いろんな意味で早すぎるにゃん。
鈴良の赤ちゃん達のエピソードです。
ある日の午前のこと。自分の産んだ3匹の赤ちゃん達をあやす猫又妖怪の鈴良。「大きくなるんにゃよ〜。」長女・千春、次女・千夏、長男・千秋。「なんか大きくなるスピードが・・・早くない?」夏菜は戸惑っている。それもそのはず、もう3人の子供達は人間でいうと1〜2歳ぐらいの姿になっていた。「猫だから早いにゃん。」「猫って早いのね・・・。ある意味勉強になったわ。」「ま〜ま〜。な〜つにゃ〜。」男の子の千秋が一番言葉を覚えるのが早かった。「まぁ、かわいい!!!」顔に両手を添えて喜ぶ夏菜。「千秋が一番頭が良いんだにゃん。」「うん。ボク、い〜子。」「ホントに言葉が早いっ!!!この子ホントにアンタの子供なのッ?!」思わず失礼な事を言う夏菜。猫耳をぴょこぴょこ動かしていてとても可愛い鈴良の赤ちゃん達。「散歩に連れて行く時間だにゃん。」そう言って3人の赤ちゃん達をおんぶに抱っこで連れて行く鈴良。「た・・・たくましい・・・。」夏菜は妙に感心していた。近くの公園に連れて行く。「はい。おやつの時間にゃんよ〜。」かつお節の粉を手で与える。はぐはぐはぐ。流石猫又。かつお節が好物らしい。千春と千夏はかつお節の取り合いでケンカを始めた。「はるの〜っ!!!」「なつの〜っ!!!」「あ~、駄目にゃんよっ!!ケンカしちゃあ・・・っ!!!」そんな3人をよそに、千秋は公園の鳩を追いかけてよちよちと歩き出してしまう。「とりさん・・・。うまそう・・・。」鳩はぎょっとして飛び立ってしまった。「みぎゃあぁあ〜!!!」千秋はそれに驚いて泣き出してしまう。それに気付かない鈴良。「みぎゃあぁあぁあ〜!!!」「どうしたの?」「みっ!?」女の子の声がした。千秋に声をかけたのは長い髪の5歳くらいの女の子だった。「だれにゃ・・・?」
まだ続きます。果たしてどうなる?




