四話
今回とてつもなく短いです…。
つ、次こそは5000文字のしっかりとした奴を…
時は少しさかのぼり―――
「っぷはぁ!し、死ぬかと思った!クソ!再装填急げ!」
01部隊はあのビームみたいな攻撃を、間一髪のところで避けることに成功した。
後少しでも指示が遅くなり、次の目標地点へと動くのが遅ければ…なんてことを考えると背に冷たいものが走る。おお、恐っ。
ふと奴の方を見ると、腹の方に引っ付いている02部隊が見えた。でも、笑えるような状況ではなさそうだ。何しろ、殆どの奴が地面に落ちていくのだ。
少し心配になった凛は、中田に通信を開いた。
「そっちはどうだ!脱落者が何人かいるようだが?」
「まあ、な。でも、ほとんどが無事だ。安心しろ。落ちた奴には俺んとこに乗って貰うかアハトアハトでの援護射撃かしてもらっているよ。」
中田はとても落ち着いた様子で話してくれたため、ほっと安心することが出来た。しかし、奴は倒れていない。
再装填も終り、砲撃準備も完了し、後は命令だけとなるがまだ言わない。
奴はまたビームを出す気だからである。
「退避!退避ぃぃいいいい!」
ギャゥゥゥゥゥウウウウウウウウウウウウウンン!
ビームは縦に動き、天の雲まで両断した。首を動かしたのだ。
しかし、そのおかげで俺たちに傷はなく、まだ戦える余裕ができた。
「ぶねぇ…死ぬかと思った。…狙いを定めろ!砲撃準備!」
そう言ってペダルを踏み、ハンドルで微調整しつつ奴に標準を向ける。
そして言う。
「撃てぇぇぇえええええ!」
また山なりに弾は飛んで行き、奴の背で爆発する。
叫び声を上げ、体を動かす。奴の首に誰かが辿りついたからだろうか?
疑問に思っていると、中田から通信が入った。
「どうした中田、いまはそれどころじゃねぇんだが?」
『いや、戦況報告。奴の首は獲れた!繰り返す、奴の首は取れた!我々の勝利だ、凛夜。今日のMVPはグルフとアーヴィングのお二人さんだぜ。』
そう言われて、キューポラから体を出して見てみる。すると、奴がゆっくり倒れて行く。
他の連中は手を振りながら走って、あの二人の方へと向かっていた。
どうやら無事なようである。
「こいつは参ったな。MVPは俺かと思っていたのにな。」
『アホか。俺だよ。』
「俺だっつの。」
『俺に決まってるんだよ。』
「……ふっはははは!あははは!」
『ははははは!とりあえず、生き残れたことに感謝だな。』
「ああ、でも負傷者はいそうだな。村の人に頼んでおくとしよう。」
そう言って笑いあい、あの二人を回収することにした。
*
アーヴィングとグルフを回収し、戦闘で使った兵器たちを片付ける。ボンッという音が聞こえると同時に、パソコンに戻り、あの画面へ入れると収納されることになる。
俺と中田だけはカーゴを取り出し、設置する。あの町へ向かうためだ。結構大きいこの竜?は町からでも見えていて、多分だが倒れたところも確認できたはず。
そこまで考え、宿の心配はなさそうだ、と安堵のため息を漏らす。
全員兵器の回収が終わり、カーゴに乗っていった。
「にしても、倒したんだな……。」
座ったまま、ボーっと遠くを眺め、ふと思いついたかのように中田はそう呟いた。
俺も座り、ボーっと遠くを見つめて返事をした。
「ああ……しかも、デカイ奴だぜ?未だに夢かと思うくらいだ…。」
「ははは……
…そろそろ、全員が乗るなっ」
そう言って中田は立ち上がり、02カーゴのドアを開けた。それに「ああっ」と返事をして、俺も立ち上がり、01カーゴへと乗り込む。
ドアを閉めて、キーを刺し込み、回すと良い音で返事をする。アクセルを踏み、ハンドルをいっぱいに回して村の方へと向かった。
少し時間が経ち、そろそろ町に着くというところまで行くと、何やら町の方々が左右に集まり、道を作ってくれていた。いや、でもその少し前でカーゴから降りるんだが…。
降りて回収し終えた後、つくられた道を進むと、町の皆様がもの凄く手を振ってくれた。ありがとうと、誰かは知らんがありがとうと――そういって門の前まで送られた。
勿論、俺たちは終始ニヤケ顔である…!え?格好良くない?…別にええやん!こんな人数にアリガトウされるん中学生の時くらいなんやで!
と、何か恐ろしい葛藤(?)に苛まれていたが、すぐに気を取り戻し、門をくぐった。
そして、目に映った光景がRPGで良くある最初の町という感じの町並みだった―――
誤字脱字誤文等の指摘も待っています。
読んで下さり、ありがとうございました。