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Telepath crisis  作者: 白昼夢
4/4

4.僕の思考の4割はみーちゃん関係の事である。

god  【読み】 ゴッド 【名詞】


・ (特にキリスト教の)神,創造の神,造物主.


・ボク


誰かの英和辞典、後の項目は書き足された後に必死に消そうとした跡が伺える。


 


---神になるのって、案外容易いと思うんだよ。


おっとっと、ちょっとソコの君、病院に電話しようとするのはちょっと待ってくれないか。


そう、妄想や夢の中、自分の書いた小説やマンガ、その中では自分は神になれるんだよ。


僕みたいな一般人でも、どっかの大統領でもそれは同じ、つまり神がいるとしても同じになれる。


無茶苦茶だって?無茶苦茶だと思うよ、だって。


神になるのって無茶苦茶な事だと思わない?





AM6:50


今日もみーちゃんとの朝のランニングという至高の時間を終えて、今自宅で絶賛学校へ行く身支度をしている最中である。

…はずだったのだが、どうやら朝の幸せな時間を過ごした余韻に浸っていたら眠ってしまってたらしい。

あーやばい、なんかまた変な夢を見ていた気がする。

今日の夢はまた自分が神になった夢だ、何故だか僕は自分が神になった夢をよく見る。

でもそれは実にリアルな感覚なんだ、本当に神になったような感覚が目が覚めても残ってるような不思議な感覚。

神は全てを知ってる訳ではないんだ、ただ、なんていうのかな、それでも思ったとおりと言うか、想定通りっていうか…あーなんていうのかな、そういう感じだよそういう感じ、そういう感じで全てが上手くいくんだ。

まあでもこんなこと絶対人には言わないんだけどね、だってこんなのどう考えても厨二病じゃないか、いやもしかしたら、とゆうかもしかしなくても若干その要素はあるけど、まあそういう目で周りに見られたくないからね、うん、一般人でいい、ビバ・一般人!

…っと、やばいやばい、下らない事考えてる場合ではない、とりあえず僕は何をしてない?朝ごはんを食べる、してない。弁当をつくる、してない。着替え、した。鞄に教科書入れる、今した。

よしOK、とりあえず朝はパンでも腹にぶち込んでおけば良かろう、とりあえず弁当作る、それがいい。

そのままダイニングを経由してキッチンへ向かう、母さんは食事を終えてニュースを見ていた、とりあえず一言『おはよう』と言い、テーブルの上の食パンを手に取り、それをくわえたままキッチンに行き冷蔵庫を開ける。

飲み込めないパンを少し左手で押して、右手だけで卵を割る、そのままボウルにシュートし、すぐ開いた左手で菜箸を取り卵をかき混ぜる。

右腕でボウルを抑えたまま、炊飯器を開ける、米は十分にあるな。同時進行で左足で冷凍庫を開ける、チンしてできるおいしいから揚げを発見、ボウルを一旦置き、それを開封し皿に移しレンジに放り込む。そしてレンジのボタンをプッシュ。

からあげの様子は確認しない、玉子焼き製作に入る。若干多めの砂糖を入れてフライパンにといた卵を入れる。

弁当箱にご飯を詰め、その上に鮭フレークをまぶす、勿論卵を焦がさないようにひっくり返したりするのは忘れない。

とりあえず一段落、我ながら手際がいい、僕ならいい婿になれそうだ、みーちゃん僕を貰ってください。

『ユウー、あなた、心が読めたりとか出来る?』

遠くでテレビを見ていた母さんが意味不明な質問を投げかけてくる、なんだ?まだ夢の中か?

フライパンから伝わる熱気がそうでないことを教えてくれる。

『母さん、突然何いいだしてんの?んな事できるわけないじゃん、思考所か空気すらあんま読めないよ』

自慢じゃないが僕はあまり空気が読める人間じゃないようだ、そんな僕がそれより高度な読心術とかハードルが高すぎる。

『あらそうー、なんか今ニュースで話題になってるらしいのよー、あなた達の世代にそういう能力みたいなのがあるような子が多いみたいな』

確かにダイニングの方に耳を傾けると、そんなような内容のコメントが聞こえる。

なんだか偉そうなおっさん(画面が見えないから声しか分からないけど)が政府がそういった能力を持つ子達を保護するとかなんとか。

その話の中に気になるワードが出てくる、てれぱす、といった用語だ、何かの専門用語なんだろうが、僕はこの単語に聞き覚えがある。

そう、夢の中のちっちゃいおっさんがそんな事を口走ってた気がする、まあ意味は全く分かんないんだけど、響きや内容的にテレパシーとかあの辺にかけてるのかな?とか勝手に推測する。

