【第五部|組織・勢力の完全設定】
1. 黒蛇楼
分類: 茶楼兼情報仲介所
本拠地: 燈華・灯市区
楼主: 沈夜黎
基本理念: 誰の権力にも属さず、守るべきものは自分で決める。
黒蛇楼は、国家の諜報機関ではなく、独立した茶楼。情報を扱うことは商売の一部だが、夜黎は依頼を断る権利を持つ。
・三階建ての内部構造
| 階層 | 主な設備 | 用途 |
| 一階 | 客席、厨房、帳場 | 通常営業、客の出入り |
| 二階 | 個室、応接室、資料保管室 | 商談、秘密の会合 |
| 三階 | 楼主の私室、居住空間 | 休息、私的な相談 |
二階の資料保管室は厳重に管理されるが、無限に秘密が保管されているわけではない。夜黎自身の記憶や観察眼も、黒蛇楼の情報力を支える重要な要素とする。
・情報取引の四原則
* 依頼者の身分だけで取引を優遇しない。
* 無関係な人命を危険にさらす依頼は断る。
* 情報の真偽を確認せずに断定して売らない。
* 情報の売却が黒蛇楼の仲間を危険にさらす場合、楼主が最終判断する。
黒蛇楼の三原則は従来どおり維持。
楼内で殺さない。秘密を勝手に漏らさない。お茶代は必ず払う。
これを正式な不文律として扱う。
2. 夜鴉
分類: 独立暗殺・諜報組織
首領: 柳紫苑
主な活動: 潜入、護衛、諜報、暗殺
夜鴉は九か国のいずれにも忠誠を誓わない。依頼を受けるかどうかは首領と幹部の判断による。
・内部組織
| 部門 | 役割 |
鴉首 | 首領。最終決定権を持つ |
黒羽 | 実働部隊。潜入、護衛、戦闘 |
灰羽 | 情報収集、偽装、連絡 |
白羽 | 救護、退避、後方支援 |
夜鴉は統率された組織だが、紫苑の個人的な感情が判断を揺るがすこともある。
特に夜黎に関する依頼では、首領としての合理性と、幼なじみを守りたい気持ちが衝突する。
・夜鴉の掟
* 組織の仲間を私利私欲で売らない。
* 契約内容を偽って任務を引き受けない。
* 依頼の対象以外を無差別に巻き込まない。
* 組織の存続に関わる情報は首領が管理する。
単なる戦闘集団ではなく、独自の規律を持つ勢力。
3. 万宝商会
分類: 九か国規模の総合商会
商会主: 沈雲舟
主な事業: 交易、物流、金融、情報収集
万宝商会は国家を直接統治しないが、国境を越えて物資を運べるため、時には軍隊以上の影響力を持つ。
・四つの事業部門
| 部門 | 業務 |
商貨局 | 商品の仕入れと販売 |
通運局 | 隊商、船舶、倉庫 |
金銭局 | 融資、為替、信用取引 |
聞風局 | 市場調査、商業情報 |
聞風局は国家機密を盗む専門部署ではない。価格変動、交易路、政情不安、物資の需要などを分析する商業情報部門とする。
ただし、経済情報が政治的な秘密につながることは珍しくない。
雲舟の魅力は、金で何でも解決できることではなく、人の欲望や事情を理解したうえで、最も効果的な一手を打てること。
・商会の弱点
万宝商会にも限界がある。
大規模な資金移動には帳簿が残り、交易路が封鎖されれば物流が止まる。各国の営業許可が取り消されれば、商会の支店は活動できない。
また、雲舟が夜黎のために私財を使うことと、商会の資産を使うことは別問題。
この区別が、雲舟の商人としての責任と個人的な愛情を描くうえで重要。
4. 天嵐国の宮廷組織
最高統治者: 皇帝・蕭承乾
皇位継承者: 皇太子・蕭景琰
第三公主: 蕭明瑶
六部を中心とした文官制度と、皇帝直属の軍事機構によって統治される。
| 官庁 | 管轄 |
吏部 | 官吏の任免、人事 |
戸部 | 戸籍、税、国家財政 |
礼部 | 外交、儀礼、教育、盟約文書 |
兵部 | 軍政、軍備、兵站 |
刑部 | 刑罰、重大犯罪 |
工部 | 土木、建築、治水 |
・第二部事件後の制度改革
顧文淵の失脚を受け、盟約文書の管理制度が見直される。
新制度では、盟約の正文を皇宮内だけで管理せず、皇室・独立した記録官・燈華の中立保管所にそれぞれ照合用の写本を置く。
さらに、文書の改訂履歴を残し、一人の高官だけで原文を差し替えられないようにする。
蕭明瑶と林小鈴が協力する財務改革も、宮廷の支出記録と実際の物資の流れを照合することから始まる。




