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森の中で
ーー
「……ふぅ」
一は『ミダスの森』で一通り狩りを終えた。
時刻は17時を回っていた。
レベルアップした影響か、体力的には余裕ではあったが、
いい時間ではあったのでそろそろ家に帰ることにした。
とりあえず、ダンジョンに潜り続けること。
一にはそれしか出来ない。
余程運が良ければ、それで『ミラクルキノコ』も見つかるかも知れない。
そう思って、出口に向かっていると切り株に腰を下ろしている男がいた。
軽装で、背中に弓を背負っているいかにもな弓使い。
周囲に他の人影はおらず、一人でいるようだった。
(珍しいな、弓使いでソロか)
狩人を始めとした弓使いの職業は、基本的にサポートに回ることが多い。
弓という武器は遠距離から攻撃出来るという利点はあるものの、余程上手く急所を射抜く腕がなければ単独で高ランクのモンスターを倒すのが難しいため、
何人かのパーティーのサポートに徹する役目がポピュラーだ。
彼はきっと、その余程の腕に自信がある弓使いなのだろう思ってそのまま素通りしようとした時だった。
「そこの兄さん、待ってくれないか?」