っと、いつの間にかからあげが出来上がっている、ニュースの内容は一旦思考の外に置いといて速攻でからあげをレンジから取り出し、卵とからあげを弁当箱に詰め、蓋をする。そのまま弁当箱をもって玄関へ、予め玄関先にスタンバイさせておいた自分の鞄を拾い、弁当箱を入れる。

携帯で時間を確認する。AM7:27、上出来だ、いつもみーちゃんが家を出るのは7時半、きっちり間に合わせた。


ふう、一息ついてみーちゃんの家の前でみーちゃんが出てくるのを待つ、程なくして僕の天使様が現れる。

『おはよっユウ君、って、さっき挨拶したばっかだったね、えへへ』

くっそうなんて可愛いんだ、むしろ可愛いなんて言葉じゃ足りない、みーちゃんの為にみーちゃんを形容するに相応しい何か新しい言葉を誰か考えるべきだ、その位可愛い。

『あはは、そうだね、じゃあいこっか』

そんな事を考えつつ務めて自然な感じでそういう僕、そして今日も素敵イベントその2、みーちゃんとの登校が始まるのだ。

学校へ向かう道中、会話がないのも気まずいので、ふと朝ニュースでやってたテレパスの話題を出してみる。

『そういえばさ、朝ニュースでやってたけどなんだか僕等の世代ってテレパスっていうのが多いんだってね』

『そ、そうなんだ、私、朝はテレビとかあんまみないからなぁ~』

あの後も料理の片手間でニュースを聞いてたけど、テレパスというのは超能力みたいな力で会話したり、心を読んだりする事が出来る人やその能力の総称らしい、割と有名な単語だったのかな、夢に出てくる位だし、知らないうちにどこかで聞いてたのかもしれない。

そのテレパスというのが10代中盤、まさに僕等の世代だけが著しく多いという事なのだ。

『もしかしたらさ、案外近くに居たりしてね、テレパス、もしかしたら同じクラスに1人位居たりしてね』

『あはは…そうかもしれないね』

んー、みーちゃんはあんまこういう話題は興味ないのかな?心なしかつまらなそうだ、正直焦る僕、みーちゃんにつまらない奴だと思われるのは結構ショックだ。

『あのさ、ユウ君、もしも私がその超力会話者テレパスとかだったら、どう思う?』

突然そんなことを聞いてくるみーちゃん、んーみーちゃんがテレパスだったら?かぁ…。

少し考える、みーちゃんがテレパスだったら…当然僕がみーちゃんの事を好きな事から僕が考えてる下らない事やちょっとエッチな事とかが全部筒抜け…やばい、もしそうだとしたら恥ずかしさと申し訳なさとかで悶死しそうだ。

大体アレだ、僕の思考の4割くらいはみーちゃん関係で回ってるように思える。

そんなに好きだって言う割には4割ってたいした事なくない?って思うかもしれないけど、実際思考の4割も占めてたらたいしたものだと思うよ、僕は。

今日は何しようとか、何をしなくちゃいけないとか、日常色々な事を考える中でその4割をたった一人の事を考えるのに費やしてるのって中々すごいことだと思う。

そうだなあ、でもよくよく考えたら、みーちゃんがテレパスだったら、なんて有り得ない気がする、だとしたら僕なんかとこうして話してくれたりなんかしてくれないような気がするよ。

あーでも、もしもそうだとしても一緒に居てくれるのなら、みーちゃんは本当に優しくて心が広い子だ。

うん、みーちゃんがテレパスだとして、それでもこうして一緒に居てくれてるとしたら、今よりもっと、好きになってるかもしれない。

『あー…もうなんか色々恥ずかしくてもうどうしようもなくなっちゃうなあ、あはは、でももしそうだとしてこうして一緒に居てくれてるんだとしたら、すごく、嬉しいかな』

うわ、やっべえ僕超恥ずかしいこと言った気がする。変な汗出そう。

『そっか…良かったっ』

よく分からないけど安心したような表情を浮かべてみーちゃんがそう言う、どうしたんだろう?そういう超能力者みたいな人だったら怖くて距離を置きたくなるとかそういう風な事を言うと思ったのかな?そんな訳あるもんか、他の誰かならともかく、みーちゃんに対してそんな事する訳がない、うん。

そう話している内に気づけば学校に着いていた。今日も僕はリア充してる。


授業中も、朝みーちゃんと話した事が頭から離れずに、テレパスについての事ばかり考えてしまっていた。

朝はみーちゃんがテレパスだったとか、そんなこと考えていたけど、今は僕がもしもそういう能力を持っていたら、って考えていた。

そうだなあ、僕がテレパスだったら、どれだけよかった事か…、もしそうだとしたら、空気が読めなくて悩んだりする事も無くなるだろうし、もっとみーちゃんの事を気遣えるのに…。

