少女との出会い・続き(ライル編)
なにげにライル編が面白くていろいろ考えています!
「良かった…私はライルだ」
「ライル…氏、…あ…がと…ご…ざ……っ」
そこまで言うと、ライルの腕に先程より体重がかけられた…
完全に気絶したか
「あー…どうしたものか」
こう気絶してしまったからには家も聞けない、そもそもその家さえあるのかわからない。
ライルは立ち上がり「しょうがない」と呟くと
彼女を背負って自分の家に向かって歩きだした。
ところで、ライルはある問題に頭を悩ませていた
それは最近結婚を申し込まれたことだ、それも貴族、もちろん互いに愛しているわけではない(相手は知らないが、まぁ違うだろうことにしておく)いわゆる『政略結婚』というやつだ
この前、その貴族の家から使いが届きその事を聞かされた
「はぁぁ」思わず深いため息をはく
貴族になる気はないのだかな、誰にでも愛想笑いをしなくてはいけなくなってしまうではないか。
貴族は、なかなか気にくわないやつらが多いからな、そんなめんどくさいことはしたくない。
実のところライルは整った顔をしている、自分でも理解しているくらいだ。その艶のある黒い髪と深い藍色の瞳は老若男女誰でも引き付けるほどのものだ。
しかしライルにとってしてみれば、好奇の眼差しを向けられるのは、多少は気にする…いや居心地が悪いとも言えるだろうが。
そのためライルはいつからかわざわざローブを被って外出をしていた。
ただ、ライルとしても貴族と面倒事をおこすのは嫌なので、何とか策を考えている最中だった。
……まぁなんとかなるだろうと思ったところで思考を停止した。
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「ん…」
家に着き彼女を空いていたベッドに横にさせた。一瞬、着替えさせて体を拭こうかとも思ったが
見た目十歳程度でも、女性だろうということでそのまま寝かせた。
彼女を見てみるとライルと同じ黒色をしていた。
そういえば、目を見たときは呆けていて気にしなかったが、確か…彼女の目は薄い青…水晶のような色だったと思う
『ふむ、やってみる価値はありそうだな』
もうすでに真夜中だ、今日はすることはないので寝ることにする。