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「めっちゃうまいじゃん!」
橘さんは美味しい美味しいと喜んで食べている。
「栞ちゃん!これめっちゃうまくね!」
「そうですね!」
「タッちゃん!そんなに急いで食べなくてもよくない?」
「そうなんだけどさ!めっちゃうまくてさ!史華ちゃんもそう思うよね?」
「そうですね!美味しいですからね!」
高須さんも美味しいですねと返事を返した。
彩花が私にコソッと話しかけてきた。
「栞…私ね、ご飯食べたら神影さんのとこに行ってみるね!」
「う、うん。わかった」
私も小声で返事を返すと橘さんがどうしたん?と聞いてきたので、何でもないですよと答えた。
「てかさ〜、彩花ちゃんって噂話好きだよね〜」
「そうですかね?」
「そうじゃん!なんだっけ?ほら!なんとかピエロとかさ!吸血鬼とかさ!そういう怖い感じの好きなん?」
「別に好きってわけじゃありませんけど…なんか、本当なのかな?って気になりません?」
「うーん。私はあんまりわからないかな?」
「えー!でも、不気味ピエロのことは栞も知ってたでしょ?」
「うん。それは聞いたことがあったから…」
「なになに?不気味ピエロって何の話?」
ミサミサが不気味ピエロのことを知らなかったみたいだから、彩花が説明した。人を助けてるとか殺してるとか色々と噂はあるけど、実際に見たことがある人の話を聞いたことはないこと…
「ふーん。そんな噂があるんだ〜、フミフミは聞いたことある?」
「私も聞いたことはありますね…。でも、実際に見たことある人もいないわけですし、作り話なんだろうなとは思っていましたけど…」
「じゃあ、やっぱり不気味ピエロは嘘ってことなん?」
「そうなんじゃないですか?」
「えー!でも!火のないところに煙を立たないって言うじゃないですか〜!」
「いや、そうなんだけどさ〜」
彩花は不気味ピエロのことを信じてるようだ。
吸血鬼のことも信じてるのかな?
「でも、吸血鬼は嘘っしょ?こんな綺麗なとこでさ!めっちゃいい人いる感じだしさ!」
「実はいい人のふりをして〜って感じかもしれませんよ!」
「ちょっ!彩花ちゃんやめてよ!マジでそういうの無理なんだって!」
「橘さんってそういう話が苦手なんですよね?」
「んー?そうね〜…。苦手なんよね」
「怖い体験でもしたことあるんですか?」
「あるよ!電気チカチカしたりさ!テーブルガタガタしたりさ!めっちゃ怖いんよ!」
「そうなんですか!どんな感じでした?」
「いや!なんかもうさ!うわぁって感じなんよ!」
「その時は1人だったんですか?」
「いや…それは…うん。リンちゃんとコーヒー大好きっ子がいたかな?」
「お姉様がいたなら安心じゃない!」
「まぁ、コーヒー大好きっ子がなんかしてくれて大丈夫だったんだけど…リンちゃんもコーヒー大好きっ子も普通にしてるんよ…何もなかったみたいな感じでさ…夢だったのかな?って思ったかんね!」
私は神影さんをイメージしてみて、
なんとなくその時のことが想像できてしまった。
他の皆も同じように思ったのか、
何も言わずにうんうんと頷いている。
「で、でも、橘さんは見たんですもんね!」
「そうなんよ!栞ちゃん!わかってくれる?」
「私はわかりますよ。みなさんもわかりますよね?」
「そういえば、リンリンと一緒にいる時に変なことがあったことがあったわね!」
「あっ!そうだよ!ミサミサも閉じ込められたもんな!」
「そうなんですか?」
私達はミサミサからその時の話を聞いた。
「神影さんの周りってそういうことが起こるんですかね?」
「あれだけカッコよかったら、幽霊も寄ってきちゃいますよね〜!」
「アヤヤンってリンリンのこと好きなの?」
ミサミサはストレートだな…
彩花はいや、その…と恥ずかしそうにモジモジしている。
「ふーん。そうなんだ〜」
あれ?ミサミサ?なんかいつもとちょっと…
ちょっとだけ違う感じがするな…私の気のせいかな?




