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第23話

今回はグダグダかもしれません。


それではどうぞ!

「ま、待て羽瀬川! 取り敢えず落ち着くんだ!」


「うるさい! 貴方のような女誑しはわたくしが叩き直します! 覚悟なさい!」


「だから違うって! ってか俺は女誑しじゃうおっ!」


 必死に説得する俺だが、羽瀬川は聞く耳持たずで竹刀で攻撃しようとする。竹刀の攻撃を避ける俺だが、的確な狙いな上に一発一発が強烈な一撃だ。当たったらとんでもない事になる。


「おい! お前本気でやってるだろ!?」


「貴方の腑抜けた根性を叩き直すのに本気でやらないのは失礼でしょうが!!」


「意味分かんねぇよ!」


「さっさとわたくしにやられなさい天城!」


 そう言って羽瀬川は更に攻撃速度を速めて当てようとしても必死に避け続ける俺。


 本当だったら屋上から出て逃走したいところだが、そんな事をしても今の羽瀬川は何が何でもやると言う雰囲気なので、絶対に追いかけようとするから無駄だ。校内で羽瀬川の逃走劇をしたら周囲から何言われるか分からん。


(くっ! 何とか羽瀬川を落ち着かせる方法は無いのか!?)


 羽瀬川からの攻撃を避けながら必死に解決策を探している俺だが、全然思い浮かばない。


 丸腰の俺では実力行使で黙らせるにも羽瀬川が竹刀を持っているから無理だし、俺の説得も絶対に聞かないだろう。いっそ誰かに助けを求めて……んなもん却下! 自分と羽瀬川の事なのに、関係の無い他人に任せようとするのは言語道断だ! そんな女々しい真似は絶対やらん!


「ってか羽瀬川! お前武士道精神はどうした!? 丸腰の俺に武器を使うのはどうかと思うぞ!」


「そんなの知った事ではありません!!」


「うおっ!」


 一応羽瀬川のプライドを刺激させようとしたのだが、向こうはそんなのお構い無しに攻撃を続けた。 


「はああっ!」


「くっ! お、落ち着け羽瀬川わっと! 先ずは竹刀ををっ! お、下ろせってええっ!」


 次に落ち着かせる為の説得をするが、言ってる最中にも拘らず、羽瀬川は攻撃をするから台詞が途中で区切ってしまい避けることに集中してしまう。最後まで言わせてくれっての!


「このっ! いい加減に当たりなさい!」


「当たりたくないから避けてるんだろうが!」


 そんな強烈な攻撃を生身で喰らったら確実に痣が出来る上に、骨にもひびが入ってしまうかもしれない。


 中学の頃で俺がまだ剣道部に入っていた時、羽瀬川との練習中に強烈な小手を喰らった際には痣が出来てかなり痛い目に遭った。あの時のアイツは加減と言う単語は全く無く、どんなときでも常に本気でやるのが当たり前な考えを持っていたが、腕を上げた後は手加減が出来るようになっている。だが、今のコイツはあの頃の遠慮無し状態だ。


 因みにコイツは見た目とは裏腹に、そこら辺の女子と比べてかなり腕力があるから、女子の中では珍しいパワータイプだった。綺麗な顔して実はメチャメチャ強いって言う女子は紫苑さん以外にもいたんだなぁとも思った。


 そんな羽瀬川の攻撃は当たりたくないと必死に避けている俺だったが、



 ドンッ



 あっ、やばっ。背中が壁に当たって、もう後が無くなってしまった。


 移動しようにも下手に動いてしまったら、すぐに羽瀬川の攻撃が来る。故に動けない。


「さあ、もう貴方に逃げ場はありませんよ天城!」


「くっ……」


 くそっ。万事休すか。何か良い方法は………ダメだ。もう全然何も浮かばない。こんな状況で、今の羽瀬川に何を言っても無駄だ。故に万策尽きた、か。和人なら何か良い案を出して相手を宥める事が出来るが俺には無理だ。もう諦めるしかない。


 でもまぁ、結局は俺が羽瀬川を怒らせる原因を作ってしまったから、これはもう仕方ないだろう。それによく考えてみれば、自分が仕出かした事を穏便に済ませようだなんて虫が良すぎるかもしれない。以前父さんが言ってたな。女の子の想いを踏み躙る事をする男は甘んじて罰を受けろって。それが正に今こんな状況だ。もう止そう。今回は自身の戒めとして、羽瀬川の理不尽とも言える攻撃を受けるしかない。それしか道は無いのだから……とでも思ったかぁ! 冗談じゃない!


 いくら俺が悪いとは言え、一方的且つ理不尽な攻撃に甘んじて受けるわけが無いだろうが! さっきまでは凄く申し訳ない気持ちだったが、人の話しを全く聞こうともしない今の羽瀬川を見て、そんなのはもう失せた。よって羽瀬川を鎮圧する為には先ず竹刀を奪い取るしかない!


 よし。こうなったら俺が態と降参するフリをしよう。そうすれば羽瀬川は絶対に当てるように構える筈だ。


「………はぁっ。好きにしてくれ。俺はもう逃げないよ」


「いい心掛けですわね。ならば……!」


 予想通り、諦めたフリをした俺に羽瀬川は上段を構えようとする。


 おいおい、よりにもよってお得意の上段攻撃でやる気かよ。防具がない状態で喰らったらさぞかし痛いだろうな。


 だがコイツの攻撃が上段からの面打ちなら逆に好都合。あれは上から下に振り下ろす攻撃だから、横に移動すれば避けることが出来る。オマケに羽瀬川は掛け声と同時に攻撃をするから、仕掛けるタイミングが分かる。


 取り敢えず羽瀬川の上段攻撃を避けたら、空かさず竹刀を奪って何とか落ち着かせるとしよう。


「貴方みたいな女誑しは……これで反省なさい! めぇ~~~んっ!!」


 よしきた! そのまますぐに横に避けて……ん? 誰かが割って入って――



 バシィンッ!



 羽瀬川の上段攻撃を左手で受け止めていた。


「なっ!」


「え、えっと……」


 乱入してきた一人の男子生徒に驚く羽瀬川に、呆然とする俺。


 コレは一体どう言う事……?


「おいおい愛(まな)姉(ねえ)。丸腰の相手を竹刀で攻撃するなんて何考えてるんだ? しかもお得意の上段を使おうとしてるし」


「あ、貴方は……!」


 呆れたように言う男子生徒に、羽瀬川は相手を知っているような目で見ている。俺は後ろ姿しか見えないが、どうも俺もこの相手を知ってるような気がする。 


 そう思いながら俺は男子生徒の後ろ姿をじっと見てると、男子生徒が俺のほうに顔を向ける。


「無事かい、天城先輩?」


「あ、ああ……」


 ってコイツは確か……。


「何故貴方が此処にいるんです、和哉!」

この話一通り終わったら、ショート日常をメインに描いてみようかな?

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