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「橘さん、ありがとう」
「んー?何が〜?」
おっ!この服可愛いじゃん!と橘さんは
私の服を選んでくれている。
「彩花のこと…ありがとう」
「あー…ほら、この間さ、相談に乗ってあげられなかったじゃん?だからこーして、リンちゃん連れてくることしかできないなーってさ」
「ううん。でも、橘さんだから神影さんもきてくれたんですよね?」
「まぁ…リンちゃんイヤそうだったけどね」
そう言って橘さんは笑った。
「でも、彩花は喜んでましたよ」
「それならよかったけど…まぁ、正直…リンちゃんは難しいよな〜」
「そうですね…神影さんってそういうの興味なさそうですもんね」
「そーなのよー…」
「…橘さんは…どうなんですか?」
「えっ?…お、俺?」
「…はい」
「お、俺は…その…」
橘さんは少し悩んだ表情をしてから、
真剣な顔で私の目を見て話しはじめた。
「俺はね…」
「もう〜栞〜!!」
彩花が後ろから声をかけてきた。
「えっ?彩花どうしたの?」
「神影さんが知らない人に話しかけに行っちゃった!」
「えっ?リンちゃんが?」
「そーなんですよ!橘さん!あの人誰ですか!?」
えっ?どの人?と彩花が指を差した方を橘さんは見た。
「えー?誰だろう?どっかで見たことある気がするけど…」
「もう!神影さん!全然、私の話聞いてくれないんですよ!知らない人のところに行っちゃうし!」
「ごめんね〜リンちゃんってそんな感じだからさ〜」
「まぁ!わかってましたけど!」
彩花はプンプン怒りながらも神影さんを見ている。
話が終わったのか、神影さんはこちらに歩いてきた。
「少し離れてしまい、申し訳ありません」
「さっきの人って!誰だったんですか?」
「…以前顔見知りになった方ですよ」
「どんな話してたんですか?」
「どんな話…ですか…」
そう言って神影さんは私と橘さんを見た後に、
ちょっとした世間話ですよと話した。
何で私と橘さんを見たんだろう?
「もう!ちゃんと私の買い物に付き合ってくださいよ!」
「申し訳ありません。それで買う物は決まりましたか?」
「まだです〜!」
そうですか…と神影さんは少しだけ、
本当に分かりづらいけど少しだけイヤそうな顔をした。




