる人間が、その道具があれば、生きられるような状態として、悪いヤツが喜んで働くようになる道具作りというのが大切なんだ。例えば、エッチなビデオでも、弱くて善良なヤツを、悪いヤツが助けたくなって、さらにはルールを守って善良に働きたくなるようなビデオ作りとか。
↑↑↑そんなAVは売れない!!!
なるほど~。
なにか坊さんって、いろいろ考えてるんだな~。
でも、人が環境が変わってサイアクの人間性になったときって、坊さんも最悪の人間になってるんだよね?
だったら、誰がその環境を治すんだろ?
坊さんかな?
あっ、チラっと見たら、張飛に似た赤鬼みたいなおっさん、僕のことまだジロジロ見てる~。
からまないでくれるよねぇ?
空気だ。空気だ。僕は空気だ。
いいから無視して掲示板みちゃえ~。
おっ、また、冒険者掲示板がある。やっぱり、こんなときなのに気になるよおー。
―――
冒険者の掲示板 自由に書いてください。3日で消します。チョークは設置してあります。
> ↑↑↑坊主。働くことを好むような道具を作るのはやめろ。人間が働く奴隷になる!!!!!
> そのとおりだ。権力者が働くことを好む道具を作ると、みんな奴隷になる。
> 遊びながら働くのが好きになる道具はよくない?
> 遊びながら働くのが好きになる道具?
> まじかる★たるとくん。働きながら遊べる知恵をくれい。
> たるるる~~。ポン丸ぅーーー。ホンズ醤油たるぅうー。
> ポン酢しょうゆにブタの皿肉うめえよな!
> ポン酢最高! ポン酢最高~~!
> さら肉をしゃぶしゃぶで、ポン酢でパクリっ!
> 肉がトロケて、んまぁーーーーーー!!!!!!!!
> なんか冒険してて戦闘とかが好きになる本とかかな? たる?
> 後、冒険仲間と一緒にいると楽しくなるとかたる?
> たるる~。ポン丸~。ポン酢しょうゆたる~!
> ↑こういう意味でなら、坊主のいうことは正しい。
> 転生先で人の性格が変わるってほんと?
> ↑↑↑記憶がつながってないと、善人の坊さんがひどい悪逆の独裁者とかになったりする。
> 記憶がつながってないと、人の影響とか、周りの影響とかで、ひどい人間になったりするからなあ。
> 俺は見たことがある。善良な坊主が善良だからと神から力を得た途端、絶対の権力者になって、好きに人をいたぶって遊び殺せるからと、人を遊び殺し続け、自分にだけ従順なかわいい女だけを絶対的力で囲って、ハーレムを作り続けたのを。そいつはそれから先、ずっとその世界を続けている。
> ↑↑↑それ普通の人間。自分に都合のいいヤツ以外はなぶり殺すよ。ほとんど全部の人類がそれ。弱いヤツでもそう。
> ・・・だから、それじゃ世界は良くならない。
> ↑↑↑お前、普通の人間にバカにされるゾ。あんたは人を殺す勇気を持てない弱いヤツだ。サイテーって。それが普通の人間。
> 理解できない。人を犠牲にしてなりたつ世界を永遠に続けたら、ずっとパラレルの地獄になって当然だろう。なぜ、それが女には理解できないんだ。
> マクロの次元だと、俯瞰して世界を見るとさして変わらなく見えるんだ。
> 怒。いい環境を作ると、少なくとも、1個。みんなが転生した世界で、みんなが幸福になるんだ!!!! 意味はあるんだ!!! 俯瞰で見て何も変わらなく見えても、世界が変わるのはそういうことなんだ!!!
> ↑↑↑お前、普通の人間にバカにされるゾ。あんたは人を殺す勇気を持てない弱いヤツだ。サイテーって。それが普通の人間。
> 普通の人間がそれだから、みんなが幸福で、みんなが生きられる世界が広がらないんだ。だから、パラレルでみんな殺しあうんだ。自分の立場だけ上げて、好きに人を殺して自分だけ優位に立とうとするから。
> ↑↑↑お前、普通の人間にバカにされるゾ。あんたは人を殺す勇気を持てない弱いヤツだ。サイテーって。それが普通の人間。
> ほんとに弱いヤツはそれほど変わらんだろ?
