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グロン

片仮名多め。読みにくいかも?

先の戦い、アキラしか見ていなかったので、どうだったか聞いてみたものの

「スゴイトシカイイヨウガナイ。ヒカリノザンゲキヲクリダシタカトオモエバ、タカクトビアガリオオツチヲフリ、タタキツブシタ」

グロンの言葉で話され、聞き取りづらかった。

「シカシ、ソレデモ キャツハイキテオッテ、ハンゲキヲシテキタ。ソレヲ、ユウユウトヨケキリ、サラニハハンゲキモ ハサンデオッタナ」

耳が正直痛い。

聞き取れているみたいで言いたい内容は分かる。だが、聞きなれていない言語というものはそれだけで疲れる。

「ようするに、すごいとしかいいようがない戦いであった。語彙が不足しているというのはこういう感じなのだな…もっとまともな感想を言いたいものだが、言えぬ。これほど悔しいと思うたことは無い!」

熱弁された。


その後無事に隣の集落で三人と合流し、「東」に予定通り進むことになった。



進む中でも、三人は喋らなかったというよりも、アキラが饒舌になり過ぎて話題.を変えたくとも変えられなかったと言った方が適切だと思う。


「アノウゴキハドウアガイテモ、「ゲン」ノワレガ モホウスラデキナイ。オソラク「ジ」ノモノデモ フカノウニチカイダロウ。「ゴ」ヤ「ギ」デモオナジダロウナ。「ゼ」トヨバレルナカデモ「センシ」ノショウゴウハ トクベツナモノニ アタエラレルモノダカラナ…シカシ、レン殿ヲ「センシ」ト ヨンダコトハ タダシカッタヨウダ。ゼヒトモ「ゴ」ニ ミセタカッタ モノダ。ソレダケガ、ナゴリオシイ」

「いい加減、標準語で喋ってくれないかな」

「なに言ってんのかわからない」

ケイと賛同するミオによってアキラは沈黙することになった。

標準語であの神業のような動きを表現できないと、二人に抗議していた。

「戦士」の素晴らしい解説、というよりも直で見れたと誇らしく思っているのだろう。

俺も正直「ゲン」や「ジ」などの固有名詞くらいしかはっきりと聞き取れたところがない。ほかはぼんやりとニュアンスしか感じ取れなかった。はっきり聞こうなどこれっぽちも思わないが。


しかし昨夜の記憶が欠落したところがひどく気になる。

誰かが俺の中から「体だけ」動かしていた気がする。

そう思うのは、体が睡眠をとった後すごく重かったからで、こうなったのは学生の時体育で長距離を後半の半分を全力疾走してゴールした以来か。

最初は「浄化」だけであんな疲労するのかと思っていたが、そうではないと思い始めた。



呪術は、昔読んだ異世界物語でよくある「魔法」のカテゴリーに分類される様で、使える者の数が少ない。戦闘では基本殴り合いになるそうだ。

呪術を使える人と言っても先天性と後天性と二種類に分類される。

先天性は「神様から賜ったもの」、後天性は「後付けの知識ととてつもない努力」でできているそうだ。俺の場合先天性になる、ともミオが教えてくれた。とてつもない努力は十年からもっとかかるのが常で、大体四十越え位の者しかいない。


そういえばアキラも拳を使う戦闘スタイルだったな。

「グロンでは得物を使うことの許されるのは「ツ」以上なのだ。我はまだ持つことを許されておらん。「ゲン」や「ゲ」の者は己の体躯をどう駆使するかで見極めることも昇格試験への条件なのだ。」

俺はそうなのかと、焚き火を見つめていた。

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