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 隔離していたはずの子供が発症、その後……


 隔離していた家族と合流し、1人の時間がなくなった途端に書けなくなりました。

 多分今後も書けないと思いますので、ここで一旦〆とさせていただきます。


 全体的に端折った書き方になりますが、お許しください。


 前回書いた時から2日後に息子も発熱し、PCR検査の結果は陽性と出ました。


 二日間は一家で閉じ籠り、自宅療養をしました。

 幸い重症化もせず、一日で解熱し、喉の痛みなども大人だけがしばらく続いた結果となりました。


 インドア派な我が家では、休日でもダラダラと家で過ごすこともあり、他の家に比べれば、ストレスも少なかったと思います。


 外に出られる人が居ない状況でも、食糧はあるし、水もある。特に困った事にはならずに過ごすことができました。


 家族が分断されての生活が、皆が発症した事で一緒に生活でき、かえって精神的に落ち着きました。


 一方で、時間差で罹患したため、家族全体が療養明けになるのがかなり遅れました。


 今思えば、最初から一緒に罹患すれば全員の療養期間が10日で済んだとも思えますが、子供にだけはうつしたく無かったのでその選択肢はあり得ませんでした。


 一番困ったのは犬の散歩で、外に出られない間、部屋で過ごしましたが、運動量の多い犬種なので、かなりストレスを溜め込みました。


 そうこうする内に最初に罹患した父親が療養明けを迎えました。でも一人では外に出られないので、特に変化は無かったです。

 一つ屋根の下で感染者がいる状況ではデイサービスも利用できず、ゆるゆると機能低下していくのを、焼石に水のリハビリ体操をするのみでした。


 焦っても仕方ないですね。認知症も一段進みました。具体的には目の前にある文字しか口に出さなくなりました。


「アクエリアス」とか「キャプテンスタッグ」とか、目の前に有る文字を、英語読みの発音で繰り返します。


「運動しようか?」と質問した返事が、同じ「アクエリアス」だとしても、『良いよ』と『嫌だ』があります。

 大体私のリハビリは『嫌だ』の方の「アクエリアス」でしたが、時々チャンネルが合って、


「運動しようか」


 とまともな返事が来て、


「ありがとうな」


 と言葉をもらうと、グッと心を掴まれました。悔しいけど嬉しい。人垂らしとはこういう事なんだと、この歳になって親に教わりました。


 この歳……私は自宅療養中に49歳の誕生日を迎えました。


 Amazonで前から欲しかったoh henryという焼酎を買い、つまみに「博多ぐるぐるとりかわ」も購入しました。


「oh henry 」15年熟成焼酎は私的にかなりの大当たりでした。泡盛の古酒もそうですが、熟成したスピリッツはクセがとれて飲みやすくて、少し蜜のように感じます。

 これをロックでやると、飲み過ぎていかんですね。


 とりかわは期待しないで食べるとちょうど美味い位の味。

 味が濃くて一本でビール一本は飲める感じです。


 博多に行きたいなぁ。屋台とかこのご時世どうなってるんでしょうかね?


 本当は誕生日に自転車を買う予定でしたが、店に行けないので、Amazonでスピンバイクを買いました。

 物欲ってストレス下で爆発するんですかね? 普段は買わない物をアッサリ購入してました。後悔は無いです。


 そうこうする内に母親と私も療養期間が明けました。

 外に出られるのは良いもんですね。


 娑婆の冷たい空気を吸い、空を見上げたら、立ちくらみがしました。

 日光のエネルギーを感じます。


 一方で、インドア派の嫁や子供も、さすがにストレスMAXとなりました。

 ニンテンドーSwitchのリングフィット・アドベンチャーとツムツムで何とかストレスを避けました。


 後「stop motion」というコマドリアプリで動画撮影にハマって、よりインドア派の扉を開く事で、何とか精神的平静を維持しました。


 一人重症化した母親は、少しづつ食べられるようになりました。

 彼女の命を繋いだのは、抗体カクテル点滴と、飴、コーヒー牛乳でした。


 誤嚥の恐れもあるので、一般的にお勧めは出来ないかもしれませんが、母親の場合は飴とキャラメルは摂取でき、コーヒー牛乳は飲めるようになりました。


 パンが食べられるようになって、6枚切りをもう一回切った12枚切りのパンに、ジャムを塗って食べられるようになって、安定してきました。


 今も「良くなった」と言っては、動いて転倒したり「食べられない、しんどい」と言って塞ぎ込んだりしていますが、何となく今月の関わりの中で、お互いのペースを掴み、程よい距離感が取れていると思います。


 今回の事は、渦中の時々は大変でしたが、過ぎてみれば家族にしっかり向き合えた時間となりました。


 私はどちらかというと人の気持ちに寄り添うのが苦手で、異世界に浸っていたい方なのですが、一家全員感染という事態になって、現実と直面し、判断して、自分なり、家族なりに対処する事で、どこか充実した時間を過ごす事ができました。


 後、途中で嫁を褒める事が大事と書きましたが、褒めるという事は上から目線であり、勘違いだと思い至りました。

 しっかり相手を見て、会話から相手の気持ちを知ろうとする。褒めるというより、感謝を伝える。そんな当たり前の事が大事だと気付きました。


 両親は認知面、体力面で一段とステージが進みましたが、新たなステージで出来ることを模索する術を、少し掴んだような気もします。


 取り留めのない文章になりますが、これにて〆とさせていただきます。


 第六波が一刻も早くピークアウトを迎え、コロナ禍が過ぎ去りますように。

 医療従事者、ボランティアの方々には、本当にお世話になりました。

 介護従事者の方々も大変な状況で頑張っておられます。

 皆様が心身ともに健康に過ごされますよう祈念して、筆を置かせていただきます。ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 心配しておりましたが、いい方向に進んでいるようで、少し安心しました。 感謝。褒めるではなく、感謝。 大事なことだと思います。これらも同じ気持ちでいられたら、いいですね。
[一言] お疲れ様です。山場は過ぎた様ですね、良かったです。
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