> 確かにほんとに弱いヤツっていつでもやられてるから、性格変わらないかも。ただ、140センチのチビでも悪いヤツにはなる。
> 普通のヤツが案外ひどいヤツになったりするんだよなあ。
> いや、普通のヤツより、ひどいヤツがもっとひどくなるのが多い。性格のひどくて力の強いヤツが環境で力を得て、ものすごいひどいヤツになったり結構してる。魔王になったりけっこうするヤツいる。
> ↑↑↑お前、転生者か?
> どうやって魔王になるの?
> 今の世界は魔法が弱い世界だけど、魔法を独占できる環境とかってあるから。それを独占して魔王になったりするんだ。転生者でもひどいヤツいる。いや、大多数の転生者がひどい。
> ↑↑↑詳しく説明しる。
> 力を得られる環境が分かると記憶を持ってるヤツって必ず自分だけで力を独占するんだ。それで、力が自由になっちゃうと、メチャクチャなことをし始める。遊びで人殺しまくったり。人を殺す遊びを娯楽として作り続けたり。果てはその体制を永遠続けようとしたりする。
> うわああああ。転生したくなくなって来たよ。そんなパラレルワールドの世界で弱い僕生きてけないよお。
わお! なるほど~。
転生っていろいろあるんだな~。この世界が平和なのは、神様のおかげなのかな?
神様って転生者だったりして?
ただ、僕が掲示板を見ていると、あわわっ、ついに近くのおっさんが、僕の方にすごく近寄って来た。
・・・なんか空気になったら、逆にイライラされちゃったみたいだゾ。
あわわわわ。
おっかなビックリ僕は言ったゾ。
「わお! 僕になんの御用でしょーーーう。僕は悪いことしてませんよお~~~ッッ♪」
ギロリと睨まれたッ。
「おうっ!!! 別に悪いことしたから捕まえるとかいう話じゃねえよッッ。ああン?」
怖い顔で、張飛みたいなおっさんは僕にスゴむ。なんかすぐスゴんで来るよお。怖い~~~♪
「ええ。じゃあ、なんです~~~ッッ♪?」
「ああンッ!!! おめえよぉッ。さっき、冒険者におもしれえ商品売ってたじゃねえかッッ。俺は冒険者ギルド長なんだけどよぉ。・・・あれ、もう一度俺に説明してくんなぁッッ」
ひええええええッ。この人、冒険者ギルト長なんだあ。
怖いヤクザにしか見えないゾ~。
僕はギルド長に丁寧にズボンの機能のことを説明したっ。
ギルド長っていうからには、
まともなこと言えば、ひどいことしないよね?
「カクカクシカジカ★▲■ ・・・・で、僕はどうしてもそれが売りたくってぇ~~~♪」
「なぜだよッッ? ああンッッ?」
うわっ。いちいち壮絶に怖い顔でスゴむよ。この人ッッ。
これは、ズボンの重要なことの話を、実体験から話さなきゃッ
ひぇええええええええ。
「僕も昔はズボンの裾直しでひどく苦労したものだからぁ~~~ッッ♪」
「ああンッッ? まあよお。そりゃわかるぜぇぇッッ。俺も身体でけえからよおっ」
「大体服屋ってひどくありませんかぁ? SMLだけで、人の足の長さなんて測れないのにぃ~♪」
「ああンッッ? そりゃあるわなぁ~」
「そうです!!!! それで裾直しに料金とか取っちゃって~~~ッ♪」
「ああンッッ!!! 確かにズボンの料金以外取られるわなぁ。たけえんだよなあ」
「僕なんて、前世お金がないから、裾直し料金払えないで、ズボンをビロビロで履いてて~ッ♪」
「ああンッッ? まーーーあ、貧乏人にはズボンも高けえしなぁ」
「だから、ズボンを縫わなくてもすぐに直せるこのズボンをどうしても売りたくてぇ~ッッ♪」
「ああンッッ!!! まあ、おめえの言いたいことはわかったぜぃ」
おっ、ちょっとは同情的になってくれたかも!?
腕を組んで、僕の話にうなずくギルド長~。
話に乗って来てくれたぁーーーー?♪♪
でも、なんかたまにスゴんで来て、眉間にぴくぴく怒りの血管が浮き出てるし、
筋肉ムキムキだし、骨太で、身体もゴツゴツだし、素手で思いっきり殺されそうで怖いよおっ。