23.フィーネ、廃都に到着する
「コクバは私が助けるから、きっと大丈夫……!」
「自信タップリ――ソウカ。デモ、ドウシタラ――タスケラレル?」
「バステトルーヴ、ですかね。そのモンスターを止めれさえすれば、コクバを助けられると思いますが……」
「バステトルーヴ……」
エリシアは静かに進行方向を変えた。
「廃都ベルモウスにムカエバ、ヨイノダナ?」
「はい。おそらくですが……」
廃都ベルモウスに到着したら、戦闘になることは避けられないと踏んでいる。
とはいえ事前準備は、不必要だ。
フィーネの傍には、最強のデバフスキルを持つアリスがいるから。
ただひとつ懸念があるとしたら、エリシアのように防がれてしまうパターンがあるかもしれない。
もし起きてしまえば大惨事――いや、そうじゃないね。
アリスのデバフスキルをより有効活用できるように、アップデートしたい。
「そういえば、こちらからのデバフスキル、どうやって防ぐものを作ったのですか?」
「アレか。アレハ『サークルガード』というマホウノアイテムがアル。魔法トカヲシャットアウトするダケダ」
「魔法のアイテム……」
たしか強力なモンスターは体内に魔力帯びてるようなものだから、仮に即興で作られたらどうしよう……。
「心配はイラヌ。アレハ対登録済み冒険者にシカ発動シナイ……万が一ノ反逆ヲ防ぐタメダゲニアル」
「そ、そうなのですね」
「……ソロソロ着くゾ」
エリシアは、着陸態勢に入っていた。
フィーネから見て前方には、いかにも寂れた王都の跡地があった。
円形の外壁があって、中央に立派な城。そして、城を囲むような形で街が広がっている。
「モンスターがいますね」
街にモンスターが徘徊している感じに見えた。
形は人型なのでゴブリン等を想定する。数は、無限大。
一斉に寄ってきて襲われたら、ひとたまりもなさそうな雰囲気がある。
だが、空を飛ぶエリシアにすら気づいていない様子だった。
「無双するお時間だよ、アリスっ!」
如意棒を両手で握りしめるフィーネは、エリシアの元から飛び降りた。




