スケート場でふと物思いにふける
前回からの続きです。
子供たちが和気あいあいとしながらも
楽し気にはしゃぐ光景は夏菜の目には新鮮に映る。
「ここでこんな風に小さい子が喜ぶなんて
私が子供の時なら考えられなかったわ・・・。」
「え・・・?」
千尋は少し驚いた声で押し黙った。
「物の怪神社とか悪魔憑き神社とか呪いの神社とか・・・。
いろいろ悪い噂ばかりだったのよ、ここ・・・。」
そのせいで幼いころはろくに友達も出来なかった彼女・・・。
「でも不思議ね・・・。それが今では逆になったっていうか・・・。
妖怪たちの手によって楽しませることができるとか・・・。
ハードルを越えた感じ・・・?」
「・・・。そうですね・・・。」
千尋は伏し目がちで相槌を打つ。
「あいつにもありがとうって言わなきゃね・・・。」
「あいつ・・・???」
「ふふ。あいつよ、あいつ。」
夏菜の脳裏にはいつも敵対ばかりしてくる普段は嫌な奴でしかなかった
琴音の顔が浮かぶ・・・。
千尋は鈍いので「あいつって???」とずっと頭にクエスチョンマークが
ぽこぽこ並んでいた。
「へっくしょーい!!!」
当の本人琴音は風邪をぶり返してしまい、
神社を見に来ることもかなわなかった。
続。
できれば、次回からもう少し盛り上げたいので
頑張ります。(笑)




