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キスゲーム  作者: 天無 冷斗
二人の主人公編
17/32

第十七話【物語】

「あぁぁぁぁぁすいません存在消滅させちゃいましたぁぁぁぁぁぁぁ」

「どういう…コト…?」

そこに先ほどまでいた差鐘さしがねの姿は無かった

「えぇぇとですねぇぇぇぇぇぇえ私の『すいません』っていう文字の中でもみ消したんですぅぅぅぅ」

「文字の中でもみ消す…?そ、そんなことできるわけないでしょ!?」

「いやそれができるんですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

芽衣めいー」

階段の方から誰か女性の声がした

「あ!その声は狐火きつねびさぁぁぁぁぁぁん」

中里なかさとは狐火がいるであろう階段のほうへと歩いていく

「どうしてここにいるんですっ―――

中里の言葉が途切れた

頭の中が混乱し思考停止していた血瑠璃ちるりでもこれには気が付いた

「ごめんね…芽衣…逝見ゆくみを止めるにはまずは貴女を殺すしかなかったの…」

「狐…火…さん…?」

血瑠璃は中里が向かった階段の方へと行ったがそこには

中里の腹部を貫いているのは動物の耳を頭に生やしさらに尻尾まで生やしている背の低い少女だった

「誰…?」

「ん?ここの世界のヒロイン?」

狐火は芽衣を尻尾から外し言った

「え?は?ヒロイン?何言って――

「差鐘は?」

「差鐘?あの変態の事?」

「はぁーアイツまだ変態だったのか…」

狐火は頭を片手で抑えて言った

「そ、それよりその尻尾の先の…」

「あぁ芽衣?殺したよ…」

「何で!?」

「逝見の物語を止めるには仕方がないのよ」

「物語…?」

「そう物語。差鐘や尾上おがみは一作目のキャラクター。もちろん私も」

「一作目って何!?じゃあここは二作目!?」

「そう二作目たしか逝見は『キスゲーム』とか言ってた気がする」

「キスゲームってそれは私の婚約者を決める…」

「たぶんソレをそのまんま使ったんだと思う」

「でも何で物語とかって?」

「逝見 心負しんまは神に等しい男。だから先を呼んで物語っぽいモノを名付けて楽しんでる。だけど逝見が導くのはBAD ENDだから止めなくちゃいけない」

「BAD ENDってなんでそんなことわか――

「私たちの時がBAD ENDなの。恐らくね」

狐火は尾上の様子と照らし合わせてBADと判断した

「だからせめてこの物語だけでもGOOD ENDにしないとね」





『んぁ?何で寝てんだ俺?あ!あの男にボコボコにされて……って血瑠璃は大丈夫かよ!!』

青鈴あおすずは大声を出して言った

血瑠璃は青鈴が起きたことに気付き

濫真らんま起きたの?」

階段の方から声をかけた

『え?血瑠璃そこにいるのか?』

青鈴は立ち上がって声の聞こえた方へと歩いた

そこには狐火と血瑠璃が一緒にいた

『え、えーと誰?』

「あ!こんにちはこの物語の主人公さん?」

『はい?主人公?』

「貴女と同じ反応だね」

「え?いやー少し違ったと…」

『い、いやよくわかんない事はいいからさ誰だよアンタ』

「狐火 亜紀あき前作のヒロインで今作だったらあなた達の仲間」

『前作?今作?どゆこと?』

「二回も説明するのは面倒だから聞かなかったことにして」

『そ、そうか』

「もう一度訊くけど主人公だよね?」

『え?えーっとそうなんじゃない?』

「お願い。尾上おがみを助けて」

『尾上?』

「知らないの?」

『いや尾上って人は知ってるけど何で助けるのかが…』

「健ちゃ…彼は何等かで記憶喪失になっているの。そしてそれには逝見がたぶん関わってる」

『関わっているって言われたってそんなのわからないでしょ』

「確かにそうだけど!あんな健ちゃんは見たくない!だから助けてあげてよ…」

『助けるねぇ…具体的にどうすればいいんです?記憶を復活させろって言ったって無理ですよ?医者とかそういうのですらないし』

「たしか何か武器を持ってるよね?」

『まぁ…持ってるには持ってるけど…』

「その武器の能力は?」

『記憶を奪うですけど?』

「OK…それでダークサイドの記憶を取れば…」







逝見サイド

「んーまさか裏切るとは思わなかったよ狐火ちゃん」

「狐火?あのちっさい女か?」

「うん。そうだよ倉田くらた君」

逝見は倉田の質問に返答した

「しかも尾上君を主人公の時の尾上君を復活させようとしてる」

「復活?あの主人公サマは今でも主人公じゃねぇのか?」

「そうだよ、主人公だ。だけれど彼女は『化物ヒーロー』の時の尾上君に戻したいらしい」

「よくわかんねーがあの女は裏切ったんだよな?」

「まぁそうだね」

「始末はしねぇのか?」

「うん?しないよ。だって重要なキャラクターだからねぇ個性は大事だよ?倉田君」

「で?始末しないならどうすんだ?」

「放置するさ」

「放置なんてしていーのかよ」

「ちょっと見てみたくなったんだ尾上君と青鈴君が戦うのを」


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