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ニートの俺は異世界に行くことになりました  作者: miyapon
第3章 王様から授かりし秘宝 ~リストバンド~
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37話 ボッチクエスト

しかし困ったな。一人で15万GCを稼ぐのは現実的なのだろうか。

新居等二斗!男に二言は無いはずだろ。自分に言い聞かせ1歩1歩踏み出す。

それでも俺の冷や汗は留まるところを知らず脇から手から頭から噴水の様に湧き出ている。


「俺は大丈夫だ」


ブツブツと呟きながら、クエスト受付所の前にこうして立っていた。


「邪魔なんだよ!」

そんな罵声も聞こえて来る有様。俺は頭を下げると店の扉を開けて逃げる様に2階に上っていく。


「どうしたもんか?」

 俺は深い溜息を吐くとテーブルに体を預ける。

「お客様注文が無い様でしたら帰っていただけませんか」


 若いお姉さんに促されて、1階へと下りる。


「1日で15万稼げるクエストはー」


 中央にある掲示板の張り紙を見て探す。ゴブリン討伐1体500GC、モンサー討伐1000GCとあるにはあるが、効率が悪いなぁ。


「あった!」


 思わず大きな声が出てしまい、周りの人はドン引きしていた。見つけたのは、報酬20万GCのフェニックスの羽をゲットするという物だった。


------------------フェニックス(羽の採取)----------

内容:ブレスレットに必要な羽を採取してきてほしい。報酬はたんまり出すぞ

報酬金額:20万GC

地図:×××

------------------------------------------------------------


 王宮で必要な物みたいだな。討伐じゃないだけマシだろう。

俺は張り紙を剥がして、受付所へと持っていく。


「おっと。そのクエスト受けるんですかい」


 話しかけてきたのはモヒカンがトレードマークのちゃら男。


「ええ」


 正直関わると面倒くさそうなので、横を素通りして行く。


「気を付けなよ。簡単なクエストじゃあ無いから」


 背中からは忠告とも言える励ましの声をかけて貰った。


「心使いどうもありがとう」


 無事依頼主との連絡が終わり、待ち合わせ場所へと向かう。


 初めての1人でのクエストか。何だか寂しい気分になってきた。セリナの回復魔法を無いし、キグナスのような強さを持ち合わせていない。やれるのか俺。

 不安を他所に時間だけが過ぎていく。

 準備運動をして心を落ち着かせる。



 街を出て、山の方へと歩いていく。グルグル火山と書かれている目的地を目指す。

さっきからやけに空が白い様な......


「火山灰じゃねーか」


 1人で叫び出す。グルグル火山は正に噴火しているところだった。遠目で見てわかるのは、マグマがダラダラと垂れているということだ。


 依頼主の話によると、火山のふもとにフェニックスはいるらしい。飛び立った時の落ちた羽根を回収するのが一番効率的だと聞いた。


 これは誰も飛びつかない訳だ。マグマの中に入って行けと言われている様なもの。

俺は諦めない。登ってみせる。


マグマを避けつつ、頂上へと目指す。


「あぶねぇ」


 大きな石がゴロゴロと転がって危うく死ぬところだった。


「いたな!」


 紅い容姿に黒い瞳霊鳥と呼ばれるフェニックスは俺の眼の前でグッスリと寝ている。


「起こすのは気が気でないな」


 しかし飛ばずしてゲットできない羽。落ちていた木の枝を使いちょっかいをかけてやる。


「キョェェェェ!」


 奇声を挙げて目を覚ます火の鳥。俺がとっさに透明(イミテーション)を使い気配を隠す。


 ウロウロとしているフェニックスは羽根をばたつかせて飛ぶ準備をしている。


 よーし良いぞ。そのまま飛んでいってくれれば回収できる。淡い期待を描いていたその時。

 

「うあああ」


風圧がすごい。台風並みの風が周辺に押し寄せている。吹っ飛ばされながら、石に掴まる。

手が血塗れになってしまったが、関係無い。


「さぁ回収だ!」


巣の中には沢山羽根が散らばっていた。事前に渡されたカゴに入るだけ詰め込む。



 報酬を受け取った俺は教会へと戻ってきた。あいつら驚くだろうな。俺がこんなにも大金を1人でゲットしたんだからな。


「二斗だ。開けてくれ」


 ギリギリだったなしかし。日没までに帰ってこれたのが幸いだったな。

 

「二斗戻ってきたんか」


ミレイさんが出迎えてくれていた。


「お代の20万GCです」


茶色の包み袋を俺は渡す。


「どれどれ......」


中を開けて確認をしている。


「20万GCきっちりだねぇ。約束通り2人は解放するわ」


2人はロープに縛られて動けない状態だった。


「ミレイさんここまでする必要があるんですか?」


「まぁ逃げられでもしたら私としたらチョイと困るからねぇ」


その割には緩く縛られているのを俺はなんとなくだがわかった。





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