〜今ここにある現実〜
暗い森を息を切らし走る少年、雑に伸びた黒髪から覗き見る事が出来る青い瞳には涙が浮かんでいた。
「この盗っ人待ちやがれぇ〜!!!」
数人の男達が彼を追っている。
彼は振り返る事もなく、むしんで走り続け草木をかき分け、大きな木の窪みに隠れた。
逃げて疲れ切ったのか、彼はそのまま気を失うかのように眠りについてしまった。
真っ暗な中、多数の人の声が彼を包む!?
お前は無能者、色無しの無能者だ。お前は無能者だ!この色無しめ!!
「うわぁあああああああ!」
恐怖の顔で飛び起きる、どうやら夢を見ていたようだ。
「なんで俺だけ、、、、。」
寂しげな顔で呟く。
この世界の名はアスタイルという。
アスタイルでは生きる人や物に至るまで全てにcolorと呼ばれる色がある。
オーラや波長、気と言ったものが分かりやすいだろうか、赤色を有していてば力の強い者が多く、colorを使いこなす者は自身の筋力や筋肉に至るまで自身の肉体の強化を行える者もいる。
またそれだけでなく、所持する物等にも影響を与える事も出来るため戦士や騎士、または鍛冶屋等に赤色のcolorが人間が多い。
青色は簡単に言うと頭脳派という奴に分類される、また魔導師等はこのcolorが多数存在する。
黄色は人を惹きつける魅力的な色、緑は動物や植物の声を聞く事が出来たりと、色の数だけ特異な能力を有する。
このcolorは目に見えるわけでは無い。10歳の年に適正試験を行い、適正に別れた学校に別れ自身の能力開花につとめる。
話を物語に戻す前に黒髪の彼について少し話そう。
彼の名はレオン、彼はその適正試験でこの世界初の色無しcolor無認定になってしまった。なんの特異能力も開花しない、これが国の判断だった。
何度も何度も色々な機関で実験され、結果として国を追われ孤児となり、一人で生きていく道を選ばざる終えない状況となる。




