5/+ 第五章:主な登場人物まとめ
☆シャーロット・ランスリー(ピカピカの一年生のはずだった『学院の救世女王』)
この度裏方に徹した公爵令嬢。愛する者に害なす輩には容赦しないし慈悲などない。その威圧は大の男を縮みあがらせるほどである。しかし激高しているにもかかわらず常に一石二鳥を狙っている策士。事業拡大に義弟の成長、後始末は国王に押し付けて万事彼女にとって丸く収めた。
☆エルシオ・ランスリー(天使)
一つの事業を任され、実家との決別をも乗り越えて一皮むけた公爵令息。シャロンたち公爵家の家族がいれば何でも乗り越えられる。根本的にやさしいけれど優先順位ははっきりしている。ランスリー公爵家の常識人であると名高いが割と無自覚に規格外をさらすことのあるはかなげ美少年。この度ジルファイスと秘密の同盟を結んだ。
☆ジルファイス・メイソード(漏れ出る邪悪)
今回出番が少なかった第二王子。普通に公務が忙しかった。そしてごく自然に流れるようにエイヴァのお守りを押し付けられたので余計にとても忙しくなった。お出かけとゴリラの魅力とケーキのうんちくと次回の買い物計画という夢あふれる話を延々と聞かされた夜を彼は忘れない。この度エルシオと秘密の同盟を組んだ。
☆エイヴァ(菓子盗人)
購入したゴリラの人形は本当に次の日から持ち歩いて学校で見せびらかした。奇異なものを見る視線を一身に浴びたが気にしていない。しかし「人形が、汚れるでしょう? お家で大事に保管しましょうねえ」というやんわりとしたシャロンの説得により現在自室の棚の上に大切に飾られている。ランスリー家の厨房に侵入しては菓子の類を強奪していく常習犯。滅殺を掲げられて久しいが、懲りずに何度でも盗みを働く。この度とうとうシャロンに怒られた。
☆エメ(ゴリラ幼女)
エイヴァへのゴリラ愛布教に成功した孤児院幼女。
☆エリザベス・フィマード(守銭奴)
シャロンとエルシオにからめとられた商才あふれる伯爵令嬢。俊足。彼女のえぐるようなボディブローはきれいに父伯爵に決まり常に勝利を収めている。現在借金返済行脚と魔道研究所設立のために生き生きと走り回っているアグレッシブお嬢様。
☆アーノルド・フリード(イケメン従者)
イケメンであるからという理由で緊張したチョウたちにこわもてを並べられ不幸な勘違いをしてしまったエリザベス付従者。実は男爵家の五男。基本的に常識人だが金にはうるさい。伯爵家の使用人は最低限なので様々なことを一手に引き受ける有能さを持つ。
☆チョウ(散切り頭のチョウ)
アッケンバーグ伯爵に頭の弱さを見出され、町のチンピラモドキから賊に華麗なる転身をしようとしたものの、あっさりとエルに撃退されて現在冒険者として働くようになった。やっと就職したので母親は喜んでいる。髪型は、賊になるにあたり強そうなのにしてみよう! と仲間内で盛り上がりノリノリで自分で切った。美少年になりたかったこわもてお兄さん。
☆デン(石頭のデン)
自称『参謀』なのはなんか格好いい響きだったから。チョウとは幼馴染。エルとシャロンにこっぴどく説教をされて以来敬語モドキを使用するようになった。彼なりに『参謀』らしくなりたいと努力はしているが、実っていない。モテモテになりたかったこわもてスキンヘッドお兄さん。
☆ルフ(回収作業員)
町中に散らばったチョウとデンの愉快な仲間たちを集めた隠れた功労者。頭が悪いのって逆に強いのかもしれないと最近思っている。シャロンとエルに従い、シャロンとエルを見守る。時折どこからともなく聞こえてくるシャロンたちへの愛の言葉は大体彼女。
☆マンダ(真顔になった)
喜び勇んで投げつけた渾身の火魔術が間抜けな音をデフォルトに無効化された瞬間が忘れられない。
☆ディーネ&ノーミー(盗人滅殺)
楽しい楽しい情報搾り取り拷問業務の合間にシェフ&パティシエの仕事も全うしていたのに最古の『魔』がちょくちょく盗みを働くのでキレ気味。一撃必殺を狙う双子。
☆ノーウィム&ディガ(欲望に忠実)
欲望に忠実に授業中であろうと魔術と筋肉を愛し、求め、自慢し、育てる社会生活不適合者たち。シャロンとの魔術合戦を心の底から楽しんでいる変態。
☆エディス・アッケンバーグ(自爆)
喧嘩を売ってはいけない相手にめっちゃケンカを売ってしまったアッケンバーグ伯爵家次男。野心というよりはコンプレックスが強い。顔だけでなく感性や性格ももっとも父親に似ている。完膚なきまでにおられた自尊心をばねに成長できるかは謎。
☆ギムート・アッケンバーグ(男尊女卑)
思い込みが激しく視野が狭めの伯爵家当主。能力的には中の下だが凝り固まった価値観を持ち柔軟性がない。エルシオが持つ驚異の適応力は一切持ち合わせていない。国王からはこいつちょっとめんどくさいと思われている。
☆エイシアス・アッケンバーグ(空気)
父親と弟・エディスがわりとぐいぐい行く性格なので空気になりがちなアッケンバーグ伯爵家長男。この家にしては割と普通の性格をしている。しかし幼少期より刷り込みのようにされた価値観はなかなか覆らない。でもエディスよりは成長の可能性がある。
☆マリン・アッケンバーグ(女優になれなかった)
親戚一同にエルが魔術を使用できないことでさんざん陰口を言われた過去がある。元来控えめな女性だが好悪ははっきりしており、嫌いなものはとことん冷たく接する。女性は優雅に刺しゅうなどをしながら男性に守られるべきであるという思想の持ち主。
☆エミリー・アッケンバーグ(女優になれなかった)
基本的に美容にしか関心がない伯爵令嬢。エルの美しい顔が結構、大分、コンプレックス。シャロンと並んだ美形義姉弟を見てものすごく複雑な気分になっていた。家のことにも政治のことにも興味はないので現在自家がどういう状況に陥っているのか実のところよくわかっていない。困惑中。
☆メリィ&アリィ(ひと狩り行きたかった)
エルのため、シャロンのため、世のため人のため。ひと狩り行って某伯爵家をなかったことにしてきたかったが全力で阻止された。その熱意のすべてをつぎ込んでエルの天使ぶりを布教するため暗躍する。
☆アレクシオ・メイソード(国王)
とにかく忙しい。忙しいので余計な仕事を増やさないでほしい。しかしその願いはかなわない。
☆某喫茶店店員のお姉さん
ひたすら騒ぐ少年とひたすらうんちくを語る少年とそれらをなだめ、時に物騒な言葉が飛び出す少年少女に切実に帰ってほしかった。しかしとても印象深い客だったのに顔が思い出せない。とりあえず二度とこないでほしい。スマイルは鉄壁。
☆学院教師&学院生徒
新任魔術担当教師がまたしても暴走して被害を被り、『学院の救世女王』に救われた。惚れた。
☆前世親友
今回も毒舌は絶好調。しかしいまだに名前が出てこない。