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魔将軍、迷子になる1

やっと話が進みそうです

10/31行間一部言い回し修正しました


ポカリ様は鎮痛な面持ちで話し始めました。


「僕の息子のヴェル君、二年くらい見つけられないんだよね…どこ行ったのかな…」


うぇぇぇ!?に…二年?ポカリ様の話しぶりから察するにヴェル君…はまだ小さい男の子のようです。


イケメン父から生まれたイケメン坊や…二年間も行方が分からないなんて、もしや人さらいならぬ、魔人さらいでしょうか?


「あ、それはナイナイ!ヴェル君すんごく強いからさ、魔神の子だしね。丈夫だし超強力魔力持ちだし」


「でしたら…なぜ行方が分からないのでしょうか?」


ポカリ様は再び顔を顰められました。


「うん…ちょっと事情があってね。見つからないんじゃなくて…見つけられないようにしてるんじゃないかと思うんだ」


「それは…つまり、逃げている…ということでしょうか?」


「…かもね。ヴェル君…かくれんぼしてるのかなぁ…」


それは…小さき身の上で何があって父上から逃げているのでしょう。


見た所ポカリ様は子供に害をなす大人には見えません。親以外の例えば子供同士の付き合いでトラブルがあったのでしょうか…お労しい。


「ただね、いくら丈夫なヴェル君といえどもケガをしないとも限らないしね。半分は人間の血だしね~あ、ちなみに母親が人間ね!オリアナちゃんて言うんだ。オリアナちゃんはヴェル君生んでくれたんだけどホラ、異種間同士でしょ僕達?」


神と人間なんてとんでもなく種族の離れた異種間ですね。私も血筋から人の事は言えませんが…


「オリアナちゃん、ヴェル君生んでからちょっと体が弱っちゃってて彼女が目を離した隙にヴェル君、どこかに行っちゃったらしいんだ。知らせを受けて僕もこっちに来て探してるんだけど…『世界の反発』があるからさ~なかなか長時間こっちに居れない訳ね」


「ああ、なるほど。なかなか探せないのはその『世界の反発』とやらがポカリ様に悪さをするのですね。それと、先ほど私の中の神力が反発を薄くした…というようなお話をしていましたが…」


ポカリ様はうんうんと頷きながら私を指差した。


「カデちゃんの神力が反発の力を弱めてくれるみたいだね。普段はさ~ヴェル君かな?とか感じる魔力を探しては追いかけてるんだけど、今日はカデちゃんの魔力が大きすぎて間違ってここに来ちゃったんだ。でも今日はもう無理みたい…反発の力が強くなってきた、一旦帰るね」


あわわ…ポカリ様の麗しのご尊顔が曇りました。私は全世界(異世界含む)のイケメンの味方ですよ。


「ポ…ポカリ様、私の神力をお使い下さいませ…」


ポカリ様は私の頭をポンポンと軽く撫でました。はぁぁ!イケメンの頭ポンですよ!


こんな状況でなければ昔、部屋でよくしていた萌え転がるというのをやりたいくらいです。ゴロゴロゴロ…


「カデちゃんの気持ちは嬉しいけど神力貰っちゃうとカデちゃんが魔力切れ起こして危ないでしょ?それにカデちゃんには別のお願いごとしたいしね」


「お願い事ですか?」


ポカリ様はニコリと魔神のくせに天使のような後光の射す微笑を浮かべられました。


笑顔が眩しいっ!目がっ目がっ…○スカごっこ再びです。


「僕の魔力の質、もう記憶できたよね?僕じゃ長時間この世界でヴェル君探せないし、カデちゃんにヴェル君探すの頼んじゃおかな~と思って…僕のお願いきいてくれる?」


ポカリ様はコテンと首を傾げてウルルンとした目で私を見ました。


ああ!このイケメンは自分のご尊顔の使い道を熟知してらっしゃいますよね!


ええもういいですよ!イケメンは正義ですよね!はいはいっイケメンイケメン!


ちょっと茶化しましたが、ポカリ様に頼まれなくてもヴェル君の行方は探そうと思っておりました。二年もの間迷子(?)なんて辛すぎます。


「あ、ちなみにヴェル君を最後に見かけたのはどこですか?」


迷子捜索の基本ですよね、事件の現場に行ってみるのは!ポカリ様は眉根を寄せました。ん?


「ちょっと遠いよ?ガンドレア帝国の城門前だけど…」


迷子にしては隣の国なんて…遠すぎます。遠距離迷子ですか…


次回やっとヴェル君しゃべりますよ(笑)

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