表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぺんぎん・らいふ  作者: 朝野りょう
ぺんぎん・らいふ+(プラス)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

60/318

3.世間の話題にのれません(6)

 キタミと別れて自分の教室に入ると、そこではUFOの話題が飛び交っていた。

 

「おはよう、米田さん」

 

 杉野さんが声をかけてきた。

 朝はいつもテンションが低い杉野さんが、どうしたのだろう。

 めずらしい。

 

「おはよう、杉野さん」

「ねえねえ、UFOの話、聞いた?」

「ああ、うん。テレビは見てなくて、お母さんから聞いただけだけど」

「そっか。土曜日は友達と出かけるって言ってたんだっけ」

「そうそう。北見くんと海に行ったんだぁ」

 

 ちょっと自慢?

 いや自慢にはならないように、さらっと言ってみただけ。

 キタミは友達だ。

 だが男子だ!

 宇宙人でも男子だ!

 たまには自慢させてくれよー。

 

 だが。

 

「海!? じゃ、UFO現場にいたの? ね、見た? 見た? アナウンサーも?」

 

 残念ながらキタミのことは完全スルー。

 いや、食いついて欲しいの、そこじゃないから。

 

「海にいたけど、別に何もなかったよ。アナウンサーも海じゃなくて、店の方にいたんじゃないの? カメラなんていなかったし」

「ロワン・ホテルのプールサイドから撮ってるっぽかったかな。でも、海側だったから撮影してたの海からも見えたと思うよ」

 

 ロワン・ホテルはキタミと泊まった場所だ。

 にへらっと顔が緩む。

 

「ロワン・ホテルにも行ったけど、カメラなんて気がつかなかったよ」

 

 ちょっと、言ってみました。

 ホテル行ったんだよー。

 ステーキも美味しかったよー。

 ヘラヘラ顔が笑ってしまう、が。

 

「やっぱり海には何もなかったのかぁ。一昨日、テレビ見てたんだけど、アナウンサーの騒ぎっぷりがすごかったよ。カメラが空ばっかり映してね、」

 

 いや、だから違うんだよ。

 そこどーでもいいから!

 キタミとホテル行ったの、聞いてー。ねえ聞いてー。

 聞いてくれよーー。

 

 しかし杉野さんは興奮気味に一昨日のテレビのことを語った。

 母から聞いた話とさして変わらない情報を熱を込めて。

 そして私の話は忘れ去られ、完全にスルーという悲しい結果に終わった。

 

 キタミが絡んだ話になると、大抵の場合はこういう結果に終わるのだが。

 少しぐらいは大人な体験談を語ってみたかった。

 フレンド・パークの住民の話なんぞ、どーでもいいのだよ。

 空には未確認飛行物体の一つや二つ浮いていても、全然おかしくないのだ。

 宇宙人はその辺をウロウロしているのだから。

 

 杉野さんの話に他のクラスメイトも加わり、話は大いに盛り上がっていたのだが、私だけが取り残された朝トークとなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
誤字などありましたらぜひ拍手ボタンでお知らせくださいませ。m(_ _)m
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