ああでも、ちょっと怖いかもしれない、もしも相手の気持ちが読めて、自分に悪意をもってる人が居たとしたら、なんかブルーになりそう。

そうだね、ちょっと惜しいけど、僕はこのままでいい気がする。そんなエスパーな能力なんてない、普通の高校生の坂本優で。

そんな事を考えていたらいつの間にか授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。

『はい、じゃあ今日はここまで、はい号令』

『起立』

『礼』

『ありがとうございました』

そう、これで4限が終わった、さっさと教科書片付けて飯にしよう。


いつものようにみーちゃんと一緒に屋上に向かう、今日はありすも蓮も居た。

今日もいつもの様にお昼ごはんを食べながら談笑する。4人いると大体喋っているのはありすかみーちゃんだ。僕と蓮の男衆はたまに相槌を打つ程度で基本聞く方に回っている。

ふと蓮を見ると、携帯で何か動画を見ていた、お昼のニュース番組っぽい感じだけど、何を見てるんだろう。

『レン君、そういえばさっきから何みてるのー?』

僕が訊こうとしたらみーちゃんが先にそう蓮に訊く。

『ああうん、ニュースだよ、しっかし朝から超力会話者の話題ばっかりだよなあ、見る?』

そういうと蓮は自分の携帯をみんなが見える位置に置く。

そういえばそうだった、盗み聞きした訳じゃないけどうちのクラスでもテレパスの話題を話してる人が結構いた気がする。

僕もびっくりした、よもや日本の政府のちゃんとした大人達が、超能力者は確かに居ます、それも10代中盤に沢山なんて事を大真面目に言うんだから、まさにその10代中盤である僕達からしたら自分がそうでなくても他人事のような気がしなくて気になるのは仕方ない事だと思う。

そして今やってるニュースでは、政府がそのような人達を保護しようというような事をしきりに訴えているのだった。

理由はこうだ、他国ではそういった人間をスパイなどの軍事利用の為にそういった人間を利用したり、一部の組織がそういった人に無理矢理それを強いったりしてるのが問題になってるらしくって、それで日本政府はテレパスを国で保護しようと、そういうような話を今テレビの向こうの偉い政治家や専門家とかがしているのだ。

『なんかすっごい事になってるね、まあ僕には関係なさそうだけど』

平々凡々なで当然そんなスーパー能力なぞ備えていない僕には関係のない話だった。

『保護するってったって、一体どうするんだろうなあ、どっかの施設にでも入れられるのだろうか?』

『どうなんでしょう…具体的にどうするとか分からないですよね』

神妙な面持ちで話すありすと蓮、確かにどこのテレビを見てても具体的にどうするのとかは言ってなかった気がしたなあ。

『まーあれじゃね?僕達がそんな事気にしても仕方なくないかな?そのテレパスって訳じゃないんだし』

『ほら…でももし友達とかにそういう人が出たら、どうなっちゃうのか気になったりするよね…?もしも酷い扱いされてたらとか考えたらかわいそうだし…』

僕がそう言うとみーちゃんがそう言う。確かにそうかもしれない、自分の知り合いや友達からそういった人が出たら、確かに気になるかも知れない、しかしやっぱりみーちゃんは優しいなぁ。

そっか、自分がそうじゃなくても、知ってる人の中からそういう人が出るかもしれない、それこそここにいる誰かからそんな人が出て、もしもどこかの施設でモルモットにされてたりしたらと思うと、確かに胸が痛くなる。

何でかちょっと暗い雰囲気になっちゃったなあ、なんか別の話題を出してみよう。

『そういえば話変わるけど、来月ファイティングファンタジーの新作出るらしいよ、バイトの給料入ったら買おうと思ってるんだけど』

とりあえず来月でる長寿シリーズのゲームの話題を挙げてみた、僕が出せる話題なんてこんなものしかないからね。幸いにしてここに来る僕を含めた4人は多少なりとゲームをやる人間だから丁度いい。

『突然話変わったなあ、優が買うなら俺は借りてやればいいかなー』

『おい蓮、そんな事いって前のドラ爆クエストⅧも僕から借りてったじゃないか、たまには自分で買おうよ』

『そうですね、私もユウ兄の家でやらしてもらえばいいから買わなくていいかなー』

『なんでだよ!とゆうかありすは最低限メモカくらい自分の買えよ!』

『あははっ』

なんかみんな勝手な事を言い出したけど、まあさっきより雰囲気がマシになったようで良かったような気がする、僕ちょっと空気読めたかもしれない。



---下らない事や他愛もない事を話して、笑い合って、こんな普通な日常が綻び始めていたなんて、その時の僕達は知る由も無かったんだ。

同刻、隣町の学校で襲撃事件が発生した。

久々の更新、2つ同時進行は辛い…w

